特殊清掃「戦う男たち」

自殺・孤独死・事故死・殺人・焼死・溺死・ 飛び込み・・・遺体処置から特殊清掃・撤去・遺品処理・整理まで施行する男たち

旅路の果て

2024-12-08 05:46:08 | 浴室腐乱
旅行って、いいもんだ。
脱日常、いい気分転換になる。
ここ数年は旅行らしい旅行に行っていない私。
行きたいんだけれど、お金と時間の都合がなかなかつかない。


毎日飲む酒の量を減らせば、塵積で旅費くらいは貯められそうだが、なんだかんだと酒はやめられない!
所詮は、安酒ばかり飲んでるに過ぎないのだか。
自分ではアル中ではないと思っていても、とっくにアル中になっているのかもしれないね。


私が美味しいウニ丼を食べたがっていたことは、以前のブログに書いた。
それは実現したのでいいとして、他にも同様のことがある。


温泉!それも広い露天風呂!
海に接していれば尚Good!
贅沢言うなら冬で雪が積もっていたら最高だ。
熱い湯に雪を入れて温度調節したり、熱くなった身体で雪の中にダイブしたり・・・TVの見過ぎの感もあるが、そんな風呂に入ることにずっと憧れている。
普段は他人様(死んでるけど)の風呂の掃除ばかりしているので、たまには温泉にでも行って気分転換したいものだ(実現できるのはいつになることやら・・・)。


仕事の問い合わせは日本全国からある。
所在が東京なので、首都圏からの問い合わせが断トツに多いが、それ以外からの問い合わせもチラホラある。
ただ、残念なことに、関東地域以外からの問い合わせには電話相談のみの対応しかできない。
それ以外でできることと言えば、せいぜい提携会社を紹介するくらい。


と言う訳で、関東圏外では直接施行はやってない私は、地方出張するようなこともない。


友人・知人から出張の話を聞くと、少し羨ましく思う。
昼間は仕事に追われていても、夜は羽根を伸ばす話など聞くと尚更だ。
なんだか楽しそうだ。


私は時々思う。
この世に生きて(生かされて)いることは旅のようなものだと。
この身体はよそ行きの服、旅が終われば服を脱ぐだけ。
そして、黙ってても、いつかはその服(身体)を脱がなきゃいけない時がくる。
旅の終わりは、自分で決めるもんじゃない。


10月も中旬、いい季節だ。
季節の移り変わりは早い。
過ぎてみれば、人生も短いはず。


例年通り、特掃の発生件数も落ち着いてき始めている。
5月から突っ走ってきたこのブログも、秋の深まりに合わせてそろそろ閉じようかと思っている。
冬眠にするか完全終了にするか、まだ決めてはいないが、あとひと月ぐらいが潮時のように感じている。


何事にも、始まりがあれば終わりがある。
漠然とだが、スタートした時から終わりを意識していた。
そろそろ、その時がきたのかも。


このブログは、私の内面に少なからずの変化をもたらした。
いい変化と悪い変化、両方。
いい変化はそのままに、悪い変化は捨てたいと思っている。


私は無力。
何の力もないくせに、このブログの中では力があると錯覚していた。


私は疲れた。
書くことに疲れたのではない。
ブログの向こう側にいる人の価値観・人生観・死生感を動かしてしまうこと、その逆に、それらを動かすことができないことに疲れたのである。


私は弱い。
偉そうなことを書いていても、所詮は無責任な文字を発信しているだけ。
それ以上踏み込む勇気がない。


・・・思いを文章にするのは難しい。
頭の中が支離滅裂で、うまく表現できない。


以下、隊長命令。
「死ぬな!」



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2006-10-13 12:57:00
投稿分より

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