【JJYから入手した受信確認書】1964.12
6月10日は「時の記念日」。で、時間に関する話題です。
私は、これまで自分用の腕時計を買ったことがない。今使っている二つの時計
は共に戴きものだ。別にケチっている訳ではない。30年近く前のクォーツ時計
は、当初の月誤差±15秒以内の初期性能を現在も十分に保っている。
また、6年位前に某社から戴いた電波時計は、それを上回る正確性から手放せ
ない時計となっている。特に長年電車通勤の私は、乗り換え時間が2分程度の
ことがあり、電波時計が重宝している。
ところで、クォーツ(水晶)時計は70年代後半に登場した。そのポイントは
音叉型水晶振動子の量産化の成功である。その振動数は、通常32.768KHzで、
(32768=2^15 つまり2を15回掛けた数)温度変化に対して安定である。
一方、電波時計は、90年代半ばに名大の毛利教授グループの発明で、MI効果
を持つアモルファスワイヤ高感度センサーの量産化の成功が大きい。高感度超
小型アンテナ用センサーとして、今世紀に入ってその普及が加速している様だ。
そして、もう一つ電波時計の普及を加速させている要因がある。それは、それま
で標準電波送信所が福島の一ヶ所しかなかったが、2001年から佐賀にもでき日
本中をカバー出来る様になったことだ。電波時計は夜中の2時とかにその送信所
から送られて来る40KHz、60KHzという電波を受信し、時刻を毎日自己修正してい
るのだ。
この送信所から発する電波には、想い出がある。
中学生の頃、全国の民間放送局(中波)はほぼ受信し終えたので、関心は海外
放送(短波)に向かっていった。英語ならば何とか理解でき、それが例えばスイ
ス放送であることが分ると、その国について調べたりしたものだ。
高校に入っても、毎日夜中と早朝の30分位短波放送を聴いていた頃、ある日
この送信所からの電波JJYを受信したのだ。当時は、5MHz、10MHzで受信した
と思う。(現在は短波の送信は停波している。電離層反射の問題が少ない中波
の方が周波数精度が良い)
その時の受信レポートに対し、JJYから送られて来たのがこのベリカードだ。
(受信確認書 1964.12)
(やまざくら)