宿の目の前には海が広がり、夜には部屋からいくつもの漁火が望めた。
翌朝、映画「喜びも悲しみも幾年月」の一舞台ともなった安乗埼灯台まで散歩。
ゆっくり歩いても15分程の距離だ。
途中、海女さん達がすでにひと働きし、戻って来たところだろうか、
小屋で焚き火を前に雑談している。
灯台からは、的矢湾が見渡せる。
人工的に手を加えていない、その自然の景観は実に美しい!
夏は海水浴ができる様だが、観光地ではないのがもったいないくらいだ。
朝食後、宿の車で賢島駅まで送ってもらう。
宿の方が
「観光船に乗るなら鳥羽より、志摩の方がお薦めですよ。
ここの真珠は決して安くはありません。
高級品をお求めなら、行きつけの宝飾店で購入した方が良いかもしれません。」
と、教えてくれた。
小型観光船に乗り、英虞湾巡りをすることに。
船は夫婦2組で貸し切り状態だ。
島と島との間を縫うようにして船は進む。
英虞湾には真珠養殖の筏が浮かべてあって、作業をする人の姿も見える。
思っていた以上に筏の数が多い。
御木本幸吉さんのミキモト真珠の本工場、英虞湾独特のリアス式海岸、
複雑に褶曲して剥き出しになった地層も味わい深い。
英虞湾の自然の防波堤となっている前島半島の先端(御座)が見えたところで、
船は引き返した。約50分、風に吹かれながらの海上散策は心地よかった。
そして、真珠専門店で娘に真珠のピアスを買った。
小ぶりだがピンク系の艶のある綺麗な本真珠。ちょっと高かったけど、
家に帰って私の真珠と比べても引けをとらない美しさで満足した。
帰路は、時間はかかるが、鳥羽からフェリーで伊良湖岬へ向かう。
そこからバスで豊橋を経由し、新幹線で帰ることに。
フェリーから海に浮かぶ島々を眺めながら、50分余りで伊良湖港へ到着。
今回の旅ももうおしまい。
当初は名古屋に戻る予定だったのが、急遽変更で、
味噌カツ弁当と柿の葉寿司を買って帰れなかったのは、残念!
名古屋名物『味噌カツ』と『ひつまむし』は初日に食べて正解!! だった。
それに宿の予約時は50~70%の降水確率だったけど、晴れ男のお父さんの
念力?で雨は全く降らず、伊勢・志摩も歓迎してくれた様だ。
今度は旅行に、はまるかもしれない。