第80期文演(22/7/16~22/9/10)アンケートからです。
第1回は、大学生のYさん。
2022-06-22「自分が求めていたものはここに隠れていたのか」のYさんです。
Yさんの文演アンケート
Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
A.1 ・評価されるものを書くには、評価の基準を把握している必要がある。しかし、自分は、文章の巧拙について深く考えた経験がなく、文章評価の基準を持っていなかった。こうした背景から、文章の審美眼を身につける目的で、講座を受講した。ただし、最初の数回の授業を受けたからこそ、後半から、このような明確な目的意識をもって講座にのぞめたというのが実際のところである。入会時、松田さんを信頼して、特に迷うこともなく申し込んだ。「作文は嫌いだから」「読むのはいいけど、書くのは興味がないから」などと、素人である自分が、先入観で判断してはいけないと思った。
Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
A.2 ・頭のキレから思慮の深さまで。文章は、書き手のすべてをうつしだす鏡へと変貌した。その結果、文章に対する美意識が研ぎ澄まされ、うかつに文章を書くことができなくなった。今は、何かを集中して書くよりも、たくさんの本を読み、優れた文章に触れる機会をもちたい。
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
A.3-1「授業前」 ・初回提出するまで。宿題を提示されてすぐに、要約課題を討ち倒すための計画を練った。音読、文演ブログチェック、要約に関する書籍チェック、松田さんが提示する事例の分析、新聞要約、大学入試の要約問題の復習。いろいろな策を試したが、役に立ったのは二つだけだった。
一つは原文と向き合うことである。一文一文を、書き手のメッセージを汲み取るつもりで繰り返し読むことが、要約を作る、唯一にして最短の道のりだった。もう一つは授業の復習だ。松田さんが口にした言葉や、授業で取り扱った内容、配布資料がそのままヒントになっていた。特に、一文一文に番号が付された資料。若干の装飾が加わっただけで、本文と変わりはないのだが、これをみたら誰でも要約が書ける気がして、正直配ってほしくなかった。
2回目の提出まで。最初に提出した要約に、松田さんからコメントをもらった。一箇所抜けているポイントがあるとのこと。心当たりがあったため、すぐに該当箇所に気がついた(つもりになっていたが、この判断は間違っていた)。この点は適当につけくわえた。自分の言葉で書いてみたいという欲が出てしまい、筆者の言葉を捻じ曲げて、好き勝手に書いた。
3回目の提出まで。再提出した要約が、真っ赤になって戻ってきた。帰宅後、読み返してみると、本文に書かれている事実と、自分の解釈が混ざっていることに気がついた。好き勝手に書くことを個性だと勘違いしてはいけないと学んだ。
最終回直前。授業が楽しみで、前日の夜から落ちつかなかった。全員分の要約を確認するなかで、「第◯回の◯◯という視点が抜けている」といったように、文章に対する判断基準ができつつあることに気がついた。
A.3-2「授業後」・結局、初回に提出した要約がもっともよく書けていた。まず最初に、文章全体を俯瞰し、設計図を書いていたからである。再提出で100点に近づけなかった要因は、時間が経つにつれて、設計図からどんどん離れたことにある。この失態は一生忘れない。
・文章の格をさげる表現のクセに気づかされた。「中身で戦いたいなら、つまらないことで損をしてはいけない」というメッセージを受け取った。
・全員の要約を正しくチェックしたつもりになっていたが、自分の凝り固まった見方を押しつけているだけだった。守るべきところを守ってさえいれば、攻め方には多様性が認められる。しっかりと守れる人にだけ、個性を語る資格が与えられる。文章の世界は、自分が思っていたよりも、ずっと厳格で、そしてはるかに面白いものだった。
Q.4 全体的な感想をお聞かせください。
A.4 ・回ごとのテーマ、授業の進め方、配布資料、要約課題。すべてが緻密に設計されていた。教卓においてあったレジュメは、メモ書きで真っ黒であった。文演は、文章だけでなく、あらゆる学びに対して、姿勢を改めるきっかけとなった。
・松田さんが授けてくださったのは、文章表現の世界に飛びこむ際に、怪我をしないようにするための盾だった。文演という盾と、速読という剣を携え、先の世界を切り拓いていく若者を増やしたいがために、松田さんはこの教室を守っているのだと思う。この2か月でも見違えるほど文章への感度は上がったと思っているが、本当に文章力が伸びるのは、講座が終わってからに違いない。
・幹事に名乗り出た以上、自分には第80期をもっともレベルが高い集団にする責務がある。みなさんの協力を得ながら、細く長く、勉強会の運営をしていきたい。
・第81期の文演開始がせまり、速読の受講後、スタッフのかたが、他の生徒を文演に誘う場に居合わせることが何回かあった。聞き耳をたてると、何かしらの理由をつけて断っていた。他人事ではあるが、記録カードのコメントを書きながら、歯ぎしりした。なんともったいないことだろう。人が大きな魚をやすやすと逃す瞬間に立ち会う機会はそうない。後ろを振り返ってスタッフに加勢し、説き伏せてやりたい気持ちを必死に堪えた。
・文演の受講が終わり、こうしてアンケートも書いてしまったので、第81期の開始までは、勧誘部隊の援軍に馳せ参じたいと思う。必要であれば、いつでも話をふっていただきたい。
Yさんの面白いのは、Yさんは公認会計士試験の受験生(資格試験最難関)であるということを忘れさせるほどアグレッシブな生き方をしているところです。きっと、猛烈に勉強もしているんでしょうが、そんな苦しさを微塵も感じさせません。
ズーッと先までの展望がリアルにイメージされているんだろうなと推察します。
Yさん関連ブログなどを読むと、とても饒舌な人という印象があるかもしれませんが、逆です。物静かで、ポイントを突いて話します。この人は、こちらの提供する情報に目を通したうえで話しているんだろうなという安心感を持たせてくれます。
勉強会のためのライングループの立ち上げなども慣れたものでした。10代の子たちに関しては、「保護者の許可を取るようにしてください」と押さえていました。
中高校生は、まだ22歳の彼の背中を追いかけていけばよいだけになります。
10代の子たちも感度いいです。アッサリと登録しているみたいです。 真
※クリエイト速読スクールHP