2022-12-11「毎回のトレーニングでうんうん唸って、限界まで頭を捻っている」のMさんについて。
20代半ばの研究者です(体験レッスンスコアと入会時アンケートコピーは、こちらから)。
以下は、Mさんの受講170回目アンケートと最新スコアです。
「Mさんの受講170回目アンケート23/1/21」
マイナス・最近、倍速読書の速度が横ばいになってきた。一冊いっさつの理解度を高めようとする意識があり、細部に目がいく。その結果として、速度が低下している。
プラス・先日久しぶりに、スピードボードで自己最高記録をだせた。回答数が25個から26個に変化した。ζタイプになってから長い間、力を入れても抜いても変わらなかった回答数にようやく動きがあって、大きな喜びを感じた。パターン処理に関連する能力はいくらでも伸びていくのだろうか。自分の中で方法論を言語化できているわけでもないのに伸びていくのはとても不思議だ。繰り返し全力で取り組んでいると、あるときにうまくいった方法を身体は蓄積していて、一定量たまったところで放出してくれているのだろうか。
1冊の本を繰り返し読む重要性に気づいた。一度読んだ本をふたたび読むと、初回には読み流していたところで目が止まり、思考が動き出す。繰り返し読むことで、いかに自分が読めていなかったか、読書の過程で変化しているかに気づける。読書はつねに不完全なのだ。こういう何度も読みたくなる本、読むたびに発見がある本はちゃんと現物で持っておきたい。
参考文献から参考文献へ渡り歩くような読書をしていると、多くの知識人が価値を認める、時代を象徴するような本に出会えることがわかってきた。例えば、『銃・病原菌・鉄』『利己的な遺伝子』『自我の起原』などだ。これらはどれも、一度読むとあまりの衝撃に世界を観る目が変わってしまう。そういうある種のショックを受けるために、自分は読書をしている。ショックを受けると自らの意思とは無関係に、頭は勝手にものを考えはじめる。
大学生のときにも『銃・病原菌・鉄』を読んだのだが、そのときは内容も、この本が衝撃的な理由も理解できなかった。最近それがわかるようになったのは、クリエイトに入って以降、ジャンルにこだわらない読書を続けてきたからだ。『本は10冊同時に読め!』に書いてあるような「目的を持たない」読書だ。1つの分野に固執せずに大量の本を読む経験を経たことで、これらの本を受け入れる下地がつくられてきたのだろう。
これらの重厚な本を読むにはどうしても時間がかかる。具体的には、一般的な新書なら5000~10000字/mで読めても、『銃・鉄・病原菌』では3000字/mくらいまで落ちる。読み始めのころは想像していたより速く読めないことをもどかしく感じていたが、冷静に考えたら背景知識のない分野の本や、既成概念を打ち壊すような本が読みやすいわけがない。むしろ、読みにくい本には今の自分が持っていない何かがあると感じられるようになった。
クリエイトに通い始めて2年少し経った今、だんだんトレーニングそのものを目的に通うようになりつつある。本来、速読は手段であり目的ではない。ふつうは、速く読むこと、集中力を高めることなどの目的があり、そのための手段として速読を習っているだろう。しかし私は、いつの間にかトレーニングを手段だとは感じなくなっていた。最初そのことに気づいたとき、手段の目的化は愚かなことなのではないかと思った。でも、それも悪くないなと今では思う。よく考えると、人生に一般的な意味や目的は存在しない。働く、家族を養う、趣味に打ち込むなど、よく目的とされることはあるが、全員にとってそうであるわけではない。厳密にみれば手段であるものを目的と捉えているだけだ。自分が目的だと思えたときに、ある手段は目的に変化し、それがそれだけで意義のあること、楽しいことに様変わりする。だから、目的と思えること、ゴールまでのプロセスそのものを楽しめることが増えると、日常をより充実して過ごせるようになる。例えば、料理は節約などの目的があって行うこともあるが、それそのものを楽しめるのならば目的など不要だ。行為自体を目的だと思えるものが増えることは、自分にとってプラスである。そういったものをさらに増やせるように、感覚のセンサーをつねに尖らせて日々を過ごしていきたい。
「Mさんの受講172回目の主なスコア23/2/18」たてサッケイド320 数字ランダム1,200・1,200 数字BP300-8(2分)かなBP1,100(2分)漢数字一行七→11,000、六→10,000、五→7,000 たて一行ユニット1,050・1,080 スピードチェック20/40(45秒)・26/40(45秒)ロジカルテストGタイプ25/30(2分24秒)・27/30(2分28秒)スピードボード8×822/26(3分)・22/26(3分)イメージ記憶13/40(30秒)19/40(20秒)倍速読書『海のはてまで連れてって』33,600字/分・理解度B「ロジカルとスピードボードで高い集中力をはっきしていた。スピボで上下左右がすべて一度に目にはいってあたまのなかでざっくり計算されていく。ながれるような処理を他人ごとのようにやっている感覚だった」※数字BP・漢数字一行は、前回のスコアです。
月別受講回数は、2020年12月3回・2021年1月9回・2月15回・3月12回・4月12回・5月13回・6月2回・7月11回・8月4回・9月10回・10月12回・11月8回・12月7回・2022年1月6回・2月7回・3月4回・4月4回・5月4回・6月4回・7月6回・8月1回・9月4回・10月5回・11月3回・12月2回・2023年1月3回・2月2回の計172回です。
Mさん関連ブログでは、ずっと誤字脱字がありました。
申し訳ありませんでした(他にもあるかもしれませんが)
片道2時間半かけて教室に。1時間半の訓練を受け、豊島区立中央図書館に立ち寄っていくMさんの週末。
Mさんのような人たち(勉強好きとか勉強嫌いとか、それ以前の真摯な人たちというのがいるんですよね)がちゃんと通い続けてもよい教室を目指してきました。これからも活かし続けていただけたらと思います。
なお、あしたからの同々ブログは、初期同々ブログのようにコメントなしとします。
朔日堂々ブログのときだけ、ひと言二言あるかもしれません 真
※クリエイト速読スクールHP