今朝も静かに夜が明けた。そう思ったのは一瞬だけであった。
蝉がご陽気にはしゃいでいるのに、夢見心地とは便利なものだ。
あきれるように音の方を眺めていると、救われるのは奴等のような性格な人達かもしれないと
誰かが呟いたのが聞こえた。
開会式を待たずに、もう号砲を鳴らす競技があると聞いた。
鼓動に耳澄ましその時を待ち、一瞬先を争い激しくぶつかり合うその時が、もうそこまで来ている。
一瞬で私はもうあなたになっていて、境目なく一つになっている。きっとあなたもそうなっていることでしょう。
どう論理立てて考えたって、アスリートと私はが同じである筈もなく、こちらが一方的に知っているだけ。
冷静に知性を働かせれば、科学的にも別人格であり、こちらが勝手に乗っかっているに過ぎない。
しかも、他人の金儲けに声援を送っている場合ではないわが身でもある。
オフィシャルスポンサーの広告が流れ始めている。
お金をかけて作ったけど、流さないことにしたという会社もある。
ここまでたどり着くのに、幾つの正義が登場し、どれだけの人に賛同を得、どれだけの人を傷つけてきたことだろう。
本日の夏空は晴天。夏休みも近い。
今夏は、ラジオ体操に子供の姿がどれだけ戻ってくるんだろう。
心がひとつになる瞬間かぁ。
勘違いだっていいじゃないか。何度だってその匂いを嗅ぎたいな。
でも、なんでだろう。