結局雨は降らなかった

梱包作業から始めた。
雨の予報が出ていたのを思い出して、
途中で内職回りに切り替えた。
戻ってきたら、部材作りまでしていた商品の試作完成に取り組んだ。
ところがなかなか機械の調整が定まらないままに午前中は終わってしまった。

昼休みを終えて、
再び試作作りへ挑んだ。
どうにかこうにか形にできた。
そこでようやく耐性テスト。
商品の中にエアーを入れるのだが、これで一晩待たねばならない。

やり直しのリスクは残っているものの、
一応の目処がついたのでやり残していた梱包作業に戻った。
気がつけば従業員が帰る時間になったていた。
明日納期の仕事がやり残っていた。
明日の午前中一杯までかかるとギリギリのスケジュールとなるので、
その加工を仕上げた。

それから、そこの機械で次に加工をするセッティング作業をした。
時計を見ると８時を過ぎていた。
いつもの加工作業に手をつけられなかったのが心残りだったけれど、
帰る事にした。

まだマシだったのかな

目覚ましアラームとは違う音で起こされた。
スマホを見てみると電車遅延情報だった。
こんな時間からかとうんざりしながら窓を開けたら、
期待していた風はなく、空はどんよりしていた。

テレビをつけて朝食をとっていると、
２０分の遅れとあった。
二本前の電車にターゲットと決めて朝の準備をした。

時折、小走りを挟みながらなんとか予定時刻に駅へ着いた。
既にホームは人で溢れていた。
ちょうど１５分遅れの電車が入ってきた。
乗り換えなしで目的地まで行ける電車だった。
出入口付近は大変な混み具合だったが、
座席付近には隙間がちらほらあった。

駅のアナウンスはいつものマニュアル通りの案内をしていた。
ごめんねごめんねを繰り返し、電車は続いてやってくると言っていた。
しかし、これまでの経験で彼等と私には言葉の意味に大きな隔たりがあることは分かっていた。

無理をして乗り込んだ。
出入口付近の固まりは崩れて座席付近へ移動するだろう
なんて身勝手な期待もあった。
かろうじて乗り込んだポジションは、電車が進みだすに連れて少しずつだけれど、ゆとりがうまれていった。

ターミナル駅を過ぎて、
やがて目的地へ着いた。
電車の遅れは１０分になっていた。

作業効率の落ちる時間帯が課題

見積りを提出したサンプル品の返却へ出向いた。
それから、納品２件回って、仕入先を２件回って
戻ってきたら１２時半だった。

３０分の昼休みを終えて、内職回り。
戻って梱包作業をして
３時に一旦いつもの加工作業にとりかかった。

そこへ問い合わせが入り作業中断。
再び作業へ戻ったのは４時前だった。
５時過ぎまで作業をして、
事務所へ戻って雑務整理。

本日のメインイベントの作業にとりかかったのは、６時半になってからだった。
本日もどうすれば効率良くできるのか、
というところまでもいかず、部材の本体への取付作業に四苦八苦して終わった。
明日はとりあえず先に仕上げ作業までやってみるが、
前途多難な予感のまま、８時半にて業務終了。

眠気

眠気の残る寝覚めは、
入り込んでくる外気によって
少しずつ剥がされていった。

洗顔してもとれない眠気はまだあった。
心地よくもあり、厄介でもあった。

駅までの片道、約１０分。
歩いて行けば、眠気も溶けていくだろうと
考えていた。

身体もあったまって来て、
そろそろスイッチも切り替わったかと思えてきた。

座席に座ることができて腰をおろした。
何気なく、タメ息ひとつ吐き出して目を閉じた。
ここにはまだ眠気がびっしりと詰まっていた。

昼の暑さは真夏を思わせる

土曜にセッティングした作業がうまく流れ出すかを見届けた後、
部材の加工と本体への取付作業に向かった。

なにせ１０年以上前の商品だけに、
残されている資料も断片的。
恐る恐る作業を進めることとなった。
そのせいもあり、試作品の製作までたどり着くことができなかった。

昼休みを挟んで、
午後からは内職回りをしてから、いつもの加工作業へ移った。
土日に作業をしていなかったし、
明日こそは試作品の製作まで進めなくてはならないので、
少し焦りながらの作業となった。

４時になって３年前にやらせていただいた商品の再見積り。
印刷もあるので、版や金型の確認やこれまでの価格推移等あれこれと手間取った。
あれこれ計算を繰り返して見たけれど、
前回に続いて今回も、大幅な値上げした見積りを提出せねばならなかった。
了承していただけるのか不安の残る見積りとなった。
ファックスやメールのチェックもして、
６時から再びいつもの加工作業を再開。
予定数量を少し過ぎた８時にて本日の業務終了。