クレール美容室の独り言

近年は女性の抜け毛や薄毛が増え続けています。それらの予防にために安全な美容施術やヘアケア商品の開発を行っています。

水溶性に拘るのはなぜ?

2017年10月29日 | ラ・ポーデュベベ(スキンケア)
私がラ・ポーデュベベ(スキンケア商品)を開発する時、原材料を水溶性に拘った理由!

それはズバリ界面活性剤(可溶化剤)を配合したくなかったからです。

お肌に浸透する美容成分を考える前に、皮膚本来の生理機能を知る必要があります。

まず皮膚には汚れやアレルゲンなどの刺激性の物質を身体の中に取り込まないようにする防御機能があります(新陳代謝はその為でもあるのです)

そのため、表皮の機能が正常であればあるほど、化粧品に含まれる様々な美容成分は、皮膚の中に浸透することができず、表皮の上でしか機能していません(だから安全なのですが)

また、皮膚の中(真皮)に成分が浸透するか否かは、水溶性か油溶性により変わるのですが、それともう一つは、分子の大きさでも浸透性が変わります。

例えば真皮層に浸透する分子量は約500までと言われ、それ以上の分子量の物は真皮層にまで達する事はできません(しないほうが良いのです)

また成分が水溶性の場合は皮脂が成分をはじくため、分子量が小さくても浸透せず表面に残ります(だからアレルギーを起こしにくく安全性が高い)

分子の大きさから浸透しない美容成分
コラーゲン(分子量10万)ヒアルロン酸(分子量:100万)EGF・FGF(分子量:6000)タンパク質(分子量:5000~4万)
水溶性なので肌に浸透しない美容成分
ヒアルロン酸(ナノヒアルロン酸含め)、ビタミンC、ビタミンB
※浸透しないから効果が無いのではなく、表皮で十分ので機能を達成する成分です。
真皮まで浸透しやすい美容成分
アミノ酸(分子量:80~200)ビタミンA(分子量:286)ビタミンE(分子量:430)
表皮には浸透する美容成分
セラミド(分子量:700)水溶性フラーレン(分子量:720)
※この成分は何れも安全性が高く表皮に対しても非常に良い効果が現れます。

つまり、いくら良い美容成分で「真皮まで届いて肌を再生」と言われても実際にはほとんどの成分が表皮上に留まっているのです。

例えばアスタキサンチンの分子量などは(分子式:C40H52O4 分子量:596.82)となり500以上もあるためそのままでは表皮上に残っているのです。

そのため、この成分が肌を真皮層まで届かせるには界面活性剤などと混ぜ合わせ加工する必要があります(その場合は本来の能力が無くなる)いずれにしても加工が必要となります。

そのため思う程の効果が発揮されないため、結果的には様々な油性成分などを入れて使用感や感応性を誤魔化しているのです。

その油性原料を配合するためには界面活性剤を使わないといけないのですが、それは化粧品の基材(水)に油溶性(油)の原料を混ぜ合わせるための可溶化剤(界面活性剤)を使わないと混ぜられないからです(水に油は解けません)

例えば裏の表示の一番初めに水と書いてあり、その次に鉱物油(例えばジメチコンなど)が一緒に表記されている製品なら水と鉱物油は本来混ざらないので界面活性剤を使い水に油を溶解しているのです。

界面活性剤の多くの問題は皮脂(タンパク質)の溶解性にあり皮膚に塗布し、残存している間に表皮を溶解し続けるのです。

そのためリンスオフ(洗い流す事)の化粧品には比較的問題は少ないが(活性剤の成分由来にもよるけど)リーブオン(洗い流さない)など肌に残る成分に界面活性剤が配合されている事は表皮を溶かし続ける事になり、肌にとって非常に良くない事なのです。

そのため、どんなに高級化粧品と言われても油性成分が配合していれば肌(細胞)は溶解し続けられマイナスなことの方がおおいのです。

以上の事から油溶性分を排除する事で界面活性剤フリーを目指すため、ラ・ポーデュベベの製品は全ての原材料を水溶性としているのです。

ただし、この化粧品を作るためには手間とコストがかかるため大手化粧品メーカーでは利幅が取れず、商品とすることは無いでしょう(あるとすれば物凄く高い販売価格になると思います)

ちょっと長くて難しかったかも知れませんが、早い話が洗い流さない製品は水溶性が最も安全だと言う事です。






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美容メーカーは本当に酷い!

2017年10月29日 | ヘアケア
先日、美容材料ディーラーさんから、ある製品のサンプルが送られてきました。

その内容成分をみたら「いまだにこんな原料で・・・」って思ってしまったけどノンシリコン時代と言われていても結局は無くならないですね。

その理由は製造コストが安くて感触が良くなるから化粧品メーカーは喜んで使います。

でも、そのために美容被害がたくさん出ている事も事実なのです。

先日も製造元の社長さんと話していて大手のシャンプー剤の有効成分濃度はセーヌの1000分の1%程度なのだそうです。
一見すると悪戯だけど宣伝広告費が掛かるから仕方がないそうです。

そのためには感触向上のための安い原料を揃えてしまうのですね(知ってしまうと消費者が本当に可愛そうに思えます)

こんなサンプルを使って仕入れる美容師が今でもいるのかな?なんて思ったけど、サンプルパウチには「プロ仕様」の文字が・・・


どちらも洗い流さないトリートメントだそうですが、これを髪の美容液なんて美容師が売っていたら、その店のレベルを疑っちゃいますね。

何しろいきなりシクロメチコン・ジメチコンのシリコンで始まる表記には流石にビックリ。素手で触ると尚またビックリ!

シットリと言うよりは、ねっとりでツルツルよりはズルズルって感じ。

こんなの間違って頭皮に着けたら抜け毛は増えるしパーマやヘアカラーは綺麗に出来ないと思います。

消費者の方はともかく、美容師がこれを販売し勧める事なんてあるのかな~?

本当に美容メーカーの商品は酷いものが多いと思います。

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