日々のできごと。生物準備室より

理科教育、生物教育に関して考えたことをぼちぼち更新。たまに授業実践報告をします。

地球にやさしいは本当にやさしいか

2009-10-06 02:02:58 | 中学理科2分野(生物)
もう2ヶ月近く前になりますが、
政権がかわって今後どうなることやらの免許更新講習にいって来ました。

専門教養で6時間。
「生態系とは? ~生物間の相互作用の視点から」

私の専門は生物ですが、
学生時代は分子生物学が中心だったのでほとんど触れてこなかった分野です。
様々な内容が6時間に凝縮されていて、
更新制度は関係なしに有意義な時間でした。

生物が自分の遺伝子、子孫を残し繁栄させるか。
生きる目的そのものなのですが、
熾烈な競争に勝ち抜くためにさまざまな手段を用いています。

矛盾と感じるかも知れませんが、
親子であっても生存には一番の敵になり得ます。

新しくできた種が親木の下に落ちて発芽したら、
新しい芽は育つことができないでしょう。

食料が少ない草原で大量に産まれた野ウサギは、
草を求めて新たな草原まで走り続けなければなりません。

のんびり育児をしている自分を
こんなところで幸せに感じるとは思いませんでした。


タイトルにかいた「地球にやさしい」はブームです。
本当に生態系の保全が必要なのか?
地球はそれほど柔ではありません。
(かつて隕石が落ちた時のエネルギーを一例に説明がありました。)

では何故人類は今、保全活動が必要なのか。
それは、「ヒトが住める地球」でなければならないからです。
「地球にやさしい」ではなく「人類が生存できるための地球にやさしい」なのです。

よく見たら、gooブログの宣伝にも
「地球と自分にやさしい」となっていました。


免許更新制度は研修の機会として個人的には悪くないと思います。
費用も相応だと思いますし・・・。
政権に左右されず、学び続けたいと思いました