MKママと親爺の『四季つれづれ』

古希を迎た田舎おやじがMKママ(家内)と孫とワンコで綴る気まぐれ日記。

面白いノムラモミジ。

2016-05-03 20:47:58 | 花と緑

田舎親爺の庭、ノムラモミジの翼果と葉が綺麗になった。
ノムラモミジの葉、春の新しい葉はワインレッド、夏は新緑、秋は紅葉と春から秋に葉の色が変わっていく。新芽から落ち葉まで微妙な赤色の変化が美しい。
その花の変化も面白い。花をつけて、花が熟して、だんだん実になり、艶やかな種になる。
翼果は夏から秋にかけて、風に吹かれて竹トンボのように飛んでいく。
植物は子孫を残すためにいろいろな工夫をする。タンポポが種に綿毛をつけて、風の力で遠くに運ばれるようノムラモミジも種に翼をつける。凄い知恵だ。



ノムラモミジの葉が春から秋に変わる事もノムラモミジの戦略だと言う。なんと言うことだろう。
ここからは、ライフ・イン京都植物図鑑さんの説明に委ねるとしても面白い話。ノムラモミジに益々興味がわいてきた。ノムラモミジの成長戦略、宜しければ、お付き合い下さい。


ノムラモミジ(カエデ科カエデ属)野村紅葉 別名 武蔵野
オオモミジ系の園芸種として江戸時代には、すでに武蔵野という名前で呼ばれていた。野村の名前は葉の色の濃い紫(ノウムラ)が転じたものと言われている。

赤紫の色合いは、アジサイなどにある赤の発色色素アントシアニンと光合成に使われるクロロフィル(葉緑素)が共存しているからと考えられる。では、何故、緑色の葉を持つモミジであったものが、偶然とはいえ赤くなる葉を持つようになったのだろうか。植物は、多種多様な成長戦略を持っている。初めは、偶然だったかも知れないが、そこには、植物固有種の生き延びる為の防衛戦略があるように思われてならない。

その一つに紫外線を吸収し活性酸素を抑えると同時に光合成に必要な赤色の光量をコントロールして若葉の頃のまだ十分でない代謝機能を保護する働きがあると考えられる。

もう一つは、成長期にある若葉を昆虫による捕食から守る為、昆虫が寄り付かない赤色を選んだとも考えられる。この戦略を持つ植物は他にもカナメモチ・アカメガシワなどがある。いずれも新芽は赤く成長するにつれ、本来の緑色の葉となる。ノムラモミジも葉が成長した夏頃からは、緑色に変身し、秋には又、紅葉へと姿を変える。

この、変身の術には感心です。それにしても一年中楽しませてくれるノムラモミジです。


出典:ライフ・イン京都植物図鑑
コメント (8)
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