古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その八十四拘り

2012年11月12日 06時53分34秒 | 古文書の初歩

 

乍恐奉願口上第十九ページ、上の画像の一行目二行目

 

解読 拘り無御座候儀ニ付、其訳申遣候処此度儀平より出□

    仕候儀承知仕候得共、重々不仕合薄身之私共

読み 拘り御座無く候儀に付其の訳申し遣わし候処、此の度儀平より出□

 仕り候儀承知仕り候得ども、重ね重ね不仕合わせ薄身の私ども

 

解説 「拘り」・・・『こだわり』。気にかける事。 「無御座」・・・御座無く。 「其訳申遣」・・・其の訳申し遣わし。読むのは難しいですが、今までに何度も出て来た文字です。 「此度」・・・「度」が難解。 最後の「出」の次は消えていますが、「出願」か「出訴」か又は他の言葉か分かりかねます。  二行目「仕」の下に「候儀」。 「重々」・・・重ね重ね、又は「じゅうじゅう」。 「不仕合」・・・これは下から返らず、「不仕合わせ」熟語として使っています。 「薄身」・・・『はくしん』不幸な恵まれない人間。