古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十七章 潮岬会合 その七

2013年03月13日 07時49分13秒 | 古文書の初歩

 

 潮岬会合、「乍恐言上」第二ページ、上の画像の五~六行目

 

解読 者殊之外小鰯ニ而御座候得者、嶋々之廻りニ付

     申餌鰯取申ニ網代と申す義は無御座候処ニ

 読み は殊の外小鰯にて御座候得者、島々の廻りに付き

  申す餌鰯取り申すに網代と申す義は御座無く候処に

 

解説 はじめは「者」・・・「は」。前行から「餌鰯は」となります。 「殊」は難しいですが、何となく形は解ります。 「ニ而」・・・「にて」。このページだけでも五箇所出ています。 「御座候得者」・・・「候」は小さい点、「得」は形で覚える。「者」・・・「は」。この変体仮名も六カ所出て来ます。 次は難しいですが、「嶋々之」・・・島々の。 「廻りニ付申」・・・「廻」も読みにくい。島々の廻りに集まり、そこに付いている餌鰯。 「餌鰯取申に」・・・「餌になる鰯を捕るのに」。 「網代と申義者」・・・「網代と言う考え方は」。 「無御座」・・・下から返って「御座無く」。 「文意」・・・鰹釣りの餌にする鰯は、格別小さい鰯なので、嶋の廻りに集まってくる餌の鰯を捕るのに、網代(その魚を捕る権利)と言う考え方は昔から無かった処に。