古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十七章 潮岬会合 その二十四

2013年03月30日 05時43分34秒 | 古文書の初歩

 

潮岬会合「乍恐言上」第四ページ、上の画像の五~六行目

 

解読 ニ而ゑと取猟仕候。夫より外之網代ニ而者ゑと一

    圓為取不申候。然処江比井からこ猟舩八九年

読み にてえど捕り漁仕り候。夫れより外の網代にてはゑど一

    円取らせ申さず候。然る処へ比井からこ漁船八九年

 

解説 上浦から来た漁船はわらべが嶋網代で、餌鰯捕り漁をした。 「夫れより外の網代」・・・わらべが嶋以外の網代」。 「ニ而者」・・・にては。に於いては。 「ゑと」・・・餌所の略で、更に「餌所に集まっている鰯」のことを略して言っています。 「一圓」・・・『いちえん』。全域。「圓」の崩し方は形で覚える字。 「為取」・・・「取らせ」と読む。「為」は下から返って、「し」「させ」と読み使役の助動詞です。 「然処江」・・・然るところへ。 「比井」・・・前出。和歌山県日高町の浦名。 「こ猟舩」・・・これはよく分かりませんが、「小猟舩」、小さい漁船の事か。