古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十三章 賣渡し申杉桧之事 其の九

2015年11月01日 08時20分19秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「賣渡し申杉桧之事」第二ページ、上の七~八行目

 

解読 得ハ杉桧幾年成り共勝手次第御立

    置被成候而も地賃壱銭ニ而も取り不申候(筈ニ)

 

読み (候)えば、杉桧幾年なりとも勝手次第お立て

    置き成され候ても地賃一銭にても取り申さず候(筈に)

解説 「候得ハ」・・・売り渡しましたので。 「杉桧」・・・『すぎひ』。木偏に久は、「杉」の異体字です。 「幾年」・・・難解です。前ページにも出ました。「年」は形で覚える。 「成り共」・・・宛て字で、「なりとも」。「共」の書き方も難解。 「勝手次第」・・・貴殿の思うままに。「次第」も難しい。 「御立置」・・・伐採しないで立木のままにして置く事。 「被成候而も」・・・成され候ても。 「地賃」・・・これも読むのは困難です。 「壱銭ニ而も」・・・一銭も。 「取り不申候筈ニ」・・・取らないと言う事に。