古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十五章 「免定 ② 」 其の四

2015年11月25日 08時07分18秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「免定 ② 」第二頁、上の一~三行目

 

解読 戌三ツ五分六り一糸   外壱り弐毛九糸  山川成

                    七り七毛よ    鍬先  引免

    一高 三百拾八石五斗五升六合    田并上村 本田畑

      取 百拾三石四斗九合

読みは省略

第一頁の先へ進むのは一休みにして、一昨日「其の二」で触れました、本文下部の張り紙部分を先に読む事にします。上の画像です。 「戌」『いぬ』は戌年の事。酉より亥迄の二年目の「戌年の免」は「三割五分六厘一糸」と言うこと。 「六厘」は「六り」と略書しています。 その下の、「外」は読むのは難しい。「外、壱り弐毛九糸」・・・一厘二毛九糸。これは、下に「山川成引免」とあります。 「外七り七毛よ」・・・外七厘七毛余。「よ」は「余」、余りがあると言う文字です。下に鍬先引き免とあります。年貢を減額してくれる率。 「山川成」、「鍬先」引き免は、田が山や川の様な条件の悪い田、及び「鍬先」引き免は「鍬先山」の事と推定し、草刈り場の様な悪い田のこと。  田並上村の本田畑は、「高」は三百拾八石五斗五升六合と定められています。免を掛けると、百拾三石四斗九合となります。計算式は 318.556×0.35601=113.409石です。(戌年の納付年貢額) 一、高の上部の印は、契印になります。