かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 63

2020-08-13 19:52:27 | 短歌の鑑賞
 ブログ版渡辺松男研究 ⑦(まとめ)(13年7月)『寒気氾濫』(1997年)
  【八月十五日うつそみ、パーフェクト・エッグ】
       参加者:崎尾廣子、鈴木良明、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
        レポーター:渡部慧子

63 木のうちへうちへとそそぐ月の光(かげ) 木の内界も穢土にやあらん

 こういう下の句を見ていると思念を呼び覚まされる。また、伝統から切れている潔さも感じる。「無といわず無無ともいわず黒き樹よ樹内にゾシマ長老ぞ病む」とも関連がある歌と思う。

コメント
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