かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の一首鑑賞  50

2020-08-07 16:08:44 | 短歌の鑑賞
  ブログ版清見糺研究 
                           モロッコ紀行
      参加者:田村広志、寺戸和子、T・K、T・H、鹿取未放
       まとめ:鹿取未放      


50 自由へのさびしい旅に出るように洗濯すませて街に出かける
                 「かりん」97年3月号              

★「さびしい」が早く出過ぎ。ほどほどの歌になっているのが不満。(田村)
★清見氏が「ように」を使うのは珍しい。(T・K)
    
 洗濯すませてというところにわびしさが滲む。男女同権の浸透した現代、いいにくいが男手で洗濯をするという行為は作者にとって侘しいものと捕らえられていたようだ。家事が終われば夕刻までは自由時間だ。しかしその自由は限られた時間内であてどないものだ。「冬の旅」のように厳しくはないが、亡羊とした束の間の自由である。(鹿取)



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする