2022年度版 渡辺松男研究2の16(2018年11月実施)
【樹上会議】『泡宇宙の蛙』(1999年)P80~
参加者:泉真帆、岡東和子、A・K、T・S、曽我亮子、
渡部慧子、鹿取未放
レポーター:泉真帆 司会と記録:鹿取未放
121 かがやきて木から木へ飛ぶ看護婦のようなる鳥にあいさつをせり
(レポート)
この一首の鮮やかさには驚かされた。看護婦さん(1999年出版時はまだ看護師とは言っていなかった)がさわやかに患者さんへ声をかける、そんな鳥に作者は挨拶をしたという一首だ。作者が入院していた病室でのことか、通院していたときのことか、看護婦さんを見て鳥のようだと思った体験があり、その体験がもとになっているのかもしれない。「看護婦のような」が抜群に輝いている。(真帆)
(当日意見)
★ナイチンゲールってありますね。(慧子)
★この歌は好きです。入院とか通院とかの話ではなく、まだ樹上会議の続きの歌だろうと思
いますが、生き生きと輝いて、木から木へ飛び移りながら誰にでもやさしく声を掛けてい
る気配りのできる鳥なんですね。〈われ〉も鳥なのでしょうけど、そんな彼女(看護婦で
すから)には安心できるし心を開ける、だから嬉しくて挨拶をする。こういう輝くような
女性って職場にいそうですね。(鹿取)
★「看護婦のようなる鳥」が飛躍していなくて低い次元だけどとても素直な直喩になって
いる。(A・K)
(後日意見)(2022年)
看護婦の呼び名が看護師に変わった。この間にジェンダーの視点も世間に随分浸透した。そういう観点からすると、この歌の〈われ〉は男性だろうから、やや女性に対して期待しすぎかという気はする。(鹿取)
【樹上会議】『泡宇宙の蛙』(1999年)P80~
参加者:泉真帆、岡東和子、A・K、T・S、曽我亮子、
渡部慧子、鹿取未放
レポーター:泉真帆 司会と記録:鹿取未放
121 かがやきて木から木へ飛ぶ看護婦のようなる鳥にあいさつをせり
(レポート)
この一首の鮮やかさには驚かされた。看護婦さん(1999年出版時はまだ看護師とは言っていなかった)がさわやかに患者さんへ声をかける、そんな鳥に作者は挨拶をしたという一首だ。作者が入院していた病室でのことか、通院していたときのことか、看護婦さんを見て鳥のようだと思った体験があり、その体験がもとになっているのかもしれない。「看護婦のような」が抜群に輝いている。(真帆)
(当日意見)
★ナイチンゲールってありますね。(慧子)
★この歌は好きです。入院とか通院とかの話ではなく、まだ樹上会議の続きの歌だろうと思
いますが、生き生きと輝いて、木から木へ飛び移りながら誰にでもやさしく声を掛けてい
る気配りのできる鳥なんですね。〈われ〉も鳥なのでしょうけど、そんな彼女(看護婦で
すから)には安心できるし心を開ける、だから嬉しくて挨拶をする。こういう輝くような
女性って職場にいそうですね。(鹿取)
★「看護婦のようなる鳥」が飛躍していなくて低い次元だけどとても素直な直喩になって
いる。(A・K)
(後日意見)(2022年)
看護婦の呼び名が看護師に変わった。この間にジェンダーの視点も世間に随分浸透した。そういう観点からすると、この歌の〈われ〉は男性だろうから、やや女性に対して期待しすぎかという気はする。(鹿取)