かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『寒気氾濫』の一首鑑賞 87

2023-08-08 10:21:48 | 短歌の鑑賞


  横浜ランドマークタワーに次ぐ200メートル弱の北仲ノットビルから見た、
  曇り日のランドマークタワー
  タワーの足元には、帆船日本丸が繋留されている




  これは、ランドマークの展望台より100メートルほど低い北仲ノットの展望台から
  眺めた大さん橋方向、ダイアモンドプリンセスが停泊しているところ


 2023年版渡辺松男研究⑪(20注ぐ注ぐ年1月)
    【精神現象学】『寒気氾濫』(1997年)40頁~
     参加者:崎尾廣子、鈴木良明、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:鈴木良明 司会と記録:鹿取 未放
       

87 高さ二百七十三メートルに働くおみなあり新竹のごときしなやかな脛

     (レポート)
 ランドマークタワーの展望台があるのが、高さ二七三mの六九階だ。そこでは、新しい施設を案内・誘導するために、若いコンパニオンが働いていたのだろう。「新竹のごときしなやかな脛」が、そこではたらく女性の比喩として、絶妙である。人工物のなかにおける「新竹のしなやかさ」の対比がすこぶる新鮮だ。(鈴木)


     (発言)
★足ではなく脛というのがいいですね。ここでもやっぱり超高層の建物と、生き生きした
 生身の女性のあしを並べているのよね。無機的なものに取り込まれないように。(鹿取)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 渡辺松男『寒気氾濫』の一首... | トップ | 渡辺松男『寒気氾濫』の一首... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

短歌の鑑賞」カテゴリの最新記事