我が家が購読している新聞は3種類、朝日新聞・日経新聞(土・日のみ)・赤旗日曜版です。その赤旗日曜版に「ミニ学習会 巨大地下神殿(貯水槽)見学と渡良瀬遊水池へのバスハイクのお誘い」の折り込み広告が入りました。
主催が新協建設工業株式会社という企業である事を不思議に感じつつ、私の好きなテーマでかつ費用が1000円とお安いので早速参加申し込みをすると、抽選に当たりましたとの連絡が来て、3月19日(月)家人と共に出掛けて来ました。
当日は快晴ながら強風が吹きすさんだ日、46名もの参加者を乗せて、満員のバスは8時30分に北千住を出発し、まずは渡良瀬川方面へと向かいましたが、紹介の順序は逆転し、後から訪れた巨大地下神殿即ち「首都圏外郭放水路」から先にレポートします。 首都圏外郭放水路は、低地が広がる中川・綾瀬川流域の浸水被害を軽減するために建設された地下トンネル形式の放水路です。私たちが見学したのは、放水側の、埼玉県にある「庄和排水機場」です。
(写真:排水機場屋上から見る江戸川。背景は筑波山)
ここの建物の内部には、この地下放水路の機構を説明するモニター等の色々な機器が設置されていて、それらを用いながら係員からの詳しい説明がなされます。概略次の様な説明がありました。
『国道16号線の地下50mを貫く総延長6.3Kmのトンネルを通して江戸川に流す、世界最大級の洪水防止施設です。日本が世界に誇る最先端の土木技術を結集し、平成18年6月に完成。完成に先立ち、平成14年から部分的に稼動し、毎年5~7回の洪水を安全に処理することで、高い治水効果を発揮しています。 右図右端の第5立杭からは大落古利根川の水を、第4立杭からは幸松川の水を、第3立杭からは中川と倉松川の水を、第2立抗からは第18号水路の水を、それぞれ吸い込み、地下水路で水を誘導し、第1立杭では逆に水を”巨大地下神殿”に放出し、ここから強力なポンプで水を江戸川に放出するのです。』(写真:右端が第5立杭。左端が江戸川)
説明を受けた後、係員の誘導で、実際に地下神殿に降りて行きました。降りる階段は116段。地下22mの位置にある床に立って、全体を見渡すと、巨大神殿と形容されるのが良く分かります。私たちが立つている構内は幅78m、奥行177mと広大で、59本もの巨大なコンクリートの柱が林立し、非常時となればここに大量の水が流れ込んでくるのです。なかなか目に触れることの少ない地下にこの様な施設が建設されていた事に驚かされるとともに、私の知らない事が多々あることを改めて知らされたのでした。
この3月は百段もの階段を昇り降りする機会が2度もありました。