5月2日、宿泊ホテル「花更紗」を出発点に国道19号を北上し、馬篭宿→柿其水路橋→権兵衛トンネル→高遠と巡って蓼科へ戻って来た。印象深く、記憶に残ったポイントを中心に書き留めておきたい。 ①ホテル「花更紗」は湯が良い。湯に浸かるとぬべぬべっとした肌触りだ。料理も良い。普通料理は食べきれないので小食懐石なるものを頼んでおいたが、これで十分の量であり、良いお味の懐石だった。チャックアウト時に気が付いたが板長は「料理免許皆伝」だそうな。珍しいくらい手が込んでいる料理だった。
「クアリゾート湯舟沢」に隣接し、一日滞在し充分遊べる1500円のチケットが一人2枚も渡された。周囲の散歩コースも用意されている。私は翌朝5時には入浴を済ませ、周回散歩コースへ。吉田兼好の碑もあった。 ②花更紗から馬篭へは車で5分の距離。前日に休息した神坂ICからは1Kmで行ける。馬篭宿には9時半到着。まだ人影は少ない。このように整備されている街道跡を歩くのも楽しい。こちら側からは登りのみ。馬篭峠以南は中津川市に属するのがごく自然と思える。各お宅の表札を見るが氏名しか書かれていない。
快晴のこの日、上り右手に伊奈山がくっきりと見えた。『夜明け前』にも伊奈山は登場する。おまんをして「お民、来て御覧。けふは恵那山がよく見えます。妻籠の方はどうでかね。木曽川の音も聞こえるかね」と語らせている。
(恵那山)
(馬篭宿入口付近)
(藤村記念館) ③馬篭を後に国道19号線を北上し柿其(かきぞれ)水路橋を目指した。前夜仕入れた知識によれば、柿其渓谷に、読書(よみかき)ダムへと送水する橋があるとのこと。橋・水路などの見学が大好きな私には、水を渡す橋は見逃せない。これは是非と、19号線からやや山側に入り、渓谷にまで車を走らせた。
この橋、1924(大正12)年に建造されたそうで、読書発電所への導水路で、柿其川を渡る鉄筋コンクリート造り。全長142.2メートル。現存する、戦前の水路橋では、最大級の規模だそうで、重要文化財。下から仰ぎ見るだけでなく、高いところに上っての見学。見事なホームページご覧希望の方はhttp://usa-nekosando.pupu.jp/miti_kaki-suiro.htmlへ。