5月10日(土)~11日(日)にかけて、天城山系を縦走してきた。参加者は元向丘高校の同僚、熊倉・菅原・長谷川の皆さんに私の4名。天城山系は標高1405mの万三郎岳を最高峰として、伊豆半島の中央部を東西に走る低い山々が連なる山塊である。天城山は百名山の一つに数えられてはいるが天城山と呼ばれる山はない。その百名山中、標高では3番目に低い。(因みに、標高1000m以下の山は筑波山と開聞岳)
11日(日)は絶快晴だった。早朝、宿泊地「ハーヴェストクラブ天城高原」の8階大浴場から富士山がはっきりと見えていた。この日のコースタイムを記すと
天城山登山口(8:00)→(9:10)万二郎岳(9:20)→(10:50)万三郎岳(11:35)→(14:20)八丁の池(14:30)→(15:30)八丁口(16:20)⇒(東海バス)⇒(17:30)修善寺(17:39)↣(伊豆箱根鉄道)↣(18:14)三島(18:17)↣(東海道線)↣(20:20)東京
(写真:ハーヴェストクラブから、天城稜線を望む)
皆、今年初めての登山である。この山行の為にトレーニングを積み過ぎて足が痛む仲間もいたので、かなりスローペースでの登山。その為、標準コースタイムより幾分時間を要した。天城山中は低木ながら豊かな樹林帯故に直射日光を浴びることもなく、姫沙羅や山桜を眺めながらの快適なハイキングとなった。万二郎岳からは万三郎岳が望める。
2本目の休息地万三郎岳で早目の昼食を摂った。湯を沸かし、各々持参の麺類にコーヒー。ここから暫く進むと、登山口への戻る周回コースもあるが、私たちは天城峠方向に進路を取った。木々の間から富士山がくっきりとその姿を見せてくれる。秀麗富士とはこのことかと思える眺めだ。(写真:山桜の向こうに富士)
(万二郎岳山頂)
(木々の間からも富士) (平坦な縦走路) 残念ながらシャクナゲには少し時期が早過ぎた。道中開きかけの一輪を眺めただけであった。石楠立と書いて”はなだて”と読ませる峠を過ぎ、馬酔木(あせび)のトンネルを通りぬける。石楠花の代わりにあせびの花が待っていた。
馬酔木を”あせび”とかな振ることに違和感を覚える人がいるかも知れないので、一言。かっては”あしび”と呼ばれていたこの花の学術名は”あせび”。高校時代に習った堀辰雄『浄瑠璃寺の春』の冒頭に馬酔木が登場し、”あしび”とルビが振ってはあるが・・・。だから別名”あしび”というところか。(写真:馬酔木群れ咲く縦走路)
閑話休題。
万三郎岳から八丁の池までは緩いアップダウンを繰り返しながら、標高を下げていく。皆大好きな平坦地も多く、鼻歌も出てこようかというコースである。天城山の佳いところが至る所で現れる。池からバス停までは林道を行く。かくして15時30分バス停着。歩いた時間は6時間、歩数は3万歩強で天城縦走を終えた。
今後の山行は金峰山と南アルプス縦走を予定している。