マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『旅立ちの日に』を歌い終えて

2015年03月20日 | 学び舎

 昨3月19日(木)が、荒川5中の卒業式だった。感動的な素晴らしい卒業式だった。卒業生にとって生涯の思い出に残るだろうと思える式だった。
 荒川5中にボランティア教員として3年、卒業生が1年生の時から関わりを持ち、知りたる生徒が多々いたこともあり、初めて卒業式に出席したのだった。過去に、教える身として出席したのはすべて高校の式のみ。中学校の式が高校とどう違うのかにも興味があった。
 卒業生に続いて入場して来た来賓の多さにまず驚いた。式途中の「来賓紹介」では近隣の小学校の校長や副校長、町内会の会長が多数紹介されていた。一人一人が賞状を受け取るのは、卒業生の数の多い高校でも実施されているかも知れない。子供の少子化が進んでいる現在は卒業生も少数。ここ荒川5中でも2クラス74名の卒業生一人一人に卒業証書が手渡された。

 高校との違いが顕著になり始めたのは、「卒業生を送ることば」からだった。卒業生と在校生の間に小さ式台が運ばれ、指揮者がその上に立った。送ることばが語られ、在校生は”時をこえて”の合唱をことばに添えた。
 圧巻は「卒業生門出のことば」だった。卒業生全員が舞台を背に正面を向き、予め用意された段の各段に18名ほどが、4列に整列した。ことばの語り手は4人。第1節では、その4人によっては、まずは中学生活3年間の思い出が語られた。クラブ活動が、修学旅行が、運動会が、そして合唱祭が。ことばが終わると「南風」が合唱された。
 第2節では、感謝とお礼が語られた。一番手は先生方への。二番手は、先生以外で、学校を支える、給食担当や用務さんへの。学校支援担当員(広い意味では私はここに属する)への感謝もあった。三番手は地域への。四番手は家族への感謝のことばを語った。この頃になるとことば滞りがちとなる。私はハンカチを忘れてきたことに気が付いたが時既に遅し。4人が語り終えて「大地讃頌」の大合唱。昨年の合唱コンクールで3年生全員で歌ったことのある曲ではあったが見事なハーモニー。ここで拍手が湧いたが、ことばはまだ続いた。
 第3節では2年生へのことば。荒川5中の伝統をあなた達にバトンタッチすると。1年生にはもうすぐ後輩が出来るのだよと。最後に将来へ向けての決意を語り終えると「旅立ちの日に」の合唱。大きな声が体育館に響いた。在校生は自分たちもかくありたいとの思いに駆られたことだろう。10時開式から1時間50分が経過していた。
 
 式を終え、最後の学級活動を終えて、校庭に姿を現した卒業生を、在校生・教職員・地域の方々・保護者・PTAの方々が待っていて、その門出を見送った。

 私が初めて5中での教室に入った時、彼らは1年生だった。小学生の面影が残り、やんちゃの一面がのぞき、講師の先生を手こずらす場面があったほどだった。あれから3年、その変化・成長は著しい。先生方には人知れないご苦労もあつたことだろうが、その成長に手を貸し、成長を見守り続けてこられて来たからこその今日。ご同業であった身にはよくわかる。「よい卒業式でしたね」と一言感想を漏らして、私は5中を後にした。私にとっても、今日が5中を去る日かなと思いつつ。

 今日の一葉:富士神社の本殿脇の桜 陽光:3月18日撮影