昨日の6月22日、第24回参院選が公示された。
今回の選挙の特徴は、制度的には18歳以上に選挙権が与えられたこと、政党問題では1人区32の全ての選挙区で野党共闘が実現したことだと思う。
政策的には政権党と共闘野党の間では、アベノミクスの評価や原発再稼働問題など争点は多々あるが、私は安倍政権が与党で3分の2以上の議席を確保すれば、改憲を発議しようとしている点を最大の争点と捉えたい。首相自らもそう語っている。
更にはもう一つは、同じ政党が長いこと政権の座にいることは政治の腐敗を生みやすい。政権交代こそが政治内部への大きいチェック機能を働く。その点をも考慮して投票したい。その意味では、それを少しでも可能にした野党共闘の担い手の4野党に感謝している。
さて以下に綴るのは、上の述べた“高度”な政治的問題ではない。微に入り細入る、うがった問題である。選挙ポスターが一夜にして変わったのである。公示前までは3行×9=27人分の貼る箇所が用意された掲示板だった。6月22日の早朝、豊島区巣鴨駅付近を散策中に掲示板を見ると、左端に31・32・33番の掲示が増えていることに気が付いた。一瞬違和感を抱き、これは候補者数の読みを誤ったなと思い、更に、何故28・29・30番が“欠番”なのか不思議に感じた。(写真:貼られる部分が左端に増えた)
文京区の富士神社に戻って来て掲示板を見ると全く同様だった。管轄の文京区選挙管理委員会へ問い合わせると、欠番ではなくて、掲示板の右端に、上から順に30・29・28番と振り当ててあるとの説明だった。再度駒込神社に行ってみると、小文字で番号が書かれていた。その場所には投票日などの情報が書かれている。その上にポスターが貼られる可能性もあるのだ。貴重な情報が蔭に隠れてしまう様なことで良いのだろうかと思った。実際、東京都選出の選挙区には昨日現在で29人が立候補している。(写真:この部分が上から30・29・28番)
豊島区と文京区が同じ状態だったので「これは東京都選挙管理委員会からの指示や連絡があったのですか」と私が尋ねると、そうですとの返事。舛添問題の影響が選挙管理委員会の不手際に及んだのだろうかなどと、あらぬ疑いを抱いてしまった。
(この部分にポスターが貼られる可能性あり)
舛添問題に絡んで、参院選での私の判断基準を追加したい。舛添問題は“中悪”を叩いて巨悪を見逃した問題ではないか。現在のマスコミは政治的地盤や社会的基盤が弱い相手とみると思いっ切り叩きに入る。舛添は辞職に追い込まれ、都民もそれに一応の満足はした。しかし政治資金問題で検察不起訴となった人物がいる。その点から見れば“ガス抜き”とも見える。政治資金問題にも大胆にメスを入れ、国民の前に情報を明らかに示してくれる政治勢力や個人の登場への願望も込めて、7月10日には投票に行きたい。