昨年暮れの12月26日(水)に近所の銭湯「ふくの湯」へ久し振りにでかけた。銭湯絵が変わっていることに気が付き、よく見ると、左写真の様に中央の富士山を挟んで、左側に茄子、右側に鷹が描かれている。特に、この辺の住民にはお馴染みの、古川柳「一富士二鷹三茄子」を絵で表現したものだった。
脱衣場の壁には朝日新聞の記事が貼ってあり、”銭湯絵師3人実演 千駄木でのイベントに200人”と題し次の様に書かれていた。
「銭湯の壁に富士山などのペンキ絵を描く”銭湯絵師”が制作過程を披露するイベントが11月28日、文京区のふくの湯であった。徐々に輪郭を帯び、浮かび上がる迫力の絵に観客200人が酔いしれた。」とあった。(29日の記事)
絵師3人は、縦1.3メートル、横3.5メートルの壁面2枚を手分けして、筆やハケなどを使用して2時間ほどで完成させたそうな。 以前(2011/12/19)のブログにも書いたが、「ふくの湯」がリニュアルオープンする際に私はその制作実演を見ていた。絵師3人とは丸山清人さん・中島盛夫さん・勝海麻衣さんの3人で、丸山さんは中島さんの、中島さんは勝海さんの師匠に当たる。(写真:朝日新聞より。当日の中島さん)
「ふくの湯」は一週間で男女の入浴場所が交代し、男湯・女湯の区別はない。そこで玄関を入って左側を左湯、右側を右湯と呼ぶことにすれば、左湯の絵には「丸山・勝海」のサインがある。右湯の絵はまだ見ていないが、左湯からは右湯の上部が少し見えて、赤富士が描かれているようだ。「中島・勝海」とサインされていると思う。3人が協力・分業して2枚の銭湯絵を完成させたのだ。
その中島さん、絵師になって53年だが、この日初めてタカとナスを描いたという。「一富士二鷹三茄子」これ全部駒込に揃っている、が駒込の自慢。駒込地区の銭湯に相応しい銭湯絵が完成した。毎日入浴可能で、土・日・祝日には朝湯営業もしている「ふくの湯」(湯は武蔵野の天然井水)をもっと利用したい。
今日の一葉:富士山のシルエット(昨日撮影)