世界的な登山家であり山岳カメラマンの平出和也氏(45)と中島健郎氏(39)がエベレストに次ぐ世界第2の高峰「K2」(8,611m)の西壁の未踏のルートを登っていて、7,000m付近から滑落した。
二人が所属する石井スポーツによると事故現場の状況から7月30日、ご家族の同意のもと救出活動を断念したという。
K2は急峻で美しい壁が続き、登攀技術はエベレストよりはるかに難しいとされ、二人が登っていた西壁は殆どが未踏ルートでトップクライマーしか分からない世界という。
いいトシをして自転車旅をしている時に、口幅ったいがこれも自分にとっては〝冒険〟かなと思うことがある。気候、起伏、交通量、野営地、食料調達場所などを調べて、普段出来るだけ体力の維持に努めるプロセスが何かに挑戦する楽しさを与えてくれる。
山登りはしないけれど若いころに憧れた。BSNHKで二人の美しいヒマラヤの映像に惹き込まれてきたので残念で仕方がない。
2人とも、登山界で最も権威があるとされる「ピオレドール賞(フランス語で金のピッケル)」の受賞歴があり、物事に絶対ということは無いけれど、絶対にミスはしないタイプというクライマーにミスが起きてしまった。
冒険家の植村直巳氏は「冒険とは?」と問われて、「帰ってくること。」と答えたという。しかし、アラスカのマッキンレー(現;デナリ)に消え、平出氏と組んでインド・カメット南東壁を初登頂したことで2009年に女性登山家で初めて「ピオレドール賞」を受賞した谷口けい氏は2015年に冬の北海道の黒岳で滑落している。
自分には分からない世界だが、未踏峰の登攀プロセスそのものがかれらの人生ではないかとニュースを受け留めている。
【過去記事】
お二人のことについて・・そして登山についても全く知識のない私ですが、『何故そこまで?・・』という気がします。
ただこうしてI.SATOさんの気持の籠った言葉と文章を読み進んでいくうちに『ああ、I.SATOさんだからこそのことばなんだなあ・・』と思いました。
最後の画像(シス・パーレ)の言葉にI.SATOさんらしい深いものを感じました。