潰瘍性大腸炎で政権を放り投げた人が再び政権の座について、8年にも亘ってストレスの溜まることばかりに血道を上げている様子を見ていて感じたことがあった。
案外病気の程度は軽いのか、或いは新薬の効き目が凄いのか、実は仕事は側近任せか、はたまた三種複合か。
フツーの人間であればとっくに心労と疲労で持病が悪化して何らかの事態が発生しても不思議でない。頻繁に海外を周遊し、美食の日々を送り、夏はゴルフ三昧という生活ぶりは奇異だった。
絶対に繰り返したくないと考えていたであろう二度目の政権投げ出しの理由を額面通りに受け取れないまま、三密ならぬ密室で管氏に政権を移すことが決まった。
何故、「禅譲」が既定路線になっていた岸田氏をかくも冷たく裏切って管氏に乗り換えたのか。尊敬して止まない祖父の岸信介も大野伴睦への禅譲密約証文を破棄したのは有名な話である。最後の最後まで祖父の影の中にいた。
何故、「今」であり、「管」氏なのか。レガシーレ一として一縷の望みを持っていたオリンピックも絶望的であることを何らかのルートで悟り、この上は絶対に悪事を暴かれたくないようにしたというのが本当のところではないか。
二人三脚だった管氏の行動に既にそれが映し出されている。
- 川の水が濁っている時は足でも洗い、清くなった時に冠の紐を洗えばいい -
中国の故事にピタリの世の中である。合流野党は相手が相手なら小沢一郎、中村喜四郎らの知恵も借りて川の浄化に向かって欲しいものだ。