朝日新聞のスクープで、建設業者の受注に関する国の基幹統計でも2013年から不正があったことが発覚した。
GDPにも影響しかねない数値が二重カウントにより過大になってしまうような報告の仕方を都道府県に指示していたという。どうみてもおかしい。
会計検査院の指摘があり、2018年からは厚労省が自ら行っていた。マスコミは「書き換え」と表現しているが、国が勝手に都道府県データを変えていたわけで明らかに公文書の「改竄」である。
その内容が具体的であり、内部から抜けたとみて間違いない。
何故、このようなことを組織ぐるみで行ってきたのか。国会、マスコミは背景を徹底的に究明すべきだ。〝またか〟で終わらせてはならない。国が関係書類を隠蔽しても都道府県には残っているはずだ。
安部晋三に関わる政治疑惑で行政組織が毀損してしまったと常々感じている。こうも霞が関の不正行為が次々に明らかになることに慄然とする。そして、こうした不正行為を〝させられ〟てきた心ある職員がまだいることに安堵するという奇妙な思いに駆られる。
時を同じくして、森友文書改竄訴訟が「認諾」という手続に入ることで突如、終結した。
公文書改竄という不正をさせられて悩み、遂には自殺に至った元近畿財務局職員の赤木俊夫さん。
妻雅子さんが「誰が指示したのか、真実と経緯を知りたい」と国に損害賠償請求を起こした裁判だが、法廷に証人が立つこともないまま国が訴えを認めて賠償金を支払うことで全てが闇に葬り去られた。
「認諾」は裁判長も当日まで知らなかったというから抜き打ちである。
命をかけて良心を訴えた赤木俊夫さんに、ここまで卑怯で卑劣な手段を取らざるを得なかった「真実」が国側にあるということだろう。
雅子さんは「追い詰められる公務員をこれ以上出さない」ための訴訟でもあったと語っている。
野党が「批判ばかり」という世論調査やネット世界のレッル貼りを気にするあまり、政府を監視する役割を失ってはならないと改めて思う出来事が続いた。
政治疑惑の後始末に忙殺される行政組織を本来の国民、住民のための業務に専念できるよう立て直す国会論戦が必要だ。士気が下がり、人材も集まらなくなる。しわ寄せは国民に来る。
野党第一党の泉・立憲民主党は大丈夫かと心配である。
嘘を言ったり誤魔化したり、国家統計さえこうされては、政策提案のどれか一つとっても無意味になるかも知れないのである。嘘の国家資料に基づいた提案になるかも、というわけだ。日本で今最大問題になっているGDPも給料も「改竄統計」だったのだから。
改竄の洗い直しができねば、与党は「反対ばかりで提案なし」などと偉そうに言う資格なんぞ、どこにあるのだ!
ここを反対し、正し続けなければ、政治論議がすべて嘘になりうるのだ。
「国の基幹統計」すら改ざんして恥じない、今の行政府の在り方は、根本的に正さなければ大変な事態となりますね。
真実を隠ぺいして恥じない国に、いつからなり下がったのか。赤木さんの問題しかりですね。
「税金を使っての真実の隠ぺいは許さない」との、法廷闘争も必要かもしれません。
なお、私のブログへコメント頂きありがとうございます。
こちらこそよろしくお願いします。
15年の歌歴とは凄い事ですね。短歌は「継続こそ力」の典型とされていますので、
お互いに精進して参りましょう。
おっしゃるように、短歌は「自分や自然を見つめる時間」を作ってくれますね。
なお、よろしかったら「水曜サロン」へ出詠されませんか。
私も、これからの交流を楽しみにしています。