回想序に、競馬は仕掛けである と私が確信し出した頃のお話をしよう。平成元年、ダービー馬は 1枠3番 ウイナーズサークル であった。この年から、消費税の導入が決まり、競馬はお金に大変関係が深く、またこれほどの国民的な出来事、競馬のテーマにならない筈はない。当初の税率は3%であった。にも増して競馬会を騒擾させたのは、言うまでもない。昭和天皇崩御 である。前年、千代の富士の連勝が'条件戦から勝ち上がった貧相な馬タマモクロス'の連勝と共に続いた。やがて年末に千代の富士は納めの場所も優勝を決めながら、連勝記録が途絶える。タマモクロスは引退レース有馬記念で、レース前ほぼ年度代表馬を手中にし オグリキャップに敗れる。
この 途絶える ということが、何を暗示し指しているものかは、朧に私の背筋にも流れ込んできた。畏れ多くもご推察申し上げる。この戦後未曾有ともいえる国事 天皇崩御は年明け間もなくである という国家中枢としてゆるがせに出来ない情報はこの千代の富士 タマモクロスの連勝ストップの頃合、それとなく、この中枢から下賜あらせられたものと見える。角界も競馬界もそれをこのようにして国民に伝えたわけである。言うまでもなく、この両者の連勝は、陛下ガンバレ! であることは言うまでもなく、相撲ファン 競馬ファンとも固唾を呑んでこの記録を見守っていた筈である痩せた身を駆って疾駆するタマモクロスに闘病の陛下をファンが見ることを競馬会は要求した筈である。
3番 ウイナーズサークル(円)
消費税3%の導入は、見事に反映した。正直、私ここのレース当時、いやこのシーズンロンドンに滞在中で、ウエストエンドのどこかの日本書店で、朝日新聞などの遅れ気味に届く一般新聞で枠順を見守ったものである。馬券を買わないいや買えない環境での発見はまた格別である。弟子がいてくれれば馬券には手を出させず、そこで見てなさい と説諭したくなる所以である。
この年の競馬は、徹頭徹尾3% に終始した。春シーズンをそれで過ごし、秋も同じことが・・・と疑っていると、寧ろ秋の方が直裁だった。文字通り結果だけをご覧頂こう。
1989年 平成元年 秋 GⅠ
天皇賞・秋 3-8 スーパークリーク オグリキャップ
菊花賞 2-3 バンブービギン レインボーアンバー
エリザベス女王杯 3-7 サンドピアリス ヤマフリアル
マイルCS 1-3 オグリキャップ バンブーメモリー
ジャパンカップ 2-2 ホーリックス オグリキャップ(3番)
有馬記念 3-8 イナリワン スーパークリーク
ちなみに、現在でいう2歳戦は 3枠は絡まず、ともに5-7である。今のように2歳統一GⅠでもなく、牡牝馬入り混じり、何故か関西と関東で同じ日に3歳(現在の2歳)GⅠを行うのである。GⅠといい、真のチャンピオン決定戦の飽くまで予告編の趣である。ちなみにこの年の勝ち馬はアイネスフウジンとコガネタイフウ。
この秋の結果をつぶさに見続け、どれほどの競馬ファンが競馬は本当は競走ではなく演出だと気づきまた疑ったであろうか。寧ろ前半戦春シーズンで 3%がテーマであることに基づく演出 であることに気付かないと、この堂々たる臆面も無い3枠のオンパレードの単純さに逆に心至らないのだろうか。じゃ、3枠からと、ジャパンカップ前に思い至り、3枠が来ない、今度こそと有馬記念を待つとスーパークリークという、如何にも来そうな馬が入りがっかりする、などという心理効果を研究した上での向こうの所業なのである。ちなみに、唯一3枠を絡めないジャパンカップは、オグリが2枠の3番で発射した。その3枠を見て、私はこれは今回は3枠が不要、囮、ダミーだと宣言した根拠を記す。
1つはマイルチャンピオンと同じく、続けて3枠5番に同じ馬 バンブーメモリーが入ったことだが、
3枠4番 イブンベイ
3枠5番 バンブーメモリー
舞台はジャパンカップ。皆様はどう思われるだろうか。テーマは国際親善、友好、ひいては日本競馬の地位向上の筈である。この枠は ベイ(湾)のメモリー(思い出) になっている。これは直ちに、真珠湾の思い出、日本の先制攻撃 を連想させる。果たしてこの国際招待レースで、このような枠が発射するだろうか。総て秋シーズンGⅠを3枠尽くしでは終わらせぬ、向こうの仕掛けであり、この組み合わせでこの枠は3枠と言えども買ってはならないという、向こうの訴えなのである。3枠と思いきや3番だった、という肩透かしも狙いの内であろう。私はこのレース当日、友人の結婚式に招かれており、今や経済産業省の高級官僚となった友人と披露宴を中座抜け出し、オークラのバーか何かのテレビで観戦したものである。私はホーリックスの勝ちを読んでいた。が、私にとり、不覚であったことには、7枠12番 イナリワンにも手を出したことである。真珠湾といい、湾の思い出はこのレースでは禁物と前夜都内某所のある鮨屋の座敷で友人に力説しておきながら、私は2-7をも勝った。が、イナリワンにも湾があり真珠湾攻撃はアメリカ時間では12月7日、即ち7枠12番という、英語表記だと 7 12 の並びになること、ジャパンカップでは基本的に7枠12番を避けなければならないことをこのレースで学んだ。結局、ジャパンカップでの7枠12番の連対はヒシアマゾンにまで待たなければならなかった。
ちなみに、3枠尽くしと読んで、有馬記念前まででまだ出ていない 3-4 3-5 3-6 の組に拘り、狙うことの無意味さも、向こうの術中である。寧ろ鮮やかに総並べを嫌うのである。最期は何事も偶然を装いたいのである。
さらにちなみに、ジャパンカップは第1回8枠14番メアジードーツというアメリカの2線級牝馬が圧倒的レコードで勝ったが、(世界演出の中での日本競馬、このくらいが程々と判断されたのだろう) 8月14日は事実上日本が敗戦を決定した日であり、2着がフロストキング という、フロスト(凍結状態)であり、第2回勝ち馬がハーフアイスト(半解凍) であることも、示唆的で、レースの格 位置付けを暗示している。
話を戻し、1989年 春シーズンGⅠ での 3% ぶりをお話しよう。但し、ファン限定で・・・
この 途絶える ということが、何を暗示し指しているものかは、朧に私の背筋にも流れ込んできた。畏れ多くもご推察申し上げる。この戦後未曾有ともいえる国事 天皇崩御は年明け間もなくである という国家中枢としてゆるがせに出来ない情報はこの千代の富士 タマモクロスの連勝ストップの頃合、それとなく、この中枢から下賜あらせられたものと見える。角界も競馬界もそれをこのようにして国民に伝えたわけである。言うまでもなく、この両者の連勝は、陛下ガンバレ! であることは言うまでもなく、相撲ファン 競馬ファンとも固唾を呑んでこの記録を見守っていた筈である痩せた身を駆って疾駆するタマモクロスに闘病の陛下をファンが見ることを競馬会は要求した筈である。
3番 ウイナーズサークル(円)
消費税3%の導入は、見事に反映した。正直、私ここのレース当時、いやこのシーズンロンドンに滞在中で、ウエストエンドのどこかの日本書店で、朝日新聞などの遅れ気味に届く一般新聞で枠順を見守ったものである。馬券を買わないいや買えない環境での発見はまた格別である。弟子がいてくれれば馬券には手を出させず、そこで見てなさい と説諭したくなる所以である。
この年の競馬は、徹頭徹尾3% に終始した。春シーズンをそれで過ごし、秋も同じことが・・・と疑っていると、寧ろ秋の方が直裁だった。文字通り結果だけをご覧頂こう。
1989年 平成元年 秋 GⅠ
天皇賞・秋 3-8 スーパークリーク オグリキャップ
菊花賞 2-3 バンブービギン レインボーアンバー
エリザベス女王杯 3-7 サンドピアリス ヤマフリアル
マイルCS 1-3 オグリキャップ バンブーメモリー
ジャパンカップ 2-2 ホーリックス オグリキャップ(3番)
有馬記念 3-8 イナリワン スーパークリーク
ちなみに、現在でいう2歳戦は 3枠は絡まず、ともに5-7である。今のように2歳統一GⅠでもなく、牡牝馬入り混じり、何故か関西と関東で同じ日に3歳(現在の2歳)GⅠを行うのである。GⅠといい、真のチャンピオン決定戦の飽くまで予告編の趣である。ちなみにこの年の勝ち馬はアイネスフウジンとコガネタイフウ。
この秋の結果をつぶさに見続け、どれほどの競馬ファンが競馬は本当は競走ではなく演出だと気づきまた疑ったであろうか。寧ろ前半戦春シーズンで 3%がテーマであることに基づく演出 であることに気付かないと、この堂々たる臆面も無い3枠のオンパレードの単純さに逆に心至らないのだろうか。じゃ、3枠からと、ジャパンカップ前に思い至り、3枠が来ない、今度こそと有馬記念を待つとスーパークリークという、如何にも来そうな馬が入りがっかりする、などという心理効果を研究した上での向こうの所業なのである。ちなみに、唯一3枠を絡めないジャパンカップは、オグリが2枠の3番で発射した。その3枠を見て、私はこれは今回は3枠が不要、囮、ダミーだと宣言した根拠を記す。
1つはマイルチャンピオンと同じく、続けて3枠5番に同じ馬 バンブーメモリーが入ったことだが、
3枠4番 イブンベイ
3枠5番 バンブーメモリー
舞台はジャパンカップ。皆様はどう思われるだろうか。テーマは国際親善、友好、ひいては日本競馬の地位向上の筈である。この枠は ベイ(湾)のメモリー(思い出) になっている。これは直ちに、真珠湾の思い出、日本の先制攻撃 を連想させる。果たしてこの国際招待レースで、このような枠が発射するだろうか。総て秋シーズンGⅠを3枠尽くしでは終わらせぬ、向こうの仕掛けであり、この組み合わせでこの枠は3枠と言えども買ってはならないという、向こうの訴えなのである。3枠と思いきや3番だった、という肩透かしも狙いの内であろう。私はこのレース当日、友人の結婚式に招かれており、今や経済産業省の高級官僚となった友人と披露宴を中座抜け出し、オークラのバーか何かのテレビで観戦したものである。私はホーリックスの勝ちを読んでいた。が、私にとり、不覚であったことには、7枠12番 イナリワンにも手を出したことである。真珠湾といい、湾の思い出はこのレースでは禁物と前夜都内某所のある鮨屋の座敷で友人に力説しておきながら、私は2-7をも勝った。が、イナリワンにも湾があり真珠湾攻撃はアメリカ時間では12月7日、即ち7枠12番という、英語表記だと 7 12 の並びになること、ジャパンカップでは基本的に7枠12番を避けなければならないことをこのレースで学んだ。結局、ジャパンカップでの7枠12番の連対はヒシアマゾンにまで待たなければならなかった。
ちなみに、3枠尽くしと読んで、有馬記念前まででまだ出ていない 3-4 3-5 3-6 の組に拘り、狙うことの無意味さも、向こうの術中である。寧ろ鮮やかに総並べを嫌うのである。最期は何事も偶然を装いたいのである。
さらにちなみに、ジャパンカップは第1回8枠14番メアジードーツというアメリカの2線級牝馬が圧倒的レコードで勝ったが、(世界演出の中での日本競馬、このくらいが程々と判断されたのだろう) 8月14日は事実上日本が敗戦を決定した日であり、2着がフロストキング という、フロスト(凍結状態)であり、第2回勝ち馬がハーフアイスト(半解凍) であることも、示唆的で、レースの格 位置付けを暗示している。
話を戻し、1989年 春シーズンGⅠ での 3% ぶりをお話しよう。但し、ファン限定で・・・