『母』
外に出たついでに立ち寄った本屋。
たまたま買った本が小林多喜二の母だった。
つい夢中で読んでしまい電車を乗り越してしまう。
夜中も時間を忘れて読みふける。
午前2時20分
小林多喜二が特高につかまり惨たらしい死をとげて
その母がちょうど
~布団の上に寝かされた多喜二の遺体はひどいもんだった。首や手首には、ロープでおもいっきり縛りつけた跡がある。ズボンを誰かが脱がせた時は、みんな一斉に悲鳴を上げて、ものも言えんかった。下っ腹から両膝まで、墨と赤インクでもまぜて塗ったかと思うほどの恐ろしいほどの色で、いつもの多喜二の足の二倍にもふくらんでいた。誰かが「釘か針かを刺したな」と言っていた。~
多喜二の死に直面したあたりのくだりを読んでいたあたり
家の電話の呼び出し音が鳴った。
今頃 誰だろう?
「福生警察です」
「えっ?息子に何かありましたか?」
すっかり 本にのめりこんでいた私は とっさにそんなことを言っている。
胸はドキドキ
なんだか苦しい
まったく検討違いで主人の会社の防犯センサーが鳴ったので 社長に連絡をとりたいのだがということでした。
「生憎、連絡先も住所もわかりません」
「ご主人ですよね?」
「はい、しかし 事情があって別の所におりまして・・。わかりません」
わからないと言っているのに 電話は?住所は?とこまぎれに聞く
なぁんだ あぁよかった
すっかり 別ものになりきっていた時分の警察署からの電話
その後 夜中に一人で笑っていました。
そして また読み続ける」。
今 昔昔読んだ 『蟹工船』を読み返しています。
同じ本でも まったく違う本を読んでいるようだ。
年齢によってずいぶん受け取り方が変わってきているようです。
ちょうど北海道の地
あまりいい話は聞かれない。
外に出たついでに立ち寄った本屋。
たまたま買った本が小林多喜二の母だった。
つい夢中で読んでしまい電車を乗り越してしまう。
夜中も時間を忘れて読みふける。
午前2時20分
小林多喜二が特高につかまり惨たらしい死をとげて
その母がちょうど
~布団の上に寝かされた多喜二の遺体はひどいもんだった。首や手首には、ロープでおもいっきり縛りつけた跡がある。ズボンを誰かが脱がせた時は、みんな一斉に悲鳴を上げて、ものも言えんかった。下っ腹から両膝まで、墨と赤インクでもまぜて塗ったかと思うほどの恐ろしいほどの色で、いつもの多喜二の足の二倍にもふくらんでいた。誰かが「釘か針かを刺したな」と言っていた。~
多喜二の死に直面したあたりのくだりを読んでいたあたり
家の電話の呼び出し音が鳴った。
今頃 誰だろう?
「福生警察です」
「えっ?息子に何かありましたか?」
すっかり 本にのめりこんでいた私は とっさにそんなことを言っている。
胸はドキドキ
なんだか苦しい
まったく検討違いで主人の会社の防犯センサーが鳴ったので 社長に連絡をとりたいのだがということでした。
「生憎、連絡先も住所もわかりません」
「ご主人ですよね?」
「はい、しかし 事情があって別の所におりまして・・。わかりません」
わからないと言っているのに 電話は?住所は?とこまぎれに聞く
なぁんだ あぁよかった
すっかり 別ものになりきっていた時分の警察署からの電話
その後 夜中に一人で笑っていました。
そして また読み続ける」。
今 昔昔読んだ 『蟹工船』を読み返しています。
同じ本でも まったく違う本を読んでいるようだ。
年齢によってずいぶん受け取り方が変わってきているようです。
ちょうど北海道の地
あまりいい話は聞かれない。