みのはめつ

お茶の稽古時、年配の方が小声で
「身の破滅　もう覚えていてもいい年代ね！」
「えっ！？身の破滅って？」
「み『耳』　の『咽喉』　は『歯』　どんどん老化してくるのよ。それで　みのは滅」
「はい。わかりました」
くすくす笑ってしまった。
返事をしながら　そうだ父に教えてあげようと心で思う。
さっそく帰宅後、電話をすると面白そうに笑っている。
「なるほど　いけいけ（いきいき老人クラブ）では、食事の前に舌の運動と大きい声で歌をうたってそれから食べるんだよ。2リットルの空のペットボトルで息をすったりはいたりもするよ」
「それって咽喉に食べ物がつまらないようになの？」
「そうらしいいな」
舌をだしたりひっこめたりしながら　話がはずむ。
なかなか　それがうまくいかないのだ。
ちなみに父は老人クラブに筋トレとウオーキングマシンに通っている。一汗かいて風呂に入って　お昼を食べて帰ってくるのだそうだ。
「咽喉の筋肉は鍛えたほうがいいぞ！
まっ！　それにしてもなるようになるさ」


耳はメガネをかけるように補聴器
歯は総入れ歯
それでもけっこう楽しいものだそうだ。

暇があれば　舌をだしたりひっこめたり
にぶいのか？むずかしい。