橋本治とナンシー関のいない世界で

「上野駅から夜汽車に乗って」改題
とうとう橋本治までなくなってしまった。
平成終わりの年にさらに改題してリスタート。

1日遅れですが、原爆の日に寄せて「もう、核の『平和利用』という言い方やめませんか」

2010-08-10 22:48:23 | 国内情勢
昨日9日は「長崎原爆の日」だった。
6日の広島の慰霊式典には、アメリカの駐日大使や国連事務総長が65年目にして初めて出席するという記念すべき年となった。
アメリカでオバマ大統領の支持率は低下しているというし、日本の民主党も語るべくもないが、両国で政権交代が起こった事は、今現在がどうあろうと、やはり意味があったのだと思う。
ただ、当の日本政府はまた「非核三原則」を法制化するのしないのでガタガタしてるように報じられているが、実際のところどうなのだろう。
これまでの教訓を生かして、しっかり法制化にむけて動いて欲しい。

「非核三原則」をしっかり法制化することは当然の事だが、それよりも今現在、私が気になっているのは、昨日の「長崎平和宣言」で田上市長も批判をした、日本が核保有国インドと原子力協定の交渉を始めたことだ。

「核兵器」はあれだけ声高に廃絶を訴えるのに、政府は「核の平和利用」つまり「原子力発電」は推進する立場をとり、海外への輸出も奨励している。温暖化対策という大義名分のもと、原発輸出を現在の行き詰まった日本経済の成長戦略の一つに据えているからだ。

しかし、原子力発電の輸出は「核の平和利用」に抵触しないのだろうか。

NPT(核拡散防止条約)に加盟し、世界の核を監視するIAEA(国際原子力機関)に監視を受け入れれば、「核の平和利用の権利」は認められる。

しかし、日本が原発輸出の協定交渉を始めたインドは、核兵器の拡散を防止するNPT(核拡散防止条約)に加盟せず、核兵器を保有している。こうした新興国や途上国への原発技術売り込みは過熱してきており、3年前に既に協定を結んでいるアメリカを筆頭に、韓国もインドとの交渉を開始した。
そんな中、中国はインドと対立する隣国パキスタンへの協力を決めている。
パキスタンもNPTに加盟していない核兵器保有国だ。

NPTを脱退し核保有宣言をした北朝鮮にはいざしらず、NPTに加盟している上に、自らが行っている核開発は「平和利用だ」と主張し続けている(真実はわからないが)イランに対し、あれだけの制裁を加えておいて、なぜインドには原子力技術を供与するのか。
このダブルスタンダードに国内からももっと大きな批判の声が上がらない事に私は疑問を感じる。

それよりも何よりも、唯一の被爆国としてNPT体制の遵守を訴えている日本が、NPTに加盟していな核保有国と原子力の分野で協力するようなことがあっていいのか。こうした行動や姿勢が、NPT体制をなしくずしに崩壊させかねないのではないだろうか。

現在、世界の核を監視するIAEA(国際原子力機関)の事務局長は日本人である。それこそ、日本は核の平和利用をたてに核物質を持とうとする国に付け入る隙を与えるような行動を慎むべきではないかと思うのだが、岡田外相はこのインドとの原子力協定について「(インドを)国際的な核不拡散体制に関与させ、一定の範囲内で責任ある行動を取らせる」と、日本がインドの原子力発電に関わる事を逆手に取って、彼らをNPT体制に引き込む役割を果たすような趣旨のことを語り、インドとの交渉開始を正当化している。

詭弁だ。

私は、この核の平和利用という言い方にも懐疑的だ。
原子力発電は、本当に核の平和な利用法なのだろうか。

自前の資源を持たない日本は「核の平和利用大国」であり、
IAEAのお墨付きをもらい、核の平和利用をやりまくっている。
おのずと使用済み核燃料は大量に生まれ、さらにそれの再処理にも手を染める。
六ヶ所村の再処理工場は試験運転中の不具合で本格稼働が延び延びになっているが、政府はいまだに本格稼働を諦めていない。
核兵器保有国以外でこの再処理工場を持つ国は日本だけである。
昔から稼働している東海村の再処理工場などで再処理して抽出されたプルトニウムの量は核弾頭数発分になるともいわれ、海外には日本が核兵器保有の野望を持っているのではないかと懸念する国もあるという。
当然、日本政府はそんな野望はないというだろうが、例えば北朝鮮が勝手にそう思ったとしても仕方ない状況ではあるのだ。

また、軍事的に平和か否かだけが、平和の尺度ではない。

当然すぎてここまで書かなかったけど、原子力発電によって生まれる放射性廃棄物の問題を、為政者たちはどう考えているのだろうか。原発事故の懸念だってゼロではない。原発稼働による被爆や温排水の問題もある。
もちろん政府は、人体や環境に影響はないと言ってはいる。
しかし、先日東京都が、築地移転予定地における土壌のベンゼン汚染の浄化実験の調査データを大幅に偽って安全宣言を出していた事が発覚したが、それを考えると、政府の言っている「人体に影響が無い」だってにわかには信じがたいのだ。

地球温暖化問題が浮上し、化石燃料にかわる代替エネルギーに注目が集まる中、世界各国で太陽光や太陽熱発電、風力発電、バイオマスなどが普及し始めている。
私だって、温暖化対策のために、原発以外の方法が全くないというのなら、まだ理解を示したかもしれないが、今や上記のような代替エネルギーが生まれてきているのだ。すぐに全ての原発を無くす事はできないかもしれないが、人口が減りつつある日本においては、少なくとも国内の新たな原発建設予定はすべて凍結し、その分、グリーンエネルギー施設の建設に回すことはできるはずだ。

そしてさらに、中国やインドにも原発ではなく自然エネルギーによる発電で協力できないものか?
スマートグリッドの共同開発はできないものなのか?

「しかし」、と一部の人は言うだろう。「それでは間に合わないんだ」と。
中国とインドに急速に経済発展してもらい、ものを買ってもらわない事には、日本だって、そのほかの先進国だってもうこれまでのような生活レベルは維持できない。だから中国やインドに原発を建設し、急速な経済成長を促すのだ。太陽光じゃコストの問題や技術開発のスピードの問題などを考えると間に合わないんだ、とね。

時間がかかりすぎて新興国の成長に間に合わない・・・かあ。
しかし、それは次世代エネルギーの技術は持ちながら、それを実用拡大に向けて本気で準備してなかった怠慢が、今になって自らの首を絞めているに過ぎないのではないだろうか。
日本はやろうと思えば太陽光発電なんてもっと普及させられたはずだ。先が読めなかったか、目の前の安寧に胡座をかいただけだと思う。
自分が怠慢だったのだから、そのつけは、更なる努力で補うしかないのだ。
その努力をしないで、問題だらけの原発輸出で一時しのぎをしていては、日本にも地球にも未来は無いと思う。

結局、これまでの生活様式やレベルをそのままの形で維持するという考えはもう成り立たないと言う事だ。
しかし、一旦、無限のエネルギーを持つ太陽光などによる自然エネルギーの発電が普及してしまえば、今とはまた違った形の比較的高いレベルの生活が戻ってくるのではないかと思う。
そこには発電施設の建設反対運動もないだろうし、事故の恐怖も少ない。
建設をめぐって人々がいがみ合う事も無い世界だ。

これまで原発という既得権を持ち続けてきた人たちに言いたい。
世界のために、日本のために、既得権を手放し、新しい自然エネルギー普及のために、これまでの利益やつちかった技術や人的パワーをそこに投資して欲しい。それは、とてもめんどくさいことだろうし、労力のいることだろうけれど、それが実現した時には、再び尊敬もされれば、利益も大きいはずだ。
一時的な厳しさを受け入れて欲しいのだ。

日本は高度成長期を経験し、いろんな利益を先取りしすぎたのかもしれない。
これまで経済的にいい思いをした既得権益を得た人たちは、富を先取りしたにすぎず、これからは、その先取り分を使って、次世代のインフラを作っていかねばならないのではないかという気がする。
次世代のインフラとは当然、自然エネルギー施設である。

去年、まだニュースの仕事をしていたときに、こんなデータに出会って放送で紹介したことがある。
国税庁が調べた業種別の男女平均年収ランキングだ。
パートや正社員も含めて平均したデータだということだが、
トップは「電気・ガス・熱供給・水道業」で平均675万円
最下位は「宿泊業・飲食サービス業」で平均250万円だった。

他の業種も見たい方はこちらのPDFファイルの表紙と目次を除く15ページ目の「業種別の平均給与」の項目をどうぞ
「国税庁 平成20年分 民間給与実態統計調査」

なんとなく世界中が原発推進に立ち戻っているように見えるけれど、意外に欧米は自然エネルギー開発も行っている。そうこうしているうちに日本は太陽光発電においてのセルの製造シェアも導入量もどんどん世界での順位を落としてしまった。
あのグーグルがスマートグリッドに参入するのも、将来の発電が原発などの巨大プラントから一方向的に供給されるものから、各家庭の太陽光パネルなどから供給し合うような双方向的な仕組みになっていくことを示しているのだと思う。
原発輸出に燃えているうちに気がついたら世界から取り残されていたということにはならないようにして欲しい。


最後になったが、
広島原爆の日の前日の国会中継を見ていたら、政治家たちがみな、原子力発電技術の輸出や外国人留学生に教育する事を推進しようとしていた。それを受けて私はツイッターにこうつぶやいた。

<ここからつぶやき>
国会中継続き 原子力を世界に広めるのは「儲かるから」だろう。海外留学生に技術を伝達なんてきれいごとで化粧しないで欲しい。 地球温暖化対策という体のいい隠れ蓑にシメシメと「儲け話」を進めている。原子力は決して核の「平和」利用ではない。なぜなら、コストはかかれど他に代替案はあるから 11:38 AM Aug 5th webから

もう原子力は「核の平和利用」といういい方はやめたほうがいいと思う。そりゃ、核兵器にくらべれば「平和」だが、絶対的な平和でないことは明らかだ。人を殺す兵器と比較してどうすんだ。ほかにもっと平和な発電設備が発明されている時代に、この国会は何を遅れた話をしてるんだろう。 11:41 AM Aug 5th webから

We should stop using the words 'the peaceful use of nuclear power. Nuclear Power is not peaceful. It's NO WAY to compare NP to the nuclear weapons! 11:51 AM Aug 5th webから
<つぶやきここまで>

意外と、核兵器廃絶などという巨大な目標を達成するための意識改革は、こうした生活の中の核「原子力発電」についての考え方の変化から起こったりするんじゃないかなと思う。

ちと残念だった「ボーイスカウトの祭典・日本ジャンボリー」食育・環境はいずこに

2010-08-09 18:45:48 | 日々のつぶやき

この週末は、忙しかった。
土曜日は、富士山の美しい静岡の朝霧高原で行われたボーイスカウトの全国大会、日本ジャンボリーで行うとあるイベントのお手伝いに行った。 第15回日本ジャンボリーのサイト
普段接しない子供達との作業はとっても有意義な体験だったのだが、ひとつだけ引っかかる事があったので、指摘しておきたいと思う。

「引っかかる事」というのは「食事」である。

作業の相間の昼食は主催者から支給されるというので待っていたら、届けられたのは、某大手製パン会社製のビニールの袋に入った食事パン2つとペットボトルに入ったオレンジジュースだった。それも果汁30%のやつ。
私たちスタッフだけならまだしも、スカウトの子供達の昼ご飯もこれだという。
私はこのジャンボリーの最終日1日のみの参加だからいいが、子供達やほかのスタッフは一週間をここで過ごす訳だ。

夜は材料が支給されて自炊をしていると聞いたが、ジャンボリーのホームページに掲載されている食事風景の写真は、パンやバナナを食べている子供たちの写真がほとんど。

そこで、ググってみたら、ジャンボリー中の食事メニューと作り方の注意の書かれたファイルが見つかった。
 
それを見てみると、お昼ご飯は、この製パン会社のパン&ゼリーみたいな組み合わせと個別包装おにぎり&魚肉ソーセージ+チーカマの組み合わせが交互に登場。
夕食も、レトルトパックの牛丼や中華丼、湯煎にするハンバーグや冷凍のシュウマイや餃子など。たまに焼肉の日があるなどしたが、基本的に調理済みのものを過熱するだけの作業がほとんどのようだった。

なぜか、皇太子殿下が訪れた初日の夕食には、野外調理の定番である‘レトルトではない’カレーがメニューに登場。子供達はジャガイモや人参、タマネギを切って調理した。この風景は新聞記事にもとりあげられている。
中日新聞の日本ジャンボリーの記事

これってどうなんだろう。

ボーイスカウトの理念からすれば、昨今よく耳にする「食育」ということも必要なのではないかと思うし、自然環境を考えるということは、その理念にも歌われている。
なのに、子供たちの食事風景の写真には、パンのビニールの空き袋や、空のペットボトル、食器も使い捨てのものが写っている。使い捨てにしないために、紙かプラの容器に薄いビニール袋を被せて使っている写真も見かけたが、それもビニールゴミが出る訳で本末転倒。

添加物とビニール袋に溢れた食事ばかりを一週間食べ続けたんじゃあ、ほかにどんな有意義な体験をしても、それは相殺されてしまうのではないだろうか。ここまで便利病は進んでいるかと思って愕然とした。

もはやこんなことを言っている私が古い人間なのか??
いやそうではないと思う。

こうした便利食は、本当に忙しくて、ご飯ゆっくり作ったり食べたりしてる時間がどうしても無い場合の最終手段として利用すればいいもので、ましてや、子どもの教育の一環であるスカウトのイベントで多用するものではないのではないだろうか。

一日目カレーならば、なぜ2日目豚汁ではいけないのだろう。いも炊きとか、炊き込みご飯を炊いてみてもいいだろうに。

やはり、スポンサーとなっている企業の用意できる材料にメニューは左右されるのだろうか。今回、前述の大手製パン会社のほか、ある牛丼チェーンもスポンサーとなっていたようだが、湯煎のハンバーグとか牛丼とか、肉のメニューが多いのはそのせいと思われる。

1週間のジャンボリーの間、子供達は驚くほど沢山のイベントメニューをこなし忙しそうだった。私たちが行ったイベント中も、引率者は次のイベントの時間の心配をしていた。
そんなんだと、ゆっくり食事の準備をする時間も無いのだろうなあとは思ったが、あんなビニールゴミを沢山生む食事をするくらいだったら、イベントの数を少し減らしてでも、生ゴミしか出ない野菜やお肉を使った手作りメニューをいろいろ作らせた方がよっぽど勉強になるんじゃないかと思う。
朝の残りご飯で握ったおにぎりを昼用に持っていく場合は、腐敗防止に必ず梅干しを入れるとか、そういう知識こそ重要なんじゃないだろうか。

ジャンボリーのプログラムには「もったいない」という項目もあるのに、なぜこんなことになるのか理解に苦しんだ。

こうした食事に対する違和感は、スタッフの食事にも感じた。
私は1日の日帰り参加だったので、スタッフ用の夕食はとらない予定だったが、
帰りのバスが渋滞で到着が大幅に遅れたため、その間に、余った食券で夕食を食べさせてもらえる事になった。
学食みたいなものと聞いていたが、メニューの見本として並んでいたのは、例の牛丼チェーン提供のレトルトベジタブルカレーとサラダの組み合わせか、焼きそばとアメリカンドックの組み合わせ。
ここまできてチェーン店のレトルトを食べるのもなあと思い、また、ここはかの有名な富士宮焼きそばの本場だし、と思って焼きそばを選んだが、これが大失敗だった。
麺はのびきり、さらに短く切れ切れで、ソースは乾き、食感はモサモサ。
贅沢を言う訳じゃないけど、これはマズいと思った。でも、捨てるのも忍びないので、無理して食べた(少しいっしょにいたスタッフが食べてくれました。)そして、これが白いご飯とたくわん、あったかいみそ汁だったらどんなにか嬉しいだろうと、口の中いっぱいになった焼きそばに涙目になりそうになりながら思った。

出されたものに文句は言うまいとは思うし、基本的にあまり言わない方だと思う。しかし、なぜこの豊かなはずの現代の日本で、こうした食事が供される事態になってしまうのか?ということを言いたくて、あえてこうして文句を言っている。
多分、富士宮といえば焼きそばだからという親切心で選ばれたメニューなのだとは思う。でも、大量に作って作り置きというのは、やはり焼きそばというメニューにおいては無理があるのだ。限られたスタッフと予算でなるべく美味しいものを提供しようとしたら、自ずとどういう種類のものなら作り置きが可能で、長時間おいしく食べられるかも絞られる。
せっかくの富士宮焼きそばも、ここまでマズく変質してしまうと、マイナスの印象しか残らないのではないだろうか。
調理の方たちは一生懸命、大量な食事を作って供してくださっているのに、こういう感想しか持てないのは悲しい。食堂には沢山の人がいて活気があるはずなのに、なんとなく本来の活気が感じられなかったのは、この食事のせいではないのかと思えた。

供されたものを文句を言わず黙々と食べるというのはある意味美徳である。
しかし、同じくらいのコストと労力で、疲れたスタッフに、よりホッとする夕食を届けられるとしたら、それはそちらの方がいいのではないか。
本当にいいものを出せと言ってるのではない。おにぎりと沢庵だけでもいいのだ。具がネギだけでいいから、みそ汁がついたらなお嬉しい。
一日野外で働いて疲れた身体に、どういう食事が嬉しいのか、もっと想像力を働かせて欲しいと思うのだ。

行われている事の優先順位は、スポンサーの都合であり、会場の都合であり、食事によって働く人をねぎらおうという気持ちは、その次あたりになっている気がした。

文句言いついでにもうひとつ。
食事会場には、箸は基本的に置いていなくて、皆、マイ箸を持参していた。
私は、当初夕食を食べる予定がなかったので、予備で置いてある割り箸をもらったのだが、その時に、「次はマイ箸持ってきてくださいね」と注意された。まあ、それは当然。
しかしだ、配膳される食器は全部紙製の使い捨てだ。
さらに、これが最も突っ込みたかったのだが、食事を運ぶめいめいのトレーの下には、よくファーストフード店で敷くような、紙のランチョンマットが敷かれていた。これは食事が終われば、捨てられる運命にある。
何の為にそのシートを敷くのか?

そこには、スポンサーの製パン会社の製品の紹介が印刷されていた。
マイ箸を持ってこいという一方で、こうした無駄を行うこのダブルスタンダードに、なぜ主催者は矛盾を感じないのだろうか。

普段はあまり接する事の無い子供達といっしょに有意義な時間を過ごし、本当にいい体験ができたと思っているのだが、この食事の問題を考えると、このいい思い出が、なんだか台無しになってしまう。

2015年には、日本の山口県で世界のスカウトジャンボリーが開催されるらしいが、大企業にスポンサードしてもらったとしても、もう少し、その使い方を考えて欲しい。
大規模なイベントだと、なかなか「手作りで」というのも難しいというのなら、別に大規模なものなんてやる必要はないのではないかとも思う。政府だって中央集権の時代から地方分権の時代に移行せざるを得なくなっているのだから。

はたらく蟻んこ

2010-08-05 23:26:49 | 日々のつぶやき
昨日、ツイッターを見ていたら、作家の高橋源一郎氏@takagengen のこんなつぶやきを見つけた。

<つぶやきここから>
夕方、まだまだ暑い。なのに、ベランダに出ていったしんちゃんが戻って来ない。出てみると、(ちっちゃな)庭に(ぼくの)サンダルをはいたしんちゃんが座って地面を凝視している。「なにみてるの?」「ありづか」。なにがおもしろいのか、ありづかに出入りするありたちに視線は釘付けだ。
2010年8月4日 15:15:05:JST webから

そんな風に、子どもは、なにかをじっと食い入るように見つめる。たいての場合、なにも考えずに。おとなにはもう真似できない(おとなが見つめる時にははっきりした意図があるのから)。いやたぶん、世界というものが、そこにあるだけで驚異だからだろうと思う。子どもの目には何でも映っている。
2010年8月4日 15:17:51:JST webから
<つぶやきここまで>

今年のゴールデンウイーク明け。
仕事を辞めて実家に帰省し、お墓掃除に行った
(「参り」じゃないんだよね。落ち葉や雑草がすごくて)。
すると、石と石の隙間に蟻の巣があるのか、
アリンコがいっぱいその隙間に向かっていろんなものを運んでいる。
たくさんの蟻で協力して大きな獲物を運ぶもの、
一匹で自分の体以上のものを運ぶもの、
獲物を一度は巣穴に突っ込みながら、再び出てきて向きを変え、
みんなでワッセワッセといろんなものを運び込む。
あまりに面白くて、おもわず持っていたiphoneで撮影した。

はたらく蟻んこ


Iphoneで撮影してる時点で、既に大人なんだが、
これを見ながら私は何を考えていただろうか。
高橋氏が言う「はっきりした意図」はあっただろうか。

自分の体の何倍も大きい獲物を運ぶ姿に「すげー」と思ったのは憶えている。
人間もピラミッドを造った時はあんな感じだったのだろう、とか。
ああ、あと、穴の奥はどうなってんだろうとかも考えた。
だってお墓だし。

「働くとは何か」とかも考えていた気もするが、
ただただ、ありんこの動きの面白さに釘付けだった気もする。

そうか・・・、
神の視点を疑似体験していたのか。オモロいはずだ。

明日は「蜘蛛の糸」でも読み返してみるとするか。

こんな私はいつになったら大人になれるのだろう。
夜、気温が下がって少しほっとすると、
こんないらんことを考えてしまう。

追記:
「そうか・・、」なんて書いたけど、
神の視点の疑似体験なんていう
一見もっともらしいことだけじゃないかもしれないな。







野口整体的夏の健康管理「汗の内攻」には気をつけろ!&「癒し」の罠

2010-08-05 01:23:56 | ツイッターつぶやき
今日の昼、野口整体の観点から「体調不良と腰椎1番」の関係について書きましたが、今年のこの耐え難き猛暑を考えると野口整体的「汗の内攻の恐怖」についても語っておかねばなりますまい。

このブログの昼間の記事の中では、このところの私の体調不良は、
私の脳みそが、ブログに突然たくさん訪問者があったことにびっくらこいて、
腰を抜かせたことのみが原因のように読めなくもないですが、
当然、それだけではないわけで、
それよりもこの猛暑が影響している事は想像に難くありません。

だって、本当に暑いんだもん。暑いじゃなくて「熱い」です。
街を歩いてても熱い空気が全身を圧迫する。
なんせ空気は全身を取り囲んでいますから、
身体の全表面積をくまなく圧迫してきます。
熱風を押しのけて毛穴から汗が滲み出すさきから、
太陽光線がその汗をじりじりと蒸発させて、腕がちりちり痛い!
そして、背中や首筋には流れる汗。

タクシーの中、デパート、電車、クーラーが効いた場所に入ると
一気に汗が引いて、心からホッとします。
しかし、実はこれが「汗の内攻」といって、
ずーっと続けていると、大きな病気、
たとえば脳卒中だって引き起こしかねない怖いもんなんですって。


<汗の内攻とは>

汗を冷やすのが身体に悪いことは、みなさんもご存知だと思います。
では、なぜ悪いのでしょうか?
汗が乾いて気化するときに身体から気化熱を奪って
身体が冷えるからでしょうか?
多分それもあると思います。

しかし「汗の内攻」というからには汗が身体の内側を攻めるんですよ。

身体が熱くなると、汗が出ますよね。
でも、汗が出ている途中で急に身体を冷やすと、
これから外に出ようと思って皮膚の下で待機していた汗が
外に出れなくなって、内にこもってしまうんです。

汗には、尿では排泄できない老廃物や毒素が含まれています。
外に出るはずだった汗が、行き場を失って内にこもると、
こうした老廃物や毒素が身体の中で悪さをする。
そんで、いろんな症状がでてくる。
これが汗が身体の内側を攻める「汗の内攻」です。

汗が扇風機やクーラーの風で蒸発し身体から気化熱を奪うことは、
この「汗の内攻」=「いまにも出ようとしていた汗を止めること」を
促進する状態でもあるわけです。
クーラー病というのは、ただの冷えではないということ。


<汗が内攻してしまったら>

とはいえ、この現代社会で、クーラーのないところで
汗をダラダラ流し続ける生活というのもなかなか難しいわけです。
もちろんそれが可能なら自然に任せて汗を流せるのがいいのですが、
そうもいかない。じゃあ、どうすればいいか。

一旦引っ込んでしまった汗をもう一度外に出させてあげればいいんですって。

クーラーで冷えたなと思ったら、運動をしたり、お風呂に入ったりして、
もう一度汗をかけばいいんです。
運動やお風呂が無理だったら、足湯でも十分。
ただ、汗が出てくるまでやる。足湯なら7分くらい。
全身浸かるお風呂はその限りではありませんが、1分でも3分でもいいそうです。
ただ、ちょっと熱めのお湯にザッと入る。

そして、風呂上がりに扇風機やクーラーの風で涼まない。
出てきた汗は出るまんまにして、こまめに拭き取り、自然に出なくなるのを待ってください。

足湯の他に首の後ろを熱いおしぼりなどで温めるのも
汗を出すためには効果的だそうです。これも7分ほど。
水分を含んでいた方がいいそうなので、
あっためる時に使うのはやはり「おしぼり」がいいみたいです。

<内攻の症状が出てしまったら>

汗が内攻した、ダルさや頭痛などの症状がもはや出てきてしまったら、
この時は胸椎5番を刺激するといいようです。
脊椎の番号 ウィキペディアより 胸椎5番は「Th5」
ちょっと叩いたり、1~2分こすって刺激するだけでも十分だとか。
野口整体を齧った方なら、「愉気」してください。


<夏の前半は汗をかく季節>

夏はそもそも汗をかく季節。
その季節に汗をかいていないと、秋以降の体調に影響するんだそうです。
毒素が溜まっちゃって。
夏は汗と一緒に毒素を出す季節なんですね。

人間の身体の機能には、一日周期のものもあれば、一月周期のものもある。
かと思えば、毒素を出す季節みたいに1年周期で働く機能もあるんですね。
考えればわかるんだけど、言われないと気付かないもので、
夏が「毒素を出す季節」なんて考えてもみませんでした。

とにかく夏は汗をかけ!出るもんは出しとけ!ってことですね。


<おまけ~リラックスよりリフレッシュ>

私が通ってる整体院の先生のブログの記事で、
気になった事をおまけに書いときます。

それが、小見出しの「リラックスよりリフレッシュ」。
詳しくは、このサイトを見てください。
白山治療院通信「リラックスよりもリフレッシュ1」

昨今、癒しやリラックスがブームですが、
あんまり休みすぎると今度は身体が逆に重くなるという話。
それって単に「弛緩してる」ってことじゃねえ?って話です
(ちなみに先生はこんな言葉遣いはしてません)。

これって、今の私はめちゃめちゃわかります。
会社辞めて、ほとんど毎日家にいる生活。
何をやるにも強制されることはなく、自由にやっています。
もうリラックスしまくり。
そんで休めたかというと、休めたなーと思えたのは、仕事辞めて最初の1、2ヶ月で、
今や、動かなすぎで体調不良になっとんじゃないかと思います。
ほとんど机の前に座ってるので、身体動かさないんですよね~。

そして、この記事の中でも特に興味深いのは、
「お風呂はぬるめのお湯でゆっくりと」という
今や女子の間では鉄板となった入浴法が、
実は日常的入浴としてはお勧めしないという指摘です。
長時間続けると「老ける」とまで言っている。
これって、美容業会騒然じゃないっすか!?

「お風呂は熱めのお湯でサッと入るのがよろし」なんだそうですよ。
「ぬる湯の長湯」は身体を「緩める」のではなく、「たるませ」てしまい、
身体の活力を削ぐらしい。

これには他の業界からいろいろ異論もあるとは思うのですが、
私個人としては、経験的に考えて、
これは正しいのではないかという気がしています。

乳がんの治療体験もある私は、一時期特に免疫力アップを気にしておりました。
でも、ガンになっただけあって、私の身体は冷え気味だったんですね。
お風呂につかっても中々芯まで温まらない。
ぬるめのお湯で本を読みながら長―いことつかっていても、
私の身体が温まるより先にお湯の方が冷めてくるくらい。
風呂に入った~、疲れが取れた~という感覚をなかなか得られませんでした。

それで、下町の銭湯みたいにできるだけお湯を熱くして入ったら、
さすがに今度は身体の芯まで温まった感覚を得られ、
お風呂を出た後も、しばらく身体が温かくリラックスした気分を得られたわけです。
風呂に入ってる時はハーフー言ってましたけどね。

そうなんですよね~。ぬるいお湯にゆっくりつかるのって、
お風呂にいる間はリラックスできるんです。
しかし、それがその後の身体にどうこうって事じゃない感じが私の場合はあるのです。
入浴法のいろんなサイトを見ると、
精神疲労や肩こりなどにはぬるめの長湯がよいと書いてあることが多いのですが、
どうなんでしょう?

もしかしたら効果も人それぞれなのかもしれません。

ここは、「自分の気持ちのいいと思う方」を
採用すればいいんじゃないでしょうかねえ。

この「自分の気持ちいいと思う方」、
というのが何においても重要なんじゃないかと言う気がします。

人間は長い進化の歴史の中で、生き残るためにマイナスになるものには
本能的に不快を感じるようにできてるからです。
時には破滅願望とか、自ら滅ぼうとする意志も働いたりはしますが、
基本的に、腐っているものはマズいと思いますしね。

でも、現代社会というやつは、消費期限だの、良い入浴法だの
なんでも親切に教えてくれるので、みんな自分で考えなくなっちゃって、
本当に自分がどう感じるかがわからなくなってきているのも事実。

雑誌に「癒される○○」と書いてある事が、
実は自分には合ってないという場合だってなくはないだろうと思うんですが、
癒された気になっちゃうんですよね。
プラシーボ効果は否定しませんが、
大きな効果は期待できないんじゃないのかなあ。
なんでも試してみた後で、本当にこれは自分に合っているか、
自分が求めているものかを、5感をフルに使って感じ取る事が
重要なのではないかと思います。

多分ご存じない方もいると思いながら、
「野口整体」がどんな整体なのか全く触れずに
話を進めてしまいました。

興味のある方は、以下ご参考までに。
「野口整体 気・自然健康保持会」
創始者・野口晴哉のウィキペディア
松岡正剛の千夜千冊「整体入門」野口晴哉
整体入門 (ちくま文庫)
野口 晴哉
筑摩書房

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風邪の効用 (ちくま文庫)
野口 晴哉
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『朝まで生テレビ「若者不幸社会」感想』への来訪多謝!しかし腰が・・・野口整体の話

2010-08-04 14:07:39 | 日々のつぶやき
先週、朝まで生テレビ「若者不幸社会」の感想を書いたら、
田原総一朗氏がツイッターでRT(リツイート)してくださって、
当日は15000pv、翌日はなんと42000PVを記録しました。
これはgooブログの記事別ランキングでその日のトップ。
本当にびっくり仰天です。

コメントをこんなにたくさんいただいたのも初めて。
ブログを続ける励みになりました。
特に「わかりやすい」というコメントをいただけたのは、
これまでニュースの解説ボードなどを職人のように作り続けてきた
私にとってすごく嬉しい言葉でした。
心の中の密かなライバルは池上さんですから!なんて
はずかしげもなく言ってみたりして(笑)。

とはいえ、ツイッターのRTで増えた読者というのは減っていくのも早い。
1週間でほとんど元の状態に戻ってきました(とほほ)。
実は、その後あまり記事を更新して無いのも駄目なんですけどね。
ブログで生きていくとかなんとか言ってる割には、
急な読者の来訪に自意識過剰でプレッシャーを感じて
固まってしまったのも事実です(またまた、とほほ)。

気のせいかもしれませんが、4万pvを超えた翌日から数日間
なんだかとても身体がダルくなって、
何もやる気が起きなくなってしまいました。
これが年齢によるものなのか、このところの気候によるものなのか
それとも本当に精神的プレッシャーによるものなのか???

週が開けて、体調も徐々に戻ってきたのですが、
今朝、2週間に一度通っている、野口整体の治療院に行ったところ
衝撃の事実が判明!

なんと、大脳の働きを司る腰椎1番のみに力がかかって、
ほかの腰骨の力が抜けた状態になっているとのこと。
つまり軽く腰が抜けた状態になっていると言われたんです。

腰が抜けるって、ぎっくり腰みたいに物理的に腰がガクッとくるだけじゃなくて、精神的な影響で腰の力が抜け、内蔵の働きなども含め腰(腰椎)が支えている機能が悪くなることもあるらしいんですね。

整体に詳しくない方に簡単に説明しますと、
背骨は、上から7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、
そして仙骨と尾骨で構成されていて、
上から頸椎1番、2番というように番号がついています。
それぞれの骨は神経で内蔵などの器官に繋がっていて、
その神経の繋がっている器官に問題があると、
背骨の方に影響が出たりするんです。

で、私の場合、大脳を司る腰椎1番のみに負担がかかっていたんです。
それで、ほかの腰骨の力ががくっと抜けてしまっていた。

うひゃ~、やはりこれって、
突然たくさんの読者が押し掛けてくださったのにびっくらこいて
精神的に腰抜かしちゃったってことなんですかね?
身体って面白いですねえ。

でも、面白がっている場合じゃないんですよ。
42000pvもつかの間、やはりそれも田原さんのRTの賜物で
一週間経った昨日の閲覧数は1500PVにまで減っています。
ライブドアブログ奨学金に応募しようとする私には
読者の獲得は必須なのだった!

整体で背骨の調整もしてもらったことだし、
ここはばりばりブログを更新せねば!

みなさま今後ともよろしくお願いいたします。

隅田川花火大会 こんなところから見るのも乙ですな

2010-08-01 02:53:19 | 谷根千・上野浅草・下町
毎年100万人近くの人手を記録する隅田川の花火大会。
いつも見る場所には苦労します。
今年は、向島の国道6号上が穴場と聞いて、向かったんですが
期せずして、こんなところからきれいな花火を見る事ができました。
混んでなくて、涼しくて、最高。ずっとここで見られれば良かったんですが・・・。

隅田川花火2010


やはり、このまま乗っててもどうせすぐに見えなくなるだろうと思い、
曳舟駅で下車し、穴場に向かいました。

ちょっと興奮してテンション高すぎで恥ずかしいんですが
でも、移動しながら見るのもいいでしょう?
時々、目の前のマンションに隠れちゃうんだけど、
再び花火が目の前に現れた時の喜びが、またひとしお。
町の灯りと花火の光がまざりあって、窓に切り取られた1枚の絵のよう。
音も小さく遠くに聞こえて、間近で見る迫力とは違い
花火のはかなさをより強く感じます。

実は、一番きれいだったのは、電車が隅田川の鉄橋の上を渡る時でした。
たくさんの屋形船と花火が絶妙な高さから見えるんです。

しかしその時、突然花火が見えたことに驚いて(って、そんなこと当然最初から予想できるだろうと今にして思うのですが、当時は向島の穴場に行くという事ばかりが頭にあって、この電車が鉄橋を渡る事など、すっかり忘れていました)iphoneのビデオのスイッチを入れるのが遅れてしまったんですね。

美しい花火の映像は、youtubeにいっぱいあるので、
私は、この意外な穴場の映像をアップしてみました。