お子さんたちは、すでに夏休み。お勤めの方々は、そんなの関係ない人もいらっしゃるでしょう。
私も、その一人ですが…
今回は、足尾銅山の歴史的遺産を訪ねてみましょう。
通洞から、国道122号線 または「わたらせ渓谷鉄道」を利用し「足尾」「間藤」方面に向かうと、あちこちに
足尾銅山を語る歴史的、文化遺産などが点在します。前述の「油力発電所」もそうですが、今回紹介するも
のは? まず、わたらせ渓谷鉄道「通洞」駅付近の旧道にある「足字銭と鋳銭座跡」。
足字銭とはいわゆる「寛永通宝」の1種で足尾で作られたものには「足」の文字が入っていることから、「足字
銭(あしじせん)」と呼ばれたそうでございます。
道路脇にある、「足字銭と鋳銭座(ちゅうせんざ)」跡。
公営の無料駐車場に併設されていて、ぶ~んと走って行くと、通り過ぎてしまいます。
説明書きでございます。書くより、読んでくださいな。
続いては、繁栄していた足尾銅山の抗夫達家族が住んでいた社宅跡。
こちらも旧道から見えます。レンガの壁が気になり、急な上り坂を痛い膝を押さえて登ってみました。
中央のレンガの壁が気になった。もちろん、リサーチはないしパンフレットには載っていない。
122号を福島方面(ずいぶんとおおざっぱやな)に向かって、右側にあります。
気になった壁です。左が、道路側で右側が?
今や廃墟となった、足尾銅山の社宅です。私も小学1年生までは、このような家で過ごしていました。
それでも、公務員宿舎で、長屋のような家。玄関は別だが、裏には廊下がありトイレ、風呂が共同式。
台所に勝手口があり、廊下で結ばれていた。風呂は順番で入っていたし、終わると「お風呂どうぞ~」と
勝手口から声をかけたものである。
続いては、水力発電所跡。
直径1mほどの鉄のパイプ。なんでしょう?
これは、発電機に水を送る導水管と呼ばれるもので、ここの発電所は日本で最初の水力発電所らしい。
この、導水管上部には、池がありそこから水を落差を利用して発電機に送る 現在でも使われる一般的な
発電方式です。建設当初は、この導水管は下の方にあったようですが、時代の流れで、上の方はなくなった
ようです。
渡良瀬川に残る、発電所の土台。
水は、現在では透き通っていますが、40~50年前には、黄色とも黒とも言えぬ色の川だったそうです。
この発電所跡で、歴史を撮影している方にお話を伺ったのですが、川と言えない程の色で、まさに廃液
が流れるドブ川だったそうです。足尾銅山鉱毒事件… 記憶にある方もいらっしゃるでしょう。
日本の公害として、大きく取り上げられた事件です。事故ではなく事件 ひたすら銅を掘り続け、利益を
追求するあまり、下流の住民に多大な健康被害を与えた事件です。
赤い矢印が、お分かりいただけますでしょうか?矢印の先が左の導水管です。
かなり上まであったのが、お分かり頂けるでしょうか?実際の高さは160cm位でしょうか?
165cmの私が覗けたのですから。管の中は土砂で埋まっていますし、鉄製ですから、腐食も進んでいます。
ここは、やはり122号線沿いにありますが、足尾方面から向かうと右側にこの導水管がありますけど…
崖のような場所で、車で行くと見えないうちに通り過ぎてしまいますから、左側 渡良瀬川の「水力発電所
跡」の看板を目安にしてください(何と不親切な案内だ)。
あちこちに点在する、文化遺産ですが広大な土地と社有地に数多くあるため見るのは道路から、あるいは
外観のみなど、内部を見学出来るものは数少ないのが現実です。
築年数が古く、危険なため立ち入りが禁止されている物もあります。見学の際には充分に確認し、不用意
に立ち入らないようにしましょう。また、122号線を北上すると、社有地に入ります。立ち入り禁止ですから、
注意しましょう。
いつものように、左側のブログ村のマークを「ぽちっとクリック ぽちクリ」をお願いします」
次回は?涼しすぎる涼しげなスポットとあったかスポットをお届けしましょう。
では、また
貴兄の『足尾銅山』を拝読、そして写真を拝見して、
私は『足尾銅山』は訪れたことがなかったのですが、
貴兄のセンスあふれ、心ある投稿・・
思わず引き込まれて、二度拝読致しました。
今でこそ、自然が豊かになりつつありますが、現地では歴史の重みを感じます。
また、どんなガイドブックより、地元の方、鉄道会社で作った手作りの案内書… 温かさが伝わります。
何度でもご覧ください。そして、歴史を感じてください。