皿屋敷 諸国里人談
2024.5
正保(しょうほう:1644~1648年)年中の事である。
武士の下女が、十の皿の一つを井に落としたる咎により殺害された。その亡魂が、夜々 井の端に現れ、一より九まで数え、十を言わないで泣き叫ぶ、と。
この事は、広く世に知られた事である。
この古い井の屋敷は、江戸の牛込御門の内にある。
又、雲州(出雲:島根県)松江に件(くだん)の井がある。
又、播州(播磨:兵庫県)にもある。
三カ所ともに同じ内容の話である。
どれか、一ヶ所のが真実であるのだろうか?
皿を割った話と、亡霊の話を附会した説である。
訳者注:これは、番長皿屋敷ですね。各地に、似たような話があるようです。
諸国里人談巻之二 妖異部 より
訳者注:これは、番長皿屋敷ですね。各地に、似たような話があるようです。
諸国里人談巻之二 妖異部 より