いよいよ皇位継承問題が本格化する。慎重にしかも速やかに議論を進めてほしい。その為、筆者はまず誰にも分かる解説を展開する。
①男系男子・・・正当な皇位継承
②男系女子・・・愛子さまのような内親王の皇位継承、過去に例はある。推古天皇・持統天皇は天皇の内親王だが夫も天皇。」
③女系男子・・・例はない
④女系女子・・・例はない
まず、男系男子、男系女子、女系男子、女系女子の4分類を考える。
①まず、男系男子。当然現在の皇室が神武以来踏襲してきた。天皇の皇子が天皇となる、これが基本だ。ただし、天皇の孫はどうか、その子孫はどこまで男系男子か。これには決まりがない。その為に皇位継承の危機には、男子を求めて数世代さかのぼって継承させた。現在の皇室の祖である光格天皇は東山天皇の曾孫であった。つまり父だけをたどって行けば天皇になれば男系男子である。継体天皇は5代前の応神天皇に遡り即位した。ここに曖昧さがある。
②次に、男系女子、これは天皇の皇女であり、女性天皇はこれを想定している。歴史上、天皇の女性の孫以上で即位したのは、敏達天皇の曾孫の皇極・斉明天皇(同一人物)で例外中の例外だ。天皇のお妃が即した推古・持統天皇はいずれも父が天皇だ。それ以外はすべて天皇の直系の皇女である。ただ、これにも曖昧さがある。
③女系男子、女性天皇の男の子だが、これは歴史上例はない。因みに、女性天皇は天皇のお妃以外は結婚していない。斎宮などと同様、神秘性を求められる天皇は女性の月経や出産妊娠ということまで忌み嫌う。現在では考えられないが、歴史上女性天皇は退位した後も生涯独身であった。光格天皇のように男系男子だが傍系からの即位なので、前天皇の皇女欣子内親王をお后にしている。皇子が出来れば女系男子でもあった訳だが、残念ながら誕生後早世している。
④女系女子、女性天皇の女の子だが、上記の理由から存在しない。ただ、推古・持統天皇の女のお子様は男系であり、女系でもある。
以上のように、整理した上で優先順位をつけて報道や議論をお願いしたい。決して男女差別とか、人権侵害とかのレベルの論理ではない。