㊴ 真面目と生真面目 (正直と真っ正直)
真面目も正直も人としての徳目のうち真っ先に挙げられるものである。特に日本人は、学校や親は、他人に迷惑をかけないとか、嘘をついてはならないとかを真っ先に教える。企業も企業人も他人を陥れてまで自社の利益を優先するのは「恥」としている。
しかし、他国との関りで考えると話は別だ。中国との外交問題となった「福島原発の冷却水放出」問題は深刻だ。それぞれの国の政府や官僚が日本と同等の徳目を持っていると考えてはならない。真面目に正直に話していても問題は解決できていない。狡猾とか巧妙とか推奨されない手法が必要かも知れない。
正直に誠意を尽くして言えば分かってもらえるならば良いが、国家間ではそう簡単ではない。日本国内でも「ヤカラ」はいるものだが、外交でもそのような「ヤカラ国家」に対する手法を学ぶべきであろう。在日中国人との関係性(正当な親日教育の徹底など)とか、在中国日本人の生の情報などの収集、民間外交の深度強化など。
そして、戦後総括に縛られず対等から強気への転換で臨んでも良いのではないか。「先の大戦の反省」は、我々世代を越えてZ世代まで背負わせるのか?平等・対等な関係とは相手が強気で臨めば同等の強気で臨むべきである。
相手の国にも弱点はある。惻隠の情など通じない国家には、国際世論に訴えることも必要だ。かの国にも「汚染水問題」はある。チベットの問題や行方不明の外務大臣問題など恥部はある。
言われ放題では国家として批判はまぬかれない。
「生真面目」「真っ正直」は、美徳ではない。