アチャコの京都の歳時記 (新シリーズ)
7月1日 祇園祭
6月30日の夏越の祓が終わると、祇園祭が始まる。
祇園祭は京都の最大の観光遺産だ。7月の17日の山鉾巡行(前祭)24日の後祭も定着した。特に前祭の前夜、宵山は多くの出店が出て老若男女が四条烏丸界隈に繰り出す。各鋒町の屏風祭と称する町屋のお宝のお披露目も楽しい。
しかし祇園祭は、7月1日がスタートであり、当然八坂神社のお祭りである。その1日は「お千度参り」が行われる。毎年鉾の先頭を行く長刀鉾の稚児が、祭の無事を願って八坂の本殿の周囲を三度巡って昇殿し祈る。(愛宕神社の通夜祭もたった一日で千日参りというが、3度で千度巡った事にしたのか?)稚児を務める主役は「涼み衣装」という夏用の裃に身を包み禿二人を従えての登場である。
今年の稚児は同志社小学校3年の子と、禿2名は同じく同志社小学校そして立命館小学校の3年生だという。いずれも有力者の子であろう。同志社と立命に小学校があったのか?
太平の舞を舞い、そして結界を示す注連縄を切る大役が待っている。巡行の前には、位を授与されその後は神様扱いを受ける。(五位の少将で10万石大名)家族も近寄れず、従って、地面には足をつけずすべて剛力が肩に担いで移動する。
また、各鋒町では「吉符入り」という神事始めを行いコンチキチンの祇園ばやしの稽古も始まる。一か月間の「祇園祭」の一か月が始まる。