「知恵のある者たちのことばは突き棒のようなもの、それらが編纂された書はよく打ち付けられた釘のようなもの。これらは一人の牧者によって与えられた。」(伝道12:11新改訳)
ソロモンは伝道の書を結ぶにあたり、自分が記した知恵のことばは「一人の牧者によって与えられた」ものだと証しする。つまり、彼の作といわれる箴言、伝道者の書、雅歌は自分で考え出したものではなく、神から与えられたもので、過ぎ行く空虚な世界にあって、良く打ち付けられた釘のように固定された真理なのだと。まさに主イエスが「天地は消え去ります。しかし、わたしのことばは決して消え去ることがありません」(マタイ24:35同)と仰せられたとおりである。▼聖書は人間が自分で考え、作り出した書物ではない。人が作った書物は読んでもきりがなく、からだが疲労するだけだが、聖書は人を永遠の救いに入れることができる唯一の書なのだ。ただ一人の牧者イエス・キリスト、すなわち神のことばなる方の作だからである。こう述べて、伝道者ソロモンは最後のことばを書きつける。あらゆる時代のあらゆる人に対する語りかけとして・・。「結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。」(伝道12:13同)