「ちりの大地の中に眠っている者のうち、多くの者が目を覚ます。ある者は永遠のいのちに、ある者は恥辱と、永遠の嫌悪に。」(ダニエル12:2新改訳)
ダニエル書の最後におごそかな宣言が記される。すなわち最後の審判である。これは黙示録の最後で使徒ヨハネが見せられたまぼろしとおなじだ。「また私は、大きな白い御座と、そこに着いておられる方を見た。…また私は、死んだ人々が大きい者も小さい者も御座の前に立っているのを見た。…海はその中にいる死者を出した。死とよみも、その中にいる死者を出した。彼らはそれぞれ自分の行いに応じてさばかれた。…いのちの書に記されていない者はみな、火の池に投げ込まれた。」(黙20:11~15同)▼新約の光によれば、キリストがお出でになる空中再臨のとき、まずはなよめたち、つまりキリストにある信仰者たちの復活と栄化、携挙がある(Ⅰテサロニケ4:16,17)。それに続き、地上再臨の際にも復活が起きるであろう。そして千年王国の最後に永遠の審判があり、大地に眠るありとあらゆる死人たちが復活して神の宝座の前に出、さばきを受けることになる。どちらにせよ、人間として生を受け、地上に存在した者は一人残らず神の審判を受け、永遠の救いか永遠の滅びか、どちらかに定められるのである。▼今、ダニエルのからだは、ペルシアの大地で眠っている。しかし生涯をかけて記したダニエル書にあるとおり、キリストがおいでになり、復活の世界が始まると目をさまし、神から永遠の相続地を与えられる。その日、彼の喜びはひとしおであろう。なぜなら、無数の信仰者たちを支え守るダニエル書を記すわざにあずかったのだから。「あなたは(ダニエルのこと)終わりまで歩み、休みに入れ。あなたは時の終わりに、あなたの割り当ての地に立つ。」(ダニエル12:13同)