「あなたがたはことばを用意し、主に立ち返れ。主に言え。『すべての不義を赦し、良きものを受け入れてください。私たちは唇(くちびる)の果実をささげます。』」(ホセア14:2新改訳)
ホセア書最後の章で、神はイスラエルに心からの悔い改めを勧(すす)める。「ことばを用意する」とか、「唇の果実をささげる」とは、主に向かって自分の罪を言い現わし、率直(そっちょく)に信仰を告白することである。しかしイスラエルは、神の招きに耳を貸すことなく、BC八世紀にアッシリアのため捕囚となり、消えてしまった。▼ところがふしぎにも、ホセア書は、イスラエルが将来かならず回復して世界各地から聖地に帰って来ることを預言しているのである。「ユダとイスラエルの人々は、一つに集められ、一人のかしらを立ててその地から上って来る」(ホセア1:11同)とあり、「まことに主がほえると、子らは西から震えながらやって来る。鳥のようにエジプトから、鳩(はと)のようにアッシリアの地から、彼らは震えながらやって来る」(同11:10、11)ともある。▼イスラエルに対する主のご計画には、人知の到底(とうてい)およばない深さと高さがある。なにしろ、人ではなく、全能者がこれを定め、実行されるのだから。