脳の根本の欲求は、「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」の三つで、「意見や立場の違いがあっても、それを認めながら共に生きること」を求めて機能しています。「誰かに勝つこと」とか、「自分だけ良ければ」を求めておらず、「自分と共に相手もいい思いをする」ことを求めています。
脳は具体的な目標がないと力を発揮しません。また、目標が設定されるだけで、ドーパミンなど、さまざまな活性化物質が生成され身体機能、脳機能が高まります。具体的に「こうしたい」という目標をもつことが、すべての始まりです。その目標は脳の根本の欲求に沿ったものでなくてはなりません。脳は必要のないものや、面白くないものは3日間で忘れます。記憶するにはどれだけ興味を持てるか、いかに好きになれるか、が重要になってきます。そして取り組みを始めたら、休まずに一気に駆け上がることが重要です。脳には限界はありません。それまでの自分を超えたとき、新たな神経回路が築かれます。だから、どんなに大きな仕事をしても、すごい仕事をしたと思ってはいけないのです。脳には『自己保存』の本能があるので、目的や目標の達成が困難になった場合は、理由をつけて方向転換しようとします。『できなかった』という現実がクセになると、そのパターンが脳に刷り込まれ、成功パターンを忘れ、努力してもいつも達成できない負け癖の脳ができてしまいます。成功するまで続けること。その繰り返しによって脳は成功パターンを覚え力を発揮します。
これらを実践するうえで重要なポイントは2つ。 1つは「否定語を使わない」。「難しい」「大変だ」などの言葉を発した途端に、思考と運動系をつないでいる神経が遮断され、手足が動かないで、ただ考えているだけの状態になります。否定語を多用すると、ドーパミンA10神経群の機能が低下し、脳が活性化せず、意欲低下、思考低下を生じます。否定語はどこの何に向けて思った物であれ、プラスマイナス関係無しに、失敗するような脳回路を自分に形成します。活性化物質は抑制され、ひらめきもうまなくなります。否定語を用いるのは、言い訳であり、脳が自分を守ろうとする本能から生まれています。無理やりそうした言葉を捨て去ることによって、脳はブレーキをかけずに本来持っている力を十分に発揮することができるようになります
もう1つは、コツコツではなく一気にやることです。特に、上り調子の時は、休まずに一気に駆け上がることが重要です。人間の脳は快楽を求める仕組みがあるので、いったん休むとなかなか元に戻りません。『達成した』という結語も脳にブレーキをかけます。脳には限界はないのです。だから、どんなに大きな仕事をしても、すごい仕事をしたと思ってはいけないのです。
自分の弱点を認め,負けた理由を分析する。そして何が自分に欠けていたのかをあらゆる角度から検証する。それを解決する具体策が目標を立てることです。その目標に向かってまい進することが,最終的な目的達成につながります。目的を達成するまで,その実行を中止しないことです。明確に目標が設定されると、ドーパミン意外にもさまざまな活性化物質が生成され身体機能、脳機能が実際に高まります。能力を全開したときに、新しい回路、脳の高速道路が築かれます。これも同じくドーパミンその他活性物質を分泌させます。学習するとか、肉体を鍛えるというのは、100%を超えた先の事です。0%~60%では能力の低下。61%~99%では現状維持。100%~、成長。ただし休養もしっかりとること。体力管理は最優先に。脳はどれだけ頑張っても無茶しえませんが、体は100%超えてやりすぎると壊れて戻らなくなるのでストレッチや体調管理などのメンテナンスが最優先です。
勉強するほど頭が良くなるというのは嘘。どうしてかというと嫌なものをやらされると頭はよくならない。脳は必要のないものや、面白くないものは3日間で忘れる。記憶するにはどれだけ興味を持てるか、いかに好きになれるか、が重要になってきます。子どもには「先生を好きになる」「人の話を感動して聞く」「繰り返し考える」「素直な性格を磨く」「何事にも興味を持つ」ように、親が自然な会話などでいい習慣を身につけさせることが重要です。「勝ち負けを決めるのは教育上よろしくない」などといって子供たちに手をつながせてゴールさせている運動会は.悔しさをバネに育つという仕組みを無視した指導といえます。勝つためには全力を振り絞って,最後まであきらめずに相手を打ち負かす努力を続けるべきです。しかし,それは決して,相手の人格や存在まで否定することではありません。勝負とは,それを通して相手を尊重することを学び,自分が成長するためのものです。