カラスといちごとクロッカスと

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かわいい、ハートの、シラタマノキ

2022年09月25日 06時19分36秒 | ツツジ科
2021.05.25撮影

かわいいハートのお花です。ほんとは、1センチ、ありません。毛だらけですが、それは、拡大したのでそう見えるだけで、肉眼で見える大きさではもっとかわいいです。ハートっぽい形と上の赤いところをしっかりお見せしたく、大きくしました。花の軸まで白く、毛の色が場所によって違うのがおもしろいですね。花の下縁が外へ反り上がっています。

元の画像でお見せすると、次のようになります。あはは、一度気づいてしまうと、これでも毛が見えますね。

2021.05.25撮影

学名 Gaultheria shallon
和名(シラタマノキの1種)
英名 Salal「サラール」
ツツジ科(Ericaceae)シラタマノキ属(Gaultheria

サラールの花って、、エリカ(Erica spp.)に似ていませんか。

エリカ・ペジザ
別名:コットンヒース

次の花はどうでしょう。これは前にご紹介しました、ブルーベリー(Vaccinium spp.)の花です。

2022.05.25撮影

エリカも、ブルーベリーも、サラールも、みんなツツジ科(Ericaceae)の植物です。

ツツジ科(Ericaceae)

サラールは、北アメリカ西部原産で、わたしの住むバンクーバー近辺には、どこにでもあります。常緑植物で、地元の植物を取り入れて庭づくりをしよう、という考えの人には、欠かせない植物です。

花は先にお見せした通りですが、赤さとか白さとかは、個体によりかなり異なるようです。うちのは花の上部が赤いですが、全体的に白い花もあるようです。また、花軸が赤いのもあるようです。

サラールは、丈が30〜40センチほどにしかならず、上を歩く必要がない場所には、いいグランドカバーになります。また、丈夫な植物なので、放っておいても、痛めつけても、平気。それに、増えてくれます。増える速度はたいへん遅いですが。

葉は、葉脈のよく見える、鈍い光沢のある、濃いめの緑で、やや大きめです。葉のついた枝は、くきくき曲がっています。

この葉のついた枝は、花束に入れる緑として重宝されます。でも、この辺りの花屋さんはみんなが使うので、きれいなんですが、ちょっと飽きるかなとは思います。なんと、ブリティッシュ・コロンビア州などの太平洋岸北西部(Pacific Northwest)の諸州は、このサラールの枝を花材として世界中に輸出しているそうです。

以下がその葉ですが、画像の右上に見えるのは、シャクナゲ(Rhododendron)の葉です。

2022.09.10撮影

果実は、赤くなった後、暗紫色に、そして、最終的に黒くなります。以下の画像では、実も葉も汚れていて済みません。地上に近いところなので、敷石を水で掃除すると、このように水がはね返ってしまうのです。

サラールの実は、他の野生のベリー類と同様、代々原住民の人々によって食糧とされてきました。現代でも、ジャムなどにして食べられることがあります。サラールの実は、オレゴン・グレープ(Mahonia aquifolium)の実より甘いですけど、ブルーベリーの甘さには比べられません。

2021.07.25撮影

サラールは、人間にとってより、多くの動物に有用な植物です。花は、鳥や昆虫にミツを提供します。果実は、多くの鳥の食糧になります。クマさんも。そして、葉は常緑なので、冬場にシカなどの食糧になります。特に栄養があるわけではないので、非常食だそうです。

次の画像は、雨の中のサラールの花です。左後ろに見えるマゼンタの花は、シャクナゲ(Rhododendron)です。

2022.06.01撮影



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