カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
個人の目をとおしてお届けします。

モミジバフウとカラス

2024年06月19日 08時00分00秒 | 樹木
2024.05.24撮影

あまりにも忙しく、しばらくごぶさたしました。その間も当ブログを訪れてくださる方がいて、恐縮、かつ、感謝いたしております。

考えたんです、何か投稿方針を変えないと、続けられない、と。それで、不本意ではありますが、しばらく、以前に書いた記事をリンクで再掲載することにしました。当時は読んでくださる方が多くはなかったので、再掲載で読んでくださる方がいらっしゃれば、幸いです。再掲載する記事は、最近の記事とは投稿スタイルが異なるので、ちょっと恥ずかしいのですが。

でも、時間に余裕のある時には、新しい記事を書こうと思います。どのような体裁にするかは思案中。結局は、あまり変わらないことになるのかな。

今回は、以下のリンクで、当ブログで最初に書いた記事(2022.08.02)をご覧ください。うちのモミジバフウ(Liquidambar styraciflua)と、うちの辺りを縄張りとしているカラスさんご夫婦です。カラスと言っても、アメリカガラス(Corvus brachyrhynchos)。

冒頭画像(今年撮影)も、同じモミジバフウ。1羽、カラスさんが、横木にとまっていますが、このカラスさんは、そのご夫婦の去年の子どもだ、と思います。だいたい、1羽で行動するカラスは、まだ若いカラスのことが多いです。子どもは、数年、親の子育てを助けます。
学名 Liquidambar styraciflua
英名 American sweetgum
和名 モミジバフウ(紅葉葉楓
別名 アメリカフウ
フウ科(Altingiaceae)フウ属(Liquidambar

学名 Corvus brachyrhynchos
英名 American crow「アメリカガラス
和名 アメリカガラス
カラス科(Corvidae)カラス属(Corvus


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イチイ、雪が降ると・・・

2023年01月10日 08時00分00秒 | 樹木
2021.12.28撮影

冒頭の画像は、1年ちょっと前の、きれいに晴れた日の写真です。この撮影日の3日後に、雪が降りました。

画像中の緑の葉っぱのついた2本の木のうち、右はアメリカツガ(Tsuga heterophylla)である、と思われます。植えたのではなく自然発生なので、正確にはわかりませんが。

そして、左のは、昨日のブログで「アイルランドのイチイ(Taxus baccata 'Fastigiata')」と同定したものです。これは、幹が上に伸びていく、というので買い求めたものです。ただ、残念なことに、名称を控えてありませんでした。でも、昨日の同定で合っていると思います。この横幅を取らないイチイは、庭に、生垣に、人気の高い種類です。

イチイ、どの?

3週間ほど前のこの年末(上の画像から約1年後)、20日に雪が降りました。次の画像をご覧ください。「アイルランドのイチイ」は、この画像では、右奥に見えます。

2022.12.20撮影

次のブログ記事でも書いたのですが、あまり雪の降らないバンクーバーでは、雪が降ると、人間だけでなく、鳥を含む動物たちも慌てます。そうすると、普段はそう食べない物まで鳥や動物が食べるようになります。

バンクーバーの雪事情とカラス

うちのイチイですが、実がたくさんなっています。時々鳥がついばんでいますが、特に人気のあるエサでもないようです。やってくるのは、主に小さい鳥です。

このイチイは、幹が縦に出ていて、横に出たしっかりした枝がありません。それで、葉や実のついている枝が短いです。つまり、よほど小さい、体重の軽い鳥でない限り、止まれないのです。ですから、小型ではない小鳥がこの果実を食べようとすると、羽をばたつかせて、足場を足探りしながら実を取ることになります。

おまけに、実が雪に埋もれていたので、それを探し出す必要もありました。そうすると、雪を払いながら、空中でずり落ちつつついばもうとするので、えらい騒ぎでした。

次の画像は、実がついばまれる前の「ビフォー」。実がたくさん実っています。

2022.11.30撮影

鳥が(文字通り)バタバタしているところを撮影したかったのですが、とにかく動きが早くてできず、食べた後にご休憩の鳥を1羽撮影することができました。次の2枚をご覧ください。この鳥、どなたでしょ? アメリカンロビン(Turdus migratorius)のメスでしょうかなあ。

2022.12.20撮影

2022.12.20撮影

後日、イチイの周りを見てみると、次の画像のようになっていました。落ちているのは果実がちょっと欠けているだけなので、果実の一部しかついばむことができなかったのかもしれません。あるいは、果実を丸のみして、ここには落ちていない可能性もあります。

2023.01.03撮影

次の画像は、実がついばまれた後の「アフター」。赤い実からのぞくタネが「果肉」からはみ出すほどに大きく成長しているのが見てとれますが、実の数そのものが減っています。

2023.01.03撮影

イチイの実は、人間が食べても美味しいんですよ。ただ、タネには毒がありますから、絶対に噛んだり飲み込んだりしませんように。

・・・・・・・

【お知らせ】

2月初めまで、日本に帰国いたします。帰省中に書けないし、今回は書きだめもないので、ブログはしばらくお休みします。こちら(バンクーバー)に帰ったら、再開します。その時には、またご訪問くださいませ。ヘレボルス属(Helleborus)について書き始めたいと思います。

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イチイ、どの?

2023年01月09日 10時04分02秒 | 樹木
2022.11.30撮影

うちには他に赤い実のなる灌木や樹木がないので、このイチイ(Taxus)の実がなってくれるのが、たいへんうれしいです。イチイ科(Taxaceae)イチイ属(Taxus)の植物で、「イチイ」は「一位」と書きます。

日本のイチイ(Taxus cuspidata)は、日本語では、科名、属名、種名、が全て「イチイ」。センリョウ科センリョウ属センリョウ(Sarcandra glabra)、みたいなもんです。

和名 イチイ(一位)
イチイ科(Taxaceae)イチイ属(Taxus
学名 Taxus cuspidata「尖ったイチイ」
英名 Japanese yew「日本のイチイ」
原産 日本、朝鮮半島、中国北東部、ロシア最南端
雌雄異株

学名の cuspidata「尖った」というのは、葉の形から来ています。でも、痛いほど尖っているわけではありません。

2022.11.30撮影

冒頭の画像と上の画像は、うちのイチイですが、これらではなく、次の「植木ペディア」に挙がっている日本のイチイの葉の画像をご覧ください。


若葉、そして、比較的若い葉なのであろうと思われる葉は、軸に対して両側に出てペタンとついています。でも、枝先で若葉でないように見える葉は、葉の軸に対するつき方が、不規則に揺れたようになっています。

ここで、これを、うちのイチイの葉とお比べください。うちのイチイの葉は、上の画像と冒頭の画像に見えるように、葉が軸を取り囲んでほぼ螺旋状についています。葉と葉の間には隙間があります(上の画像中、真ん中上)が、枝の先端の方へ行くと、より密接しています。

葉のつき方からだけでも、このうちのイチイは日本のイチイ(Taxus cuspidata)ではないことがわかります。

それでは、ヨーロッパイチイ(Taxus baccata)なのか。

和名 ヨーロッパイチイ
イチイ科(Taxaceae)イチイ属(Taxus
学名 Taxus baccata「ベリーのなるイチイ」
英名 Yew「イチイ」
別名 Common yew「一般的なイチイ」
原産(イギリス、アイルランドを含む)西部、中部、南部ヨーロッパ

名称を見ると、「おらがとこ」中心、ですね、どこも。ヨーロッパでは、ヨーロッパイチイ(Taxus baccata)が Yew「イチイ」で、日本では、日本のイチイ(Taxus cuspidata)が「イチイ」なわけです。ごもっとも。

Aril of the European yew(ヨーロッパイチイの実)
撮影者:Didier Descouens
撮影日:2012.08.10
オリジナルからの改変、なし

上の画像は、ヨーロッパイチイの画像です。実を見せるのが目的で、枝を裏側から撮影したものです。葉の裏側からも、葉の軸に対するつき方を観察することができます。このヨーロッパイチイの葉も、うちのイチイのような螺旋状ではありません。(ヨーロッパイチイでも、新芽は螺旋状となります。)

うちのイチイがどの種であるか探索したいんですが、上の画像があんまりきれいなので、その前に、葉の様子を見てみましょう。

イチイ類の葉の裏側は、上の画像に写っているように、このように白っぽく、明るく見えます。葉の中心にきれいに主脈が通っています。そして、その両脇が白っぽいです。さらに、その白い部分の外側は、表の縁が表から裏へやや折り返されたようになっています。

今度は、次の画像(うちのイチイ)をご覧ください。ここで見えている葉は、ほとんどが表ですが、裏からと同様、表からも主脈が浮き上がって見えます。右奥には枯れて茶色くなった葉が見えますが、その左手前に、裏側が見えるのが2枚はあります。ここでも、上の画像と同様、白い筋がきれいに出ています。

こんなふうに見てみると、葉を観察して鑑賞するのも楽しいなあ、と思うようになりました。

2023.01.03撮影

では、うちのイチイは、どの種なんでしょう。次の2点から、Irish yew「アイルランドのイチイ」と呼ばれる種であると確定していいと思います。

1.葉が全体的に螺旋状についている
2.幹が複数本上に向かって伸びている

和名(ないもよう)
イチイ科(Taxaceae)イチイ属(Taxus
学名 Taxus baccata 'Fastigiata'「枝がほうき状のベリーのなるイチイ」
英名 Irish yew「アイルランドのイチイ」
原産 アイルランド

イギリスの「森林信託」
(クリックで開きませんので、アドレスをコピペでどうぞ)
YEW, IRISH(英文+画像)

アメリカ、ワシントン州にある「エリザベス・キャリー・ミラー植物園
(Elisabeth Carey Miller Botanical Garden)」
Taxus baccata 'Fastigiata'(英文+画像)

さらに、その他の記事によると、この「アイルランドのイチイ」は、
・1780年台に
・アイルランドで
・雌株だけが1本
・発見された
ということです。

普通のヨーロッパイチイ(Taxus baccata)の突然変異だと考えられています。そして、増殖は、挿し木でなされてきました。

ということは、うちのも元はアイルランドにあった(まだ現存する、というのもどこかで読んだ)ものの子孫? それも200年以上前からの?

「アイルランドのイチイ」は、横幅をあまり取らずに縦に幹を何本も上げる姿が、美しいです。次の画像でその様子をご覧ください。うちの「アイルランドのイチイ」です。

2020.08.20撮影

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ヒイラギ、セイヨウヒイラギ

2022年12月12日 07時19分00秒 | 樹木
赤い実をつけるセイヨウヒイラギ
パブリックドメイン

冒頭の画像は、セイヨウヒイラギです。ヒイラギではありません。和名で言うと、セイヨウヒイラギはヒイラギの一種だ、と感じてしまいますが、セイヨウヒイラギとヒイラギは、系統の異なる植物です。

セイヨウヒイラギについて、念のために、科と属だけでなく、科のもうひとつ上の分類である目(もく)まで書いておきます。

和名 セイヨウヒイラギ(西洋柊)
ニシキギ目(Celastrales)モチノキ科(Aquifoliaceae)モチノキ属(Ilex)
学名 Ilex aquifolium
英名 Holly
原産 西部ヨーロッパ、南部ヨーロッパ、北西アフリカ、南西アジア

セイヨウヒイラギ

Holly(英文+画像)

ヒイラギについては、昨日の記事をご覧ください。

ヒイラギ、ヒイラギモクセイ

ヒイラギ

ヒイラギ
撮影者:KENPEI
撮影日:2006.11.16
オリジナルからの改変、なし

ヒイラギ(左)とセイヨウヒイラギ(右)を左右に突きあわせて、比べてみます。

名称、原産
和名: ヒイラギ(柊)・・・・・・セイヨウヒイラギ(西洋柊)
目名: シソ目(Lamiales)・・・・ニシキギ目(Celastrales)
科名: モクセイ科(Oleaceae)・・モチノキ科(Aquifoliaceae)
属名: モクセイ属(Osmanthus)・モチノキ属(Ilex)
学名: Osmanthus heterophyllus・・Ilex aquifolium
英名: False holly・・・・・・・・・Holly
原産: 台湾、日本・・・・・・・・主に、西部、南部、ヨーロッパ

これを見てみると、日本では、和名として Osmanthus heterophyllus を指す「ヒイラギ」がまず名称として存在し、その後、Ilex aquifolium が日本に紹介されて「セイヨウヒイラギ」と命名されたたことになります。

その反対に、英語では、古代のローマの時代から親しまれてきた Ilex aquifolium(セイヨウヒイラギ)を指す「Holly」がまず名称としてあり、その後、日本などから移入された Osmanthus heterophyllus(ヒイラギ)を表す名称が「False holly(偽のホリー)」となったことがわかります。

さらに特徴を比べてみます。冒頭の画像(セイヨウヒイラギ)と、2番目の画像(ヒイラギ)で、葉をご観察ください。

葉は、両者とも、大変よく似ています。異なるのは、葉のつき方ぐらいです。

葉の共通の特徴
落葉: 常緑
色:  濃緑色
表面: 光沢がある
トゲ: 縁に鋭いトゲがある(古い葉では、減る)

葉の異なる特徴
つき方:対生(ヒイラギ)・・・・・・互生(セイヨウヒイラギ)

では、花はどうでしょうか。次は、セイヨウヒイラギ(英語で Holly)の花です。この画像(セイヨウヒイラギ)と、上の画像(ヒイラギ)で、花をお比べください。

セイヨウヒイラギの花
撮影者:Tigerente
オリジナルからの改変、なし

花の特徴
和名: ヒイラギ(柊)・・・・・・・セイヨウヒイラギ(西洋柊)
雌雄: ・・・・・・・・・異株・・・・・・・・・・
花びら:反り返る・・・・・・・・・・反り返らない
色:  白・・・・・・・・・・・・・緑っぽい白
匂い: 芳香がある・・・・・・・・・気づかれるほどの匂いはない

Wikipedia英語版の Holly の記事には、セイヨウヒイラギの花は inconspicuous である、と書かれています。この英単語は「簡単には気づかれない」という意味で、白や緑や茶色の小さく、あまり魅力的でない花を形容するのによく使われます。つまり、鑑賞価値から言うと「どーでもいい」花について、こう述べられます。

ということは、いい匂いもしない、と結論せざるを得ない。実際、「ホリー」の花の匂いなんか嗅いだことがない、「ホリー」はその辺にたくさん植わっているんですが。と言うか、「ホリー」は実生で結構生えてくるんです。鳥さんの活動のおかげです。

最後に、その実を比べてみます。

ヒイラギの実は、次のサイトにはっきりした画像が挙がっています。上から7番目の画像です。無断で転載できませんので、どうか、お出かけになって、ご覧くださいませ。

ヒイラギ

> 雌木についたヒイラギの実
> 黒紫色が美しい(ちゆきさん撮影、2005.6)

そして、このヒイラギの、黒紫の実を、次のセイヨウヒイラギの赤い実とお比べください。

セイヨウヒイラギ
撮影者:4028mdk09
撮影日:2009.12.17
オリジナルからの改変、なし

結局、セイヨウヒイラギ(Ilex aquifolium)が「ヒイラギ」と呼ばれるのは、ヒイラギ(Osmanthus heterophyllus)の葉と類似の葉を持っている、という理由から。大きな違いは、ヒイラギは、その花の匂いで知られ、セイヨウヒイラギは、赤い実つきの常緑の枝が冬場を彩る、ということでしょう。

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ヒイラギ、ヒイラギモクセイ

2022年12月11日 10時59分58秒 | 樹木
ヒイラギ
撮影者:KENPEI
撮影日:2006.11.16
オリジナルからの改変、なし

今日は、ヒイラギとヒイラギモクセイについて書きます。ヒイラギもヒイラギモクセイ
も、モクセイ(ギンモクセイ)とキンモクセイと同じように、モクセイ科モクセイ属の植物です。

なんか、植物の名前を並べただけで、目がクラクラしちゃいました。

和名 ヒイラギ(柊)
モクセイ科(Oleaceae)モクセイ属(Osmanthus)
学名 Osmanthus heterophyllus
英名 Holly olive
別名 False holly
原産 台湾、日本(沖縄、九州、四国、関東地方以西の本州)

ヒイラギ

ヒイラギ(冒頭の画像)によく似たのが、ヒイラギモクセイ(次の画像)。

ヒイラギモクセイ
撮影者:Qwert1234
撮影日:2012.10.13
オリジナルからの改変、なし

和名 ヒイラギモクセイ(柊木犀)
モクセイ科(Oleaceae)モクセイ属(Osmanthus)
学名 Osmanthus x fortune

学名に「x」がついていますが、これは交雑種であることを表します。

ヒイラギモクセイはヒイラギ(Osmanthus heterophyllus)とモクセイ(ギンモクセイ)(Osmanthus fragrans)の雑種と考えられているそうです。

ヒイラギモクセイ

2日前の記事からここまでに出てきた植物がどう関連しているかまとめてみると、次のようになります。

キンモクセイ(Osmanthus fragrans var. aurantiacus)【モクセイの変種】
/
モクセイ(ギンモクセイ)(Osmanthus fragrans)
/
ヒイラギモクセイ(Osmanthus x fortune)【モクセイとヒイラギの交雑種】
/
ヒイラギ(Osmanthus heterophyllus)

では、これら4種の植物の葉がどう違うか、見てみましょう。Wikipediaのそれぞれの記事から抜粋引用をします。

キンモクセイ
・長めの楕円形か広披針形
・葉縁は波打っており、わずかに鋸歯がある

モクセイ
・キンモクセイより葉幅が広く、楕円形で先端は急にとがる
・縁にはあらい細鋸歯がある(鋸歯がなく全縁の場合もある)

ヒイラギモクセイ
・楕円形で、先端はとがっている
・縁には刺状の鋸歯がある

ヒイラギ
・楕円形から卵状長楕円形
・縁には先が鋭い刺となった鋭鋸歯がある

つまり、ヒイラギモクセイとヒイラギの葉にはトゲがあり、ヒイラギのトゲの方が鋭い。

それでは、トゲのつき方を、上の画像(ヒイラギモクセイ)と下の画像(ヒイラギ)でお比べください。一方が見るからに鋭いですね。

先が鋭い刺となった鋭鋸歯がある葉(ヒイラギ)
撮影者:Alpsdake
撮影日:2017.03.14
オリジナルからの改変、なし

ヒイラギとヒイラギモクセイは、花(雄花か雌花か、はここではおいておいて)でも区別することができます。

ヒイラギの花は、「花びら」がそり返ります。でも、ヒイラギモクセイの「花びら」はそり返りません。

ヒイラギ

ヒイラギモクセイ

このサイト「松江の花図鑑」についてもうご存知の方も多いとは思いますが、このサイトは大変充実していて、書き方から見て、内容が信用できる、と思います。皆様も、よろしければ、ご利用ください。


以下の画像は、11月に日本に帰国しておりました時に、実家の庭で撮影しました。これは、歳を経て「丸くなった」ヒイラギですよね?? いい匂いでした。

Wikipediaのヒイラギの記事からからもう少し引用します。

> 若樹のうちは葉の棘が多いが、老樹になると葉の刺は次第に少なくなり、縁は丸くなって先端だけに棘をもつようになる。葉の鋭い棘は、樹高が低い若木のうちに、動物に食べられてしまうことを防いで生き残るための手段と考えられている。

2022.11.10撮影

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キンモクセイ、ギンモクセイ

2022年12月10日 07時59分28秒 | 樹木
モクセイ(ギンモクセイ)
撮影者:Juni
撮影日:2004.10.17
オリジナルからの改変、なし

昨日はキンモクセイについて話しました。

今日はモクセイ(別名 ギンモクセイ)についても話したいと思います。

和名 モクセイ(木犀)
和名 ギンモクセイ(銀木犀)
モクセイ科(Oleaceae)モクセイ属(Osmanthus)
学名 Osmanthus fragrans
英名 Sweet olive「甘い(匂いの)オリーブ」
別名 Tea olive「お茶(用)のオリーブ」
別名 Fragrant olive「芳香のオリーブ」

「モクセイ」と言う時、
・ギンモクセイ(Osmanthus fragrans)だけのこと
・ギンモクセイ(Osmanthus fragrans)、キンモクセイ(Osmanthus fragrans var. aurantiacus)、など、Osmanthus fragrans に変種・品種の総称
のふたつの場合があります。

キンモクセイは、モクセイ(ギンモクセイ)の変種ですので、両者には共通した形状、性質がありますが、大きな違いは、2点。

1.花の色は、ギンモクセイは白、キンモクセイは橙色(だいだいいろ)
2.香気は、キンモクセイの方が強い

モクセイ

わたしは、個人的に、学名が好きです。学名を見れば、
・属名により、他の植物との親戚関係がわかる
・種小名により、特徴など(色とか形とか)がわかる

と言っても、学名をたくさん知っているわけではありません。ぼちぼちと理解している程度です。わたしは英語圏に住んでいるので、英語の知識をラテン語の学名に当てはめることもできます。

ギンモクセイ Osmanthus fragrans を見てみると、
属名 osme「香気」+ anthos「花」
種小名 fragrans「芳香のある」

キンモクセイの var. aurantiacus なら、
var. = variety(英単語)「変種」
aurantiacus「オレンジ」
(aurea 等が出てきたら「金色の」「黄色の」)

モクセイ(ギンモクセイ)とキンモクセイは、モクセイ属(Osmanthus)に属するわけですが、次に、属より上のモクセイ科(Oleaceae)を見てみます。

Oleaceae の語尾の -aceae は科名に共通なので特に意味はなく、和訳では「科」程度に当たります。意味を担うのは、olea の部分です。これはどう考えても、英語で言うところの oil に違いない。つまり、「油」。

モクセイ科(Oleaceae)にどんな属が属するか、というと、次のようになります。属名に続いて、代表的な種も書いておきます。

・レンギョウ属(Forsythia)レンギョウ
・ソケイ属(Jasminum)いわゆる、ジャスミン
・ハシドイ属(Syringa)ライラック
・オリーブ属(Olea)オリーブ
・モクセイ属(Osmanthus)モクセイ、ヒイラギモクセイ、ヒイラギ

つまり、モクセイ科(Oleaceae)において、「科」の名前を引き継いでいる「属」は、
・和名では、モクセイ属(Osmanthus)
・学名ではオリーブ属(Olea)
ということになります。

このような、和名と学名における属名と科名の食い違いは、しょっちゅうあります。

では、Oleacea(モクセイ科)と Olea(オリーブ属)の olea「油」を頭において、キンモクセイの英名を見てみてください。「オリーブ olive」が出てきます。ここでやっと、モクセイとオリーブがつながりました。

・Orange sweet olive「オレンジ色の甘い(匂いの)オリーブ」
・Japanese orange osmanthus「日本のオレンジ色のモクセイ」

キンモクセイについてつけ加えれば、中国茶に「黄金桂」と呼ばれるものがあります。「桂」は「丹桂(キンモクセイ)」の「桂」です。「黄金桂」というのは、文字通り、抽出された茶湯が「黄金色」で「桂(キンモクセイ)」の香りがかすかにするお茶。

以下のサイトの情報がどこまで正確かわかりませんが、ご参考までに、どうぞ。

鉄観音・黄金桂・水仙・色種

明日は、ヒイラギとヒイラギモクセイについて書きます。モクセイに加え、ヒイラギモクセイも、ヒイラギも、みんな、モクセイ属の植物なんです。

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キンモクセイ

2022年12月09日 08時00分26秒 | 樹木
金木犀の花の写真素材
パブリックドメイン

今日から、数日間にわたり、名称が妙に(奇妙に?)つながっている、
・モクセイ
・ヒイラギ
・ナンテン
を、比較したいと思います。

まず、今日は、キンモクセイ。

和名 キンモクセイ(金木犀)
モクセイ科(Oleaceae)モクセイ属(Osmanthus)
学名 Osmanthus fragrans var. aurantiacus
英名 Fragrant olive
* ギンモクセイ(Osmanthus fragrans)の変種

キンモクセイは、秋に、「こんな季節にこんな派手やかな色の花が?」と思わせる花を咲かせますよね。そして、強い芳香。

わたしは、大学生の時、友人たちといっしょに一軒家を借りて住んでいたのですが、そのお家の庭にキンモクセイがあり、それが強く印象に残っています。

キンモクセイ

上記Wikipediaの日本語版のキンモクセイの記事には、

> 中国原産。日本には江戸時代(17世紀ごろ)に雄株だけが渡来し、実を結ばないため、挿し木で北海道と沖縄以外の日本中に増やされた。

と書かれています。また、

> 雌雄異株の植物で、(中略)日本では花付きの良い雄株しか移入されていないため実を結ばず、中国まで行かないと実を見ることはできない。

とも書かれています。でも、よく読んでみると、雄株は、

> 雄しべが2本と不完全な雌しべを持つ。

とも書いてある。

雌雄異株
を見てみました。

> 雌雄異株(しゆういしゅ)は(中略)植物の性による種の分類
> 雄の生殖器官と雌の生殖器官を別個体の植物で持っているもの
また、
> 同一個体が持つ場合は、雌雄同株
というのは、植物好きの人になら、よく知られたことだと思います。

でも、それに加え、雌雄混株と呼ばれる
> 何かしらの条件で雄に雌の生殖器、または雌に雄の生殖器が出来る
ものがある、ということを、わたしは今回勉強しました。

ですから、
・キンモクセイは、雌雄異株である
・キンモクセイの雄株には、不完全ながらメシベもついている
・よって、正確には、キンモクセイの雄株は雌雄混株である
・しかし、キンモクセイの雄株には実がならないので、単に雄株と呼ぶ
ということでしょうか。

でも、もうひとつ気になったことがありました。日本には全く雌株がないのか? 雌株が全くない、というのは、不自然なような・・・

それで、原産地である中国の中国語版のWikipediaも見てみました。

丹桂

そこには、
> 因雄株開花數量較多,因此在日本作為園藝種植的丹桂基本都是雄株。
と書かれていて、

これは、「雄株の方が(雌株に比べ)花数が多い、よって、日本で園芸として栽培されるのは、基本的には、雄株である」という意味だと思うんですよ。ですから、この「基本都(=基本的には)」という言葉尻だけを捉えれば、日本に雌株も存在するのではないだろうか・・・と。

キンモクセイは、わたしは、子どもの時からの憧れの植物なんですが、いまだに自分の庭に持ったことはありません。実家にはなかったので、いずれ、と思っていたのですが、カナダのバンクーバーに居を構えることになり、ここでは今まで寒すぎて。

アメリカやカナダでは、アメリカ合衆国農務省(USDA)の出す「植物耐寒域区分(Plant Hardiness Zone)」の番号を、生育条件の目安としてよく使います。

アメリカのミズーリ州に、ミズーリ植物園(Missouri Botanical Garden)という、庭園、植物園があるだけでなく、植物学の研究も行っている、由緒ある機関があります。そこのサイトを見てみますと、キンモクセイの「耐寒域区分」は、本文中で「8b-11」、表中で「8-11」となっています。

バンクーバーは、温暖化に伴って「耐寒域区分」が上がってきているのですが、それでも、平均的に見て「8b」、暖かめの海沿いでは「9a」、気温が低めの地域は「8a」です。山がちの方は、もっと寒くなります。

バンクーバーは、以前は「7b」でした。(数字の低い方が寒く、「a」の方が「b」より寒い。)ですから、平均で、「7b」から「8b」に上がっているのです。

温暖化よね、イチジクがこんなに取れるのは

ということは、今までキンモクセイがバンクーバーで普通に植えられてきたことはなかった、でも、これからは、可能かも、ということだと思います。よし、植物屋さんに出かけたら、見張っておこう。

キンモクセイについての日本の各種サイトを見てみると、キンモクセイは中国が原産だと書いてあります。でも、英語の各種サイトを見てみると、日本が原産だと書いてあるのがあります。これは、日本人自身が日本原産だと主張していない以上、中国から直接ではなく、日本を経由して移入されたかもしれないのを、アメリカ人などが勘違いして書いてあるのだと思います。

また、英語のサイトには、キンモクセイは、中国に加え、中国南部、ヒマラヤ、が原産だ、と書いてあるのもあります。タイ、ミャンマー、ネパール、ブータン、インド、まで挙げてあるのもあります。それを地域的に「平均」してみると、ヒマラヤ、ということなんでしょう。

キンモクセイは中国が原産だ、というのは、言い切りすぎなのかもしれません。中国南部、と思っておいた方がいいのでしょうか。

金木犀の花の写真素材
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フウちゃん、伐採を免れる

2022年12月06日 06時41分24秒 | 樹木
2022.09.07撮影

拙宅の玄関先で上を見上げると、9月ならこんな感じ。木は他にもありますが、ここに写っているのは、手前から反時計回りに、

・クルミ(Juglans regia
・モミジバフウ(Liquidambar styraciflua
・アメリカサイカチ(Gleditsia triacanthos
・ナラ(Quercus
・イチイ(Taxus

今日の記事は、過去3日間の記事の内容と被さるところがありますが、どうか、おつきあいください。モミジバフウについての記事は、一応、今回で終わりです。まずは、バンクーバー市の条例から始めます。

・・・・・・・・・・

バンクーバー市では、市の条例により、次のことが決まっています。
・敷地内に植える木の数(敷地の大きさ、また、その敷地の場所、によって)
・どの種が「木」と見なされるか(例えば、レンギョウは「木」と見なされない)
・本数に数えられる木の状態(高さとか太さとか)

うちのあたりの住宅地なら、敷地内に3本木を植えていなくてはならないことになっています。ですから、新築の家の敷地には、必ず、3本の木が植えられています。注文住宅でない限り、業者は必要以上にお金を使いたくないので、最低限の本数しか植えないんです。

また、植えるべし、という条例に並行して、木の伐採や除去についての条例もあります。

伐採、あるいは、除去したいなら、
・市の所定の課に書面で申請すること
・(郵便ででもいいが、早く決済を仰ぎたければ)書面を面談で提出すること
・敷地の地図を描いて、どこに何が植わっているか示すこと
・木の太さ、高さを記すこと
・どの木を伐採・除去をしたい示し、その理由を説明すること
などです。

木の太さは、地上から1mだったか、1.2mだったかの高さの部分で、幹の外縁を測ります。

さて、わたしのフウちゃん(うちのモミジバフウの愛称)、わたしが最初はカエデだと思っていたフウちゃん、やせっぽちだったんですが、どんどん太って、どんどん大きくなりました。

立派なこの幹を見てください! 親バカ丸出しですけど。(左側の葉はフウちゃんの葉ではなく、ジャスミンの葉。)

2022.12.02撮影

そして、高く成長し、枝を伸ばし、美しい緑の色合いの葉をつけ、夏は涼しい日陰を提供してくれるようになりました。

と同時に、他に大事に育てていた植物がどんどん弱っていくことに。「半陽当たり」のお庭が「半日陰〜日陰」のお庭に変わってしまいました。それは、フウちゃんだけのせいではないのですが。木々は、冒頭の画像みたいな感じになっているので。

以下は、犠牲になった植物の一部です。消えてしまってもう存在しない、大幅に弱っている、また、見かけは普通に生きているが全然花が咲かなくなった、など。

2006.03.12撮影
クロッカス「プリンス・クラウス」(Crocus chrysanthus ‘Prins Claus’)

2006.03.27撮影
Polygala chamaebuxus(和名は、ないもよう)

2006.03.27撮影
ボケ(Chaenomeles speciosa)品種は不明

でも、それは、いいんです。植物、特に木は成長するものなので、庭も木々の成長に伴って変わっていくものです。そのように割り切ることにしました。

ただ、1点、困ったことが。こちらの方が大問題。フウちゃんは、成長に伴い、秋に半端ない量の葉っぱを落とすようになりました。そして、お隣から文句が出るように・・・

それで、しのびないがこの木を切ろう、と思い、市に申請したら、こんなにきれいな木をなんで切りたいんだ、と静かな口調でですが説教を受け、同情的ながらも、あっさり却下されました。

実は、カラスが遊びに来るんですよ、と言ったら、ほら、みろ、わかるだろ? と言われました。はい、わかります。

それ以来、わたしは、フウちゃんといっしょに生きていくことに、キッパリと決めました。わたしよりフウちゃんの方が長生きするでしょうけど。

そして、その対策のひとつとして、この太陽光線の当たりにくい前庭から、南向きの裏庭へ、植物の移動を少しずつですが、しています。

フウちゃんは、とにかく葉っぱの量が多いんですよ。うちは腐葉土として使うのでうれしいんですが、隣の木の嫌いなおばさんがいや〜〜な目つきで見る。それで、嫌味を言われる前に、落ち葉かきを毎年何回かします。

とにかく、一定以上の大きさの木は、市の許可なく伐採はできないんだからね。ですから、隣のおばさんが、フウちゃんを切れ、とわたしに要求することもできない。

そのおばさんに、申請して却下された、と言っても、申請したなんてウソだろう、とまで言われた(英語で、You are lying.)。隣人に、お前はウソを言っている、なんて言う? あれはびっくりした。

そして、おばさん、続けるに、1年に1本は好き〜〜に切って良いことになっている、と言って譲らない。

あのねえ、それは、切って良い条件を満たした場合でしょ? 大きさがなんとか以下、とか。

オタクの敷地もウチと同じで(実際、横幅が1インチしか違わない)、敷地内に3本木を植えておく義務があるのよ、とわたしが口を酸っぱくして言っても、わたしを重ねてウソつき呼ばわりする。

そんなら、市の条例を読んでみれば? と何度か言ったのだが、読むはずがない(多分、硬い英語は読めない、カナダは移民の国)。

このお隣は、条例に基づき3本植えてあった木を、入居した時に全て処分してしまったのよ。それ以来、芝生だけよ。

ですから、散水制限のある夏には、芝生がカラカラ。うちの木は青々としているのに。


バンクーバーでは、木を切るには許可がいる、許可なく切ると罰金。許可なく切っても、バレなければ当然お咎めなし。また、庭に全く木がなくても咎められない、だれもパトロールに来ないし、違反切符も切らない(散水制限のパトロールは来るし、切符も切るが)。切符が切られるのは、許可なく木を切って運悪く見つかった人だけ。

緑化運動の趣旨に賛同して、真面目に木を植えている方が、大量に実や葉や枝が落ちてきたり、木が大木になりすぎたり、病気になったり、倒れたり、根が上がってきたりした時に大変なことになる。

市議会に出向いて、木を植えていない家の取り締まりをしてください、と陳情しようかと思っているぐらいです。

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モミジバフウのフウちゃん

2022年12月05日 12時48分59秒 | 樹木
2020.08.20撮影

昨日お話ししましたように、フウちゃんこと、うちのモミジハフウ(Liquidambar styraciflua)が、大風で大枝を1本失いました。その豪快さを、もう一度、ややアップの上の画像で見てください〜〜

その3ヶ月後にも、もう1回、フウちゃんの大枝が1本、豪快に落ちてきたの。あれも迫力あった。これも、もう一度。アップで〜す。

2020.11.17撮影

実は、わたしは、フウちゃんがこんなに大きな木になるなんて知らなかったんですね。それで、植える時(もっと正確には、植え替える時:植え替えられるぐらい小さかった)、いろいろな植物の近くに平気で植えたし、お隣との幅を十分に取らなかった。

それで、わたしは問題点を作り出してしまった。

1.大きく茂った枝が陰を作り出してしまい、他の植物が育たなくなった
2.枝がお隣に大きく張り出してしまっている
3.葉が秋に大量に落ち、お隣にまで落ちていく

1はわたしの自業自得なので、お亡くなりになった植物さんたちに哀悼の意を表し、深く謝辞を述べるしかありません。

2に関しては、枝が張り出しているのは、低いところのは早めに切り取ったので、高いところだけにあり、そんな高いところの枝は専門家しか切ることができませんから、おばさんのできるのは文句を言うだけ。でも、文句を言って当然だと思います。危険ではない、とは言えませんから。ただ、それなら、木を植えてあるところはみんな危険である、ということになる。

わたしがいつも思うのは、お隣さんは、フウちゃんの美しい木の姿と葉のサラサラと動くのを、真夏に2階のベランダから見ていて、いい、と思わないのかなあ、です。

3については、うちの敷地内に落ちている落ち葉は、わたしには宝物なんです、まずはマルチとして使い、結局は腐葉土になってもらう、という。それは、こんな感じ。

2020.11.29撮影

でも、隣のおばさんは、落ち葉が大嫌い。それで、わたしは寒い時でも、暖かめの日を選んで、お隣の落ち葉かきをします。隣に落ちている葉っぱはうちの木からばかりではないのですが、ついでにやってしまうわけです。そして、うちの庭まで運びます。2時間はかかりますね。

わたしの労働の跡を見てください! これは、一部です。落ち葉かきをした次の日、この冬初の雪が降りました(と言うか、雪の予報が出ていたので、急遽落ち葉かきをしたのです)。

バンクーバーですからこの程度(今回は)ですけど。山がちの方では、ニュースによると、もっと積もっています。そして、今日出かけてみると、他の地域では雪がまだ積もって残っていました。バンクーバーは、同じく市内でも、場所によって積雪量が異なるのです。

2020.11.29撮影

うちのフウちゃん、美しい木で人間を慰めてくれるだけでなく、カラス(アメリカガラス Corvus brachyrhynchos)さんたちの憩いの場所となっています。

そのカラスさんたちの休憩所・集会所をなくさないように、フウちゃんを剪定する時には、業者さんたちに、カラスさんたちが止まり木に使っている枝は残しておいてくれるようお願いしました。フウちゃんには、そんな止まり木が4、5本もあります。

2019.07.12撮影

よろしければ、わたしが最初に書いたブログ記事もどうぞ。


さて、フウちゃんにはどんな運命が待っていたか。明日、お話しします。

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モミジバフウの大枝が落ちてきた(+アライグマ、つけたし)

2022年12月04日 04時59分47秒 | 樹木
2020.08.20撮影

あの元はやせっぽちの「カエデ」が、モミジバフウの本性を表し、今じゃ、大木。

天井の高い2階建の家屋のとんがった屋根よりも、優に高い。冒頭の画像の右下に見える人造物はお隣の家の2階の上部分ですが、そこを楽々超えて伸びている。てっぺんは、うちの2階のベランダよりもずっとずっと上。

何メートルあるかと聞かれても、地上から上を見ても何メートルかなんて分からない。

とにかく、住宅地にある木としては、高い方です。反対側の隣のお家2軒の木々は、もっと高いですが。

う〜〜ん、このモミジバフウ、ううん、面倒くさいから、そして、かわいいから、「フウちゃん」と呼ぼう、フウちゃんは、一体どこまで成長するつもり?


上記、Wikipediaの記事には、
> 日本では高さ20 – 25mほどであるが、
> 原産地では45 mの巨木になるものもある
と書いてある。

うわあ、どうしよう。

根も上がってきていて、庭の敷石が浮かんでいるんだよ〜〜、歩くとぐらぐらするんだよ〜〜、危ないんだよ〜〜

大風が吹くと、ゆ〜〜〜っっさ、ゆ〜〜〜っっさ、と大〜〜きく揺れるわあ。枝が落っこちてきたら、どうしよう、

と思っていると、

2020.08.20撮影

フウちゃん、やってくれたね。大枝のひとつが、大風で折れちゃった。どうも、腐っていたところがあるらしい。

葉の白い裏側が見えて、きれいだなあ・・・なんて、呑気なことは言っていられません。

なぜなら、お隣が木が大嫌いだからです。立っているだけなら、まだしもいいのだそうです。でも、倒れたのとか、落ちてきたのとか、大嫌い。庭が汚れるだけ。と、彼女は言う。

でも、お隣へ、ご迷惑のところご勘弁を、とご挨拶とお詫びに行き、業者に救急だと言って手配したけど明日まで来られないと言われた旨を告げると、特に大ごとにもなりませんでした。(「ふう〜」、いや、優雅にかけ言葉でないよ、フウちゃん。)

でも、3ヶ月後に、もう一度、大風でフウちゃんの大枝が落ちてきた時には、違った。

2020.11.17撮影

お隣は、カンカン。どうしてくれるんだ、と。

オタクとウチの敷地(と言っても、柵の外は市からの管理委託地、わたしたちの持ち物ではない)の境界に落ちているのはわかっております、即刻撤去いたします、業者には今日中に来てくださいと(お隣が木が嫌いなのを説明して)嘆願してあるので、来てくれるはずです、と言うと、

撤去は当たり前だ、それより、前回と今回のように家とは反対側に落ちればまだしも、将来的に、建物に向かって枝が落ちてきたり木が倒れかかってきたりしたらどうするんだ、だれが修理に金を出すのかね、と。

おっしゃることはごもっとも、そうならないことを願いますが、もしそういうことが起こった場合には、はい、費用は、わたくしどもの保険会社が支払います、保険にはちゃんと入っておりますので、と。

そのあたりで業者が到着し、その隣のおばさんが、わたしを介さずに直接業者に、この枝を切れ、あの枝を切れ、ついでに、根本から切れ、と注文をつけ始め、

業者が、あのね、木があったら、花びらも落ちてくるし、葉っぱも落ちてくるし、実も落ちてくる。小枝だって落ちてくるし、大きい枝も折れてくるし、根だって上がってくるよ。木自体が倒れることもあるの。それが当たり前なの、それに、木を切るには、市の許可が要るんだよ、この木を切る許可は申請しても出ないよ、とおばさんに説教していました。

そして、業者さん自身が怒っていた、そのおばさんに。木々をなんだと思っているんだ、単なる装飾じゃないぞ、生き物だぞ、と。

2021.12.28撮影

大きな枝を2本失ったので、フウちゃんは、上半分が元の3分の2ぐらいの広がりになりました。上の画像で、木の向こう側3分の1が欠けているのをご覧ください。

わたしは業者さんに、この木がお隣の建物に倒れて行っては困るので、お隣側へ広がる枝を伐採してほしい、と頼みました。すると、ある程度はしてくれましたが、これ以上はできない、と。

理由は、バランスを取って広がった枝を切り取ってしまうと、木が不安定になり、むしろ、根を上げて倒れる可能性が出るのだ、とか。

そういうことをわたし本人が伝えたのでは信用してもらえないので、お隣のおばさんには、業者さんから説明してもらいました。

みなさん、明日も、もう少し、フウちゃんにお付き合いください。

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アライグマ、つけたし

8週間ほど(そのうち4週間は、わたしが家にいなかった)お目にかかっていなかったアライグマの一家が、どおん、とまたドアに体当たり。でも、体当たりの仕方が前よりおとなしかった。どした? と思って覗いてみると、やあ、もうあんまりかわいらしくなくなっていました。子どもの体から成長して、大人の体に近づき、後半身が発達したようです。あの体型で歩くと、かなり、のしのしになっていました。機敏さを失ったような。

帰国中、11月に、アライグマシリーズを「下書きポチポチ投稿」でふたつ連載しました。シリーズの最初の記事は、以下です。よろしければ、ご覧ください。おもしろい画像も、中には混じっています。


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