Galanthus plicatus(ウクライナ)
撮影者:V.Kotyak
撮影日:2012.03.31
オリジナルからの改変、なし
今日は、「ウクライナの花、その5」、ウクライナが原産地の一部である花については、一応、今日で置きます。
最後にご紹介するのは、スノードロップのうちでも Galanthus plicatus という種です。冒頭の画像をご覧ください。
学名 Galanthus plicatus「ひだ折りされたスノードロップ」
英名 Pleated snowdrop「ひだ折りされたスノードロップ」
ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)マツユキソウ属(Galanthus)
え? 単にスノードロップでしょ?
いえ、違うんです。次の、普通に庭植えされるスノードロップ Galanthus nivalis と比較なさってください。
学名 Galanthus nivalis「雪におおわれたスノードロップ」
英名 Snowdrop
和名 マツユキソウ(待雪草)
別名 スノードロップ
ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)マツユキソウ属(Galanthus)
2022.03.04撮影
最初の画像(Galanthus plicatus)と2番目の画像(Galanthus nivalis)では、開花の程度が異なりますけど、そこではなく、葉を見てください。plicatus の方は、葉が幅広で、かつ、葉に縦ひだがプリーツのように入っています。plicatus というのは、「プリーツを入れられた、プリーツが入った」という意味です。
では、次に花を比べてみます。
次の画像からクロップ(トリミング)したもの
2番目の画像(Galanthus nivalis)と3番目の画像(Galanthus plicatus)とでは、plicatus の緑の模様が「逆さV字型」にはっきりと出ています。この両者の異なりは、種の特徴の違いなのか、わたしの持つ画像でのたまたまの違いなのかは、わかりません。
次の画像は、ウクライナで、野生の plicatus が群生しているところです。上の画像は、この画像から切り取りました。
Galanthus plicatus(ウクライナ)
撮影者:Сергій Криниця (Haidamac)
撮影日:2012.03.31
オリジナルからの改変、なし
Galanthus plicatus「葉がプリーツ状のスノードロップ」の原産地は、ルーマニア、ウクライナ、コーカサス、トルコ。分布は、以下のキュー王立植物園のサイトで確かめることができます。緑色で塗られたところが原産地です。
このキュー植物園の画像は、子房部分(花の付け根)が黄色いですけど、これが Galanthus plicatus の標準的な形態ではないと思うんですが・・・
ただし、Galanthus plicatus からは、子房部分と花につく印が黄色の ‘Wendy’s Gold’「ウェンディの金色」という園芸種が作り出されています。わたしが、20年以上追い求めて、いまだに手に入れることができていない園芸種です。
Galanthus plicatus 'Wendy's Gold'
撮影者:Peter coxhead
撮影日:2021.03.02
オリジナルからの改変、なし
では、もう一度、「葉がプリーツ状のスノードロップ」がウクライナの野で自然に咲き乱れるのをご覧ください。
そして、この地が血に染まることのないことを祈りながら、「ウクライナの花」のシリーズを終わりにします。
Galanthus plicatus(ウクライナ)
撮影者:Maxim Gavrilyuk
撮影日:2008.03.16
オリジナルからの改変、なし
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【お知らせ】
3月終わりまで、日本に帰国いたします。帰省中は、ブログを書くのをお休みします。ブログ再開(早ければ、4月1日)の折には、またご訪問くださいませ。