カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
個人の目をとおしてお届けします。

うちの庭は実りの秋(ウソ)

2024年10月15日 13時00分00秒 | 果物、実、タネ
2024.09.06撮影

今日は、どんどんウソついちゃお! 中には本当のことが混じっているかもしれませんので、お気をつけて。ウソかホントウか見破るのは、あなた次第。

冒頭画像は、ザクロ(Punica granatum)。ちょっと扁平ですが、これが本来の姿です。縦に筋目を入れて、その筋目に沿って割って、かぶりつくのにちょうどいい形になっています。まあ、トウモロコシに喰らいつくみたいなものです。この品種は、いくらでも実ができるので、家庭での栽培に適しています。ただ、作物用の園芸種ほどは美味しくありません。

2024.08.27撮影

ブラックオリーブですぞ。オリーブ(Olea europaea)の実を枝についたまま熟させると、いわゆる「オリーブ色」から、こんなに真っ黒になります。一般に、塩漬けや油漬けにして食します。そうねえ、グリーンオリーブとブラックオリーブとどちらが好きかなあ・・・わたしは、ブラックの方が好きだなあ・・・

2024.09.28撮影

イガグリです。クリ(Castanea crenata)の「実」の外側の皮、すなわち、イガつきのクリの実です。なんか、堂々巡りの説明ですが、これでいいことにしてください。真上から見ると、まんまるですね。さあ、これ(=これの種の部分)を食ってやるぞ。食べ物に関して話していると、知らず言葉が悪くなってきます。


2024.07.10撮影

うう〜〜〜〜、ブドウ(Vitis)ですよ。わたしの庭には、いろいろな食べ物があるでしょう。お野菜は手間がかかるが、果物は放っておけばいいからね〜〜消毒なんかしませんよ。自然に実を結んでくれるのを、ありがたく頂戴しています。ナマケモノには最適です。

2024.10.05撮影

チェリートマト! 気温が下がっているのに、まだなんとか茎にくっついています。隣のイタリア人のお家は、草花は育てないのですが、唯一育てるのが、トマト。大きなトマトが土の上に落ちています。うちのような小さいチェリートマトは大丈夫のようです。わたし、別にトマトを植えるわけじゃないんですよ。ちょっとトマトの切れ端(タネの部分)をコンポストとして畑に放っておけば、勝手に生えてくれます。


 
2024.09.06撮影               2024.06.07撮影

学名 Rosa canina「イヌのバラ」
英名 Dog rose「イヌのバラ」
和名 イヌバラ
バラ科(Rosaceae)バラRosa

ザクロではありませんが、バラの実のことを、ローズヒップ、あるいは、略して、ヒップ、といい、食すことができます。これは、ジャムにすればいいです。タネを出すのがすごく手間がかかりますが、できあがると、たいへん美味しいです。


 
2024.08.27撮影               2024.07.08撮影

学名 Hypericum androsaemum
英名 Tutsan
和名 コボウズオトギリ(小坊主弟切)
オトギリソウ科(Clusiaceae)オトギリソウ属(Hypericum

わたしには、ブラックオリーブにしか見えない。


 
2024.09.28撮影               2024.09.06撮影

学名 Echinacea 'Panama Red'
英名 Purple Coneflower「パープル・コーンフラワー」
和名 ムラサキバレンギク(紫馬簾菊)
別名 エキナケア(学名から)、または、エキナセア(学名の英語読みから)
キク科(Asteraceae)ムラサキバレンギク属(Echinacea

苦し紛れに、イガグリなどと申しました。


 
2024.07.10撮影               2024.03.30撮影

学名 Mahonia aquifolium
英名 Oregon grape「オレゴンのブドウ」
和名 (オレゴンの)ヒイラギナンテン(柊南天)
メギ科Berberidaceaeヒイラギナンテン属(Mahonia

これは、前にも、ブドウだと言って、読んでくださる方々をだまそうとしたので、おしかりを受けても仕方ない。でも、実際、食べられるんですよ。生食はちょっと無理で、タネを取りのぞくために煮て、こして、残りに砂糖をどっちゃりこと入れて、ゼリー状、あるいは、ジャム状、にします。美味しいそうですよ。わたしは作る気力はありません。


 
2024.10.05撮影               2022.05.25撮影

学名 Convallaria majalis var. majalis
英名 Lily of the valley「谷間のユリ」
和名 ドイツスズラン
キジカクシ科(Asparagaceae)スズラン属(Convallaria

スズランは、全草(特に、根)、毒がありますから、わたしのウソに乗せられて、ホイホイ実を食べないでくださいね。でも、なんとも美味しそうな実だと思いませんか。


コメント

イチジクにコガラ、それと・・・

2024年09月16日 18時45分00秒 | 果物、実、タネ
2024.08.27撮影

アメリカコガラ(Poecile atricapillus)が、群れでわたしの南側の庭を訪れてくれます。ちょっと前には、ディル(Anethum graveolens)にやってきて、細い茎や花柄に器用につかまり、ディルにつく虫を食べていたようです。

枯れたフサフジウツギ(Buddleja davidii)の大木にもやってきます。花はもちろん咲いていないので、やはり、虫を食べているのでしょう。

そして、イチジクも食べてくれました。少なくともふたつはほぼ完食、あと、いくつかをほじくってある。

ところが! イチジクの実を食べるのは、アメリカコガラだけではないことがわかったのです。冒頭画像をご覧ください。

小鳥が突いた実とは別に、傷んだ実がいくつかあるので、おかしいなあ、と思っていたのです。これも、ぼ〜〜っと突っ立っている(ナマケモノですから)ときに目の前で目撃してしまいました。

これは、スズメバチ(Vespinae)か? 防御態勢に入るべきか? と思いながら、カメラを取りに、その場をそう〜〜っと離れました。帰ってくると、夢中で食べているようすで、ハチはまだそこにいました。

2024.08.27撮影


D. maculata male(オス)on goldenrod(アキノキリンソウ属の花)

どのハチ類かな、と調べてみると、次のようでした。和名はわかりませんでした。側面を、わたしの画像(大きい方)と、Wikipediaからの画像(小さい方)をお比べください。

科名:スズメバチ科(Vespidae)
亜科名:スズメバチ亜科(Vespinae)
属名:Dolichovespula(和名?)
種名:Dolichovespula maculata(和名?) 
英名:Bald Faced Hornet

2024.08.27撮影


Dolichovespula maculata(学名)
Bald-Faced Hornet(英名)

お尻の部分も比べます! わたしの画像と、Wikipediaの画像と。

2024.08.27撮影

上の画像が、スズメバチを見つけてから約1時間後。かわるがわる、1〜3匹で食べたのがこれです。このスズメバチの仕業に比べ、下の画像が、コガラが突いたと思われる穴。スズメバチが小さい口でかじり取っていくのと、小鳥がクチバシで突くのとの違いですね。

2024.09.11撮影

それでは、Wikipediaの画像で、お顔もご覧ください。


Bald-Faced Hornet

2日後、スズメバチのかじり出したイチジクの実は、少々、情けない姿になってきました。そして、群がっているスズメバチの数が増えていました。数匹が実の皮を破ると、匂いがただようのでしょうか。あるいは、巣の仲間を呼び寄せるのでしょうか。

それでは、クイズ! 画像の下をご覧ください。

2024.08.29撮影
クイズ1A 顔はいくつ?
クイズ1B 全部で何匹?


2024.08.29撮影
クイズ2A お尻はいくつ?
クイズ2B 全部で何匹?(ヒント:羽を見つける)

このイチジクの実は、数日後に、中身がなくなり、さらに数日後に、干からびたのが木から落ちてしまいました。

以下が、クイズの答え(多分)です。


クイズ1A 顔はいくつ?

顔の数:2

クイズ1B 全部で何匹?
個体数:4

クイズ2A お尻はいくつ?

お尻の数:4(?)

クイズ2B 全部で何匹?(羽を見つける)

個体数:5(?)


コメント (6)

イチジクを食べているのは・・・

2024年09月13日 08時00分00秒 | 果物、実、タネ
2022.08.19撮影(2年前の写真)

こういうイチジクができるのを楽しみにしていたんですよ! 青い実がたくさんなっているんです、例年のように。ところが、なかなか熟れない。

うちのイチジクの木は、数軒先のイタリア人のおじいちゃまが、自分の家のイチジクの枝を切りとって、それを挿し木にしてくれたんです。わたしに取っては、このイチジクの木は、おじいちゃまの形見みたいなものです。

8月になってから、「イチジク、熟れかけているの、ないかなあ」と見ていたんですが、やはり、毎日観察するわけではなく、数日見ていないことになってしまった、ということもあります。

そんなふうに、数日、間が空いた8月の半ば過ぎ、わたしは、庭で草抜きをしていました(草はほとんどないんですけど)。それでちょっと休憩、と、体を起こし、たまたま、イチジクの木の近くで、ぼ〜〜っと突っ立っていたんです。

すると、ほんの目の前で何かが動く。何?

コガラ(Poecile)でした。コガラがイチジクの実をついばんでる。え? 熟れた実があるの? 小鳥がついばむほどに熟れた。コガラよりも、イチジクの実の方に目が行ってしまった。

でも、
・コガラが、単独で、木になっているイチジクの実を食べている、
そして、
・それを、手を伸ばせば届きそうな位置で、自分が目撃している、
というふたつの事実の方が重いことにすぐ気づき、興奮度が上がってきました。

わたしは動くわけにいかないので、コガラ殿のお食事をずっと見ることに。このコガラさんは人間がいるのに気づいていないようで、逃げる気配は全くなし。写真を撮りたくても動けないので、じっとしているしかない。

2024.08.19撮影(午後3時過ぎ)

その位置でずっと身じろぎしないでいるわけにも行かないので、動くと、やっぱりコガラさんは飛び去った。

カメラを取りに、新しい裏口から新しいサンルームに入り、
帰ってきて撮ったのが上の画像です。

これが、1羽(多分)のコガラのなせる業(わざ)。下に垂れた皮の様子から、イチジクの実の側面の、ちょうど中央部から突き出したようです。こんな美味しそうなのを、良くも食ってくれましたな、と罵倒しながら、もうちょっと大写しのも、角度を変えて撮りました(次の画像)。

2024.08.19撮影(午後3時過ぎ)

やや横から撮影したので、これで、どの辺まで 掘ったか分かります。最中心部までは行っていないもよう。

この後、夕方に見に行ってみると、向こう側の皮に穴が空いていた。

2024.08.19撮影(午後7時過ぎ)

観察していると、木の梢の上の方でも食ってるヤツがいる(ふたたび、罵倒)。そんなところにも熟れているのがあったか! わたしが木の下の方で写真を撮って動いているのに、平気なのね。人間の手は、地上からは梢には届かない、とわかっているのかしら。

この実が食べつくされた数日後にも、また単独行動のコガラを見ました。イチジクの木のごく近くを飛び回って、あちこち見ているのです。熟れたのはないか、と偵察しているように見えました。当然、わたしの気づいていない時にも、来ているのでしょう。

前回の記事で、このコガラが集団でディル(Anethum graveolens)に降り立ち、虫だろうと思われるものを食べるところをお見せしました。(ところで、クイズは当たりましたかあ?)

その記事で、うちのあたりにはコガラが3種生息しているようである、と申しましたが、さらに勉強してみると、2種だけであることがわかりました。3種ともブリティッシュ・コロンビア州で繁殖をしているのですが、そのうちの1種は、海岸線には生息しない。

「ブリティッシュ・コロンビア州で繁殖している鳥の地図」
(Atlas of the Breeding Birds of British Columbia)というサイトがあり、

そこに大変きれいな写真と地図、また、グラフが掲載されているのですが、著作権がかかっているので画像を転載できません。ですから、どうか、次のリンク先でこの3種のコガラたちをご覧ください。

アメリカコガラPoecile atricapillus
Black-capped chickadee「黒頭のコガラ」

マミジロコガラ(Poecile gambeli
Mountain chickadee「山のコガラ」

マミジロコガラPoecile rufescens
Chestnut-backed chickadee「栗色背中のコガラ」
* このコガラはバンクーバーには生息しない

2024.09.11撮影

今年は、わたしの庭では、イチジクが、ぽちぽちとしかできません。そのぽちぽちのうちから、わたしが取り入れるよりも前に食いつかれてしまうのです。それで、ちょっとでも色づいていて柔らかかったら、完熟前に、自分の口に入れることにしました(さいわい、つれあいはイチジクを食べない)。

先日も、小鳥がくちばしで突いて掘った、と思われるイチジクの実がありました。ここまで食べてあるので、そのままにしておくことにしました(恨めしいが)。

そして、コガラの集団がまた来ましたよ。そのうちの数羽が、わたしのいるところのすぐ近くまで来てとまったので、体色を観察しました。その観察からの判断が正しいとすると、この集団のコガラは、アメリカコガラPoecile atricapillus)となります。「頭の黒い」コガラです。


アメリカコガラ
Black-capped Chickadee (Poecile atricapillus)


コメント

指貫(ゆびぬき)ベリーの実がなった

2024年07月01日 13時10分00秒 | 果物、実、タネ
2016.06.16撮影

待ちに待った指貫(ゆびぬき)ベリーの実がなった。でも、花があんなにたくさん咲いたのに、実がどうもよく実らない。なぜでしょ??

写真を撮りましたが、写真まで、できが良くない。仕方ないので、マシな古い画像を掲載します。この写真を見ると、指貫ベリーの甘酸っぱい味が思い出される。あの美しい夏の日・・・

今年は、まだ、ひとつ食べただけで、んんん・・・お味の方は、もうひとつだった。

指貫ベリーについては、次の再掲の記事でご覧ください。2022.08.07の記事です。
学名 Rubus parviflorus「小さい花のキイチゴ」
英名 Thimbleberry「指貫ベリー」
和名(不明)
バラ科(Rosaceae)キイチゴ属(Rubus

今日は、一日、庭仕事。夏といっても、日本のような夏ではない。動いていい気持ちだった。庭仕事の終わりに、今年初めてのブルーベリーの収穫をしました。100個。

こちらは、午後9時すぎ。夏時間なので、実際には、8時過ぎですけど。やっと薄暗くなってきました。これから、簡単な晩ご飯を作って食べて、デザートはブルーベリーにしましょう。


コメント

ブラックベリーの名前がわかった

2024年06月28日 08時00分00秒 | 果物、実、タネ
2024.06.24撮影(雨に濡れたブラックベリーのツルとトゲと葉)

今日は、ブラックベリーについての記事を再掲します。2022/08/06の記事ですが、リンクは、下の方につけました。

そこでは、わたしの庭にあるブラックベリー(冒頭画像)は、亜属までしかわからない、種はわからない、と書きました。でも、ブラックベリーについて勉強していて、最近、次の記事(英文)に行き当たりました。

書かれている内容(特徴や分布)から、わたしの庭のブラックベリー(いくつもある)は、この種 Rubus allegheniensis に同定していいと思います。種小名の allegheniensis は、Allegheny「アリゲイニー」から来ていて、それは、アメリカ東部の州、ペンシルバニア州(など)にある、山や川の名前です。

学名 Rubus allegheniensis「アリゲイニーのブラックベリー」
英名 Allegheny blackberry「アリゲイニーのブラックベリー」
和名(不明)
バラ科(Rosaceae)キイチゴ属(Rubus)キイチゴ亜属(Rubus subg. Rubus

分布は、北アメリカの東部と中部ですが、西部に位置するアメリカのカリフォルニア州とカナダのブリティッシュ・コロンビア州にも、部分的に野生化している、ということです。(うちは、ブリティッシュ・コロンビア州!

去年は、日本と何度も往復したので、ずっと庭の世話ができていませんでした。おかげて、ブラックベリーは野生の力を発揮して、とんでもないことになり、庭の、ある部分は、ほぼ通れなくなり、収穫しきれない熟れたブラックベリーがぼたぼたと落ちて、あたり一体が濃い紫に染まる、という事態になりました。

今年はそのようになりません。というのは、ブラックベリーを刈り込んでしまったからです。と言っても、切っても切ってもニョキニョキと伸びてくるんですよ。ベリーが食べられないのが残念ですが、ブラックベリーのツルが伸びても通り道をふさがないような環境を作るのが、第一。今、どうするか、思案中。

以下は、その、2022.08.06のブラックベリーについての記事です。そこで花をご鑑賞ください。


コメント

秋のみのり

2023年11月22日 08時00分00秒 | 果物、実、タネ

2023.11.11撮影

はい、例年通り、キウイ(Actinidia deliciosa)を収穫しました。もう1ヶ月ほど前です。

10月の半ばから終わりまでの間に、数日晴れたら、取り入れます。数時間でも太陽を吸収させたいのと、なるべく乾燥させたいので、ギリギリまで待ちます。今年は、その上、車庫でさらに数日乾燥させました。車庫内の温度は低いので、キウイが傷むことはありません。

その後、ジップロックに分けて入れて、地下室に置いてある「キウイ専用」の小さい冷蔵庫に保管しました。これから時々見に行って、ジップロック内の余分な水分を拭き取り、少しずつ消費しながら半年ほど持たせます。まだ固い状態で保存します。

食べる時は、食べたい数日〜1週間ほど前に、欲しいだけ取り出し、それらを再びジップロック類に入れ、そこへリンゴ(Malus domestica)などを加えて、室温で追熟させます。

裏作の年には200個前後採れます。普通は、400個前後。今年は420個以上、でも、大小取り混ぜて、です。

今年は、今までで一番大きいのができました。それが冒頭画像。サシを横に置いて真上から撮影しましたが、なんか、サシの置く位置がよくなかったようです、すみません。

サシは置いておいて(「置いておいて」って、置いてあるがな)、えへん、これぐらいできると立派でしょう。やっぱり、陽の一番よく当たるところにできていた。

2023.10.07撮影

今年は、イチジク(Ficus)が10月になって結構熟れて、ボツボツ取り入れて食べることができました。夏のようには甘くないけれど、画像でもわかるように、結構なところ行っているでしょ? これ、一度に取り入れたものです。

10月を通じ、イチジクは少しずつですが、取れ続けました。最後の方では、もうあまり甘さがなくなりましたが、それでも、新鮮なものが口に入るのには、喜びがあります。

取り入れは、競争よ。何者が食べているのか、わからない。鳥がつついたりほじくったりしているのか、アライグマ(Procyon lotor)やリス(Sciurus carolinensis)がかじっているのか。以下の左の画像には、そのかじって残った外皮が、イチジクの下方の葉の上に落ちているところ。右の画像は、そのうちの1片とちょっとを拡大したもの。ちゃああんと甘いところだけ食べてある。

 
2023.10.20撮影               2023.10.20撮影

夏に足を怪我をしたのがよくなってきて(もう3ヶ月だが、完全によくなったわけではない)、庭で草抜きができました。その時、出てきたものが・・・ジャ・ガ・イ・モ。

うちは、野菜の古いのや切れ端は、野菜畑に放り投げておいてコンポストにするのですが、もう3年も前でしょうか、ジャガイモ(Solanum tuberosum)の芽の出たのを冷蔵庫から取り出して、ほい、とその辺へ投げておいたんです。そうすると、古いものはイヤなのか、アライグマさんさえ、食べてくれなかったんです。なぜ? まあ、その辺はおいおい研究するとして・・・毎年、ジャガイモの花が咲いていました。

草抜きをしていたら、何やら薄茶色のコロコロしたものが見えた。ひとつかと思ったら、ふたつ、みっつ、、、いっぱい(というふうに感じた)出てきた。え? 何? あっ、ジャガイモじゃないですか。毎年収穫せずに花が咲くのに任せていた。こんなに(というふうに感じた)あるの?

それで、最初は埋め直していたのを、今度は、掘り出しにかかりました。そう大きくないんですよ。どうしよう、と考えて、一応手探りで見つかるだけは掘り上げることにしました。

ほんと、どうしよう。料理すると、1回の付け合わせで終わりぐらいよ。それで、決めたのは、この中で小さいのは埋め直そう、ということ。そして、またしても、冷蔵庫に芽の出たジャガイモがあるので、それも埋めちゃお。

これで、来年は、今までよりももっとジャガイモの花が咲きそろうことでしょう。めでたし、めでたし。

2023.11.08撮影

コメント

秋の庭から、鳥たちのために

2023年10月25日 08時00分00秒 | 果物、実、タネ

2023.09.20撮影

バンクーバーでは、緑化運動が盛んですが、それに加え、鳥獣を保護しようとする運動も盛んです。「運動」というとデモや集会をするようにも聞こえるかもしれませんが、そういうものではなく、市の指導もありますが、市民一般の意識が、一般的に高いと思います。

市民が簡単に保護できるのは、大きい動物、例えば、クマやシカではなく、鳥です。庭の花が咲いた後、タネになったのを切り飛ばさない、というだけでも、小鳥の冬場の食べ物になります。

バンクーバーで秋口から雨が多く、花が終わった後は見苦しいので切ってしまいたいのですが、わたしは、なるべくタネのついた茎や軸を庭に残しておきます。

そんな植物の例が、香草のディル(Anethum graveolens)です。

学名 Anethum graveolens
英名 Dill
和名 イノンド(蒔蘿)
別名 ディル
セリ科(Apiaceae)イノンド属(Anethum


ディルには、タネが半端なくつき、庭を園芸種できれいに作る人には憎まれる存在。わたしは、植物は野生種が好きだし、特にこのディルはきれいな緑の葉っぱなので、むしろ好きです。

が、タネができ過ぎる。タネのついた茎を切ると、バラバラバラとタネが落ちる。うわ〜〜、勘弁して。もちろん、もっと早めに切らなかったのは、わたし。

そこで、ディレンマに陥るわけです。切るべきか切らざるべきか、という。それで、毎年、よそ様から見える家の外側は切ってしまう、庭の中は半分ぐらいは切る、という、なんともどっちつかずのことをすることになります。

隣のおばさんは、わたしがまだ切っていないと、勝手に切って「くれて」います、外回りを。いずれにしても、自由に切ってね、と言ってあるし。

 2023.07.10撮影               2022.09.28撮影

左がディルの花、右がディルのタネ、です。冒頭のは、夏に切り戻した後の、2番花です。

次の花は、冒頭画像の右奥に見える薄茶色のツンツンしたものが、咲いていたときの姿です。そのツンツンは、タネのサヤです。花の色は、ピンク〜白で、中間色もあります。

 
2022.05.25撮影               2022.05.25撮影

学名 Hesperis matronalis 
英名 Dame's rocket 
別名 Sweet rocket
和名 ハナダイコン(花大根)
アブラナ科(Brassicaceae)ハナダイコン属(Hesperis

この植物も庭に出現したら、絶対になくならない。特別にきれいな花でいい匂いなので、咲いてくれているときにはいいのですが、これもとんでもなくたくさんタネをばさりばさりと落としてくれる。あ〜〜、これらからみんな芽が出るんかい? とこちらは身震いするぐらいです。

これも、ディルと同じように、わたしは中途半端な切り方をしています。

でもね、冬場に、小鳥が、止まると不安定な枝や軸につかまって、タネを食べているのを見ると、残しておいてよかった、と思います。

2023.09.20撮影

これは、ジョウ・パイ草(Eutrochium fistulosum)です。原産は、北米東部、中部、南部、です。バンクーバーを含む北米西部に自生しているかどうかはわかりませんが、庭には植えられています。


学名 Eutrochium fistulosum
英名 Common Joe-Pye weed「普通の、ありきたりの、ジョウ・パイ草」
キク科(Asteraceae)エウトロキウム属(Eutrochium

 
2021.09.27撮影               2022.09.29撮影

左の画像は、まだツボミ(やや咲きかけたのもある)です。右の画像は、ほぼタネになってから。このタネが3mも伸びた茎の先についているんですよ〜〜。その上に小鳥がつかまって、ゆ〜〜ら、ゆ〜〜ら揺れながら、タネをついばんでいる。この前は、ユキヒメドリ(雪姫鳥 Junco hyemalis)らしき小鳥が来ていました。

コメント

秋の庭から、イチジクとキウイ

2023年10月23日 08時00分00秒 | 果物、実、タネ

2023.09.20撮影

うちのイチジクは、年に3回熟れます。夏場に、2回、秋に1回。夏には、一度熟れて、しばらく休んで、もう一度。次の記事は、その2回目の収穫についての記事です。


今年の2回目は、でも、申し訳程度しか成らなかった。わたしが怪我をしている最中だったので、自分で収穫できず、さしあげられるものが少数で失礼かとは思いましたが、自分で採り入れてくれる人にもらっていただきました。水、カラカラでは、成るものも成らない、ということか? 果物って水物(みずもの)ですからね。

3回目は、10月にできます。必ずしも美味しいわけではありません。

でも、今年のは、2回目より多い上、例年より美味しい。まだ、熟れつづけているんです。低いところのは自分で採って、高いところのは、つれあいに脚立に登って採ってもらいます、わたしは脚立厳禁になってしまったので

うちのイチジクの実が、一体、何を合図に熟れるのか、また、どういう理由で美味しくなるのか、ならないのか、さっぱりわかりません。日が長くなったら? でも、短くなりつつ秋にも実る。気温が上がってきたら? でも、気温がかなり下がった秋にも成る。

つまり、うちの、に限らないと思いますが、イチジクの木には、いつでも、青い青い実が、いくつも、いくつも、いくつも、ついている。

冒頭画像は、9月のものですが、8月でも、10月でも、11月でも、こんな様子。このうち熟れるイチジクがある、という感じ。熟れずに木に残ったイチジクの実は、わたしが何もしなければ、木についたまま冬越しします。

この青いのがなんとか食べられないのかしら、と言ったら、なんて卑しいやつだ、と言われたことがある、日本人に。活用しようというのが、なぜ卑しいんだ? こんな青い実は、小鳥もリスも食べないんだよ。

いずれにしても、木に残った実のうちの3分の1ほどは、バンクーバーの冷たい長雨や、そして、たまには降る雪で、腐ります。木からは、落ちたり落ちなかったり。腐るんだったら、腐るのを予防して、先に青い実をもいで捨ててしまった方がいいのか。

 
2022.12.14撮影                2022.12.20撮影

左は、「冬枯れ」の、実がついたままのイチジク、右が、やはり実がついたまま、雪におおわれるイチジク。

いずれにしても、今年は、足がよく動かないので、しなくても済むことはみんなパスね。それより、球根を植えたり、剪定したものが散らかったままなのを(できれば、チップにして)片付けたり、ホースの水を抜いて車庫にしまったりする方を、優先します。


2023.09.20撮影

さあ、キウイの収穫ですよ!! バンクーバーの秋と言えば(冬もですが)、雨が多いです。ですから、雨の合間に晴れた日が数日つづいて、実の乾いたところをねらって収穫します。うちは、キウイ用の小さい冷蔵庫を備えています。20個ずつに分けてジップロックに入れて冷蔵します。冷蔵庫自体の開け閉めが少ないので、半年(半月、ではなく)ほども持ちます。



今年は、いくつできているだろう。もし足に自信がなかったら、お隣2軒(わたしが怪我をしたときに電話したお隣2軒)やお友だちに、来られる時に来てもらって、って、お好きにお持ち帰りください、としようか、とも思っています。

ただ、つれあいがキウイに目がないのでね、本人に採り入れてもらいましょ。それにね〜〜、わたし、足、本当に良くなってきたの。全快ではないけれど。だから、わたしでも採り入れられる、脚立なしで手の届くところの実は。

コメント

秋の庭から、ヒップとベリー

2023年10月20日 08時00分00秒 | 果物、実、タネ
2023.09.20撮影

今週は、わたしの庭から、秋の植物を続けてご覧いただいています。今日は、果実をふたつ。

冒頭画像は、前にもご紹介した、イヌバラ(Rosa canina)のローズヒップ(バラの実)です。真っ赤ですね。そして、実にまでトゲみたいな毛がついています。

ローズヒップは、これぐらいの熟れ具合の時に収穫して、小さいナイフで中の種を取り除きジャムにすることができます。面倒くさい作業ですが、やり甲斐はあります。でも、そう毎年するわけではありません。

わたしは、このローズヒップジャムを、砂糖ではなくハチミツで作る、という贅沢なことをしています。どうせ、少量しか作らないので。



2023.09.20撮影

この画像には、2種の果実がなっています。赤くて、ツルッとしていたり、ややしわが寄っていたりするのが、冒頭ですでにお見せしたローズヒップです。粒々の実は、ブラックベリー(Rubus)。

ここでは、イヌバラとブラックベリーが、からみ合って生えています。両方ともわたしが植えたのではありません。

ブラックベリーも、多くの果実同様、成熟度によって、色が異なります。ここでは、若い順に、オリーブ色っぽい実、赤っぽい実、そして、黒い実が見えます。黒い実が柔らかくなって、指でそっとつまんでポロッと取れるようなら、甘くなっている証拠です。もっと熟すと、自分で落ちて、その辺が赤黒くなります。

ブラックベリーは、例年、7月半ばから8月いっぱい、たくさん採れます。普通は、9月半ばをすぎて食べられる実が成っているということはないのですが、今年は、帰国の合間を縫って、夏場に一部分を剪定したら、そこから新しい枝が出て、花が咲いて、そして、実を結びました。

この調子で剪定したら、数回実がなるのでしょうか。

この遅成りのブラックベリーは、この画像を撮影してから、怪我した足のもう少しよくなった1週間後に、簡単に手の届く、きれいな実だけを収穫しました。


バンクーバーでは、ブラックベリーは、公共の土地や道端にもいっぱい生えていて、季節には実をたくさん成らせるので、人々は自由に摘んでいます(法律的にはどうなんだろう)。生食するほか、ジャムにしたり、パイの詰め物にしたり、します。

人気のあるベリーですが、同時に、ツルを伸ばしまくってはびこるので、個人の庭でも、道端でも、嫌われ者でもあります。

放っておいても食料を生産してくれるし、「生垣」にうまく使うこともできるので、工夫をしてブラックベリーとおつき合いしてきたい、とわたしは思います。

庭の作り方を変えていくのに、このような野生のものを上手に使っていくのがいいと思う。

なお、うちのブラックベリーは野生種のようですが、実を収穫するために育てている人々は、トゲのない園芸種を、苗を購入して育てています。

今日話題にしたバラもブラックベリーも、両方、バラ科(Rosaceae)です。科の下の属は、バラがバラ属(Rosa)、ブラックベリーがキイチゴ属(Rubus)、です。バラの実を食べる人は少ないでしょうが、人間が食用とする果物は、バラ科のものが多いです。

コメント

アメリカ、オレゴン州のブドウです

2022年09月22日 04時50分32秒 | 果物、実、タネ
2022.09.09撮影

美味しそうなブドウでしょう。アメリカ、オレゴン州のブドウです。

オレゴン州というと、わたしの住むカナダのブリティッシュ・コロンビア州とは、アメリカのワシントン州を間にはさんで、ご近所同士。実際、オレゴン州の南のカリフォルニア州を加えて、北アメリカ大陸の太平洋海岸線の4州が、西海岸(the West Coast)と親しみを込めて呼ばれます。これら4州、(南から)カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州、(カナダの)ブリティッシュ・コロンビア州は、経済的に発展し、政治的には自由な気質である、という共通点があります。

ちょっと話しがそれますが、ブリティッシュ・コロンビア州最大の都市はバンクーバー(カナダ第三の都市)です。でも、バンクーバーという街はふたつあるんです。ひとつはカナダに、もうひとつはアメリカに。なんでこういうことになったか、というと、ジョージ・バンクーバー(George Vancouver)という、艦長であるイギリス海軍士官が、18世紀後半に、現在のワシントン州、オレゴン州、ブリティッシュ・コロンビア州を探検したので、その名前が地名として残っているのです。

カナダのバンクーバーは、ブリティッシュ・コロンビア州のほぼ南端にあります。
(このふたつの街の間に、ワシントン州が広がる)
アメリカのバンクーバーは、ワシントン州の南端、コロンビア川に面してあります。
(コロンビア川の南はオレゴン州)

ジョージ・バンクーバー

それで、冒頭の画像でお見せしたブドウですが、ちょっと変わっているでしょ? お尻の方に何かくっついています。こんなブドウがあるんでしょうか。ありません。(だまされた方、ごめんなさい。それとも、見え見えでした?)大きさは、小粒のブドウをやや小ぶりにしたくらい。縦長の方で1センチありません。

わたしが「オレゴン州のブドウ」と呼んだものは、ブドウが垂れているように見えるように、次の画像を切り取って、さらに35度回転させてあるのです。悪いことをする人がいますね。ペシペシ☆

2022.09.09撮影

この植物の英名は、でも、実際に、Oregon grape「オレゴン・グレープ」なんです。

葉をお見せします。雨がかかっているんですが、雨がかかっていなくても、葉面がテカテカ光ります。

2022.08.20撮影

これは、まだ古い、古い葉ではないのでそんなに恐ろしそうではありませんが、それでも、ささると痛いです。剪定には苦労します。なるべくなら触りたくありません。マルチとして落ち葉を移動させようとする時など、この葉の落葉したのが混ざっていて、本当に痛い目にあいます。また、幹(という?)も大変固く、その意味でも、剪定が億劫になります。幹を切ると、オレンジ色がかった黄色い渋のような樹液が出てきます。

花が咲くころの若葉は、赤みがかった黄緑色で、柔らかそうなんですよ。それでも、トゲはしっかりとついています。

2006.05.08撮影

花の紹介は、明日にしたいと思います。

コメント