マシュマロ’sエンディングノート

~At the end of a marshmallow-like life~

ごみを出さないという視点の主観

2019-10-13 | 日々の暮らし
日曜日の夕方、スーパーで買い物をしました。
レジで精算して、サッカー台(買ったモノを袋に入れるための台)で買ったモノをマイバッグへ入れていたところ、隣に来た若いカップル(夫婦か恋人同士)が取った行動に、少し興味を持ちました。
今回は、そのお話を綴ります。

カップルの女性がサッカー台でしていたこと
女性は、レジかごから大きめのトレーに入った豚肉の切り落としを出し、サッカー台の上にさかさまにして置きました。
何をするのだろう?と思って、悪いとは思いつつチラチラと見ていたのですが、女性はトレイの底からラップを器用に剥がし、破けないように広げて、トレイだけを取りました。

そこには、広げたラップに乗った豚肉が現れるわけですが、女性はその状態からラップで豚肉を包むと、小さくまとめてサッカー台に備え付けてあるポリ袋へ入れて、袋の口を閉じてマイバッグへ入れ、トレイは男性がサッカー台の下に設置しているごみ箱へ入れていました。
もちろん、トレイを拭いたり、洗ったりはしていませんから、ドリップが付いたままです。

この光景を見て、私はいろいろなことを考えました。

ごみの軽減(彼女視点)
この光景を見て、真っ先に思ったことが、

「この女性は、家にプラごみを持ち込みたくないのだな」

ということです。

プラごみは、今の日本では買い物をすればしただけ、プラごみが出るといっても過言ではありません。
最近は、マイクロプラスチックが河川にや海に与える環境汚染が問題になり、包装紙を見直す動きが盛んになってきましたが、依然として何かを買えば、必ずとこかにプラスチックが使われています。

私は、手抜きが多いので、スーパーのデリカテッセンを集中的に買ってしまう日があります。
当然、そういった日は我が家のプラごみ専用ボックスは、満杯になります。
スーパーのトレイ回収に協力してみようとは思うものの、いつまでもごみを溜めて置いておくことが苦手なので、毎週プラごみ回収日に捨てています。

食品トレイは、プラごみ専用ボックスの容積を簡単に埋めてくれる厄介者です(笑)
お惣菜だけではなく、カップルが買ったお肉もそうですし、魚にも、佃煮にも、さつま揚げにも、カニカマにも、とにかくいろいろな食品トレイがあり、何も考えずに買っていると、食品トレイのオンパレード。
それに、弁当に入れやすくするために、小分けされた冷凍食品など買ってしまうと、もっとトレイの量が増えます。
あまりにも多い週は、トレイを2等分や4等分に切って、嵩が減るようにしています。

時々、食品トレイを捨てているときに、

「この食品は、トレイを使わずに袋で売ればいいのではないか」

と思うことがあります。
肉も魚も、透明なポリ袋やそれなりにドリップが外に出ないような袋に入れて売ってくれたら、家でのごみ捨てが楽になるのにと。
他の商品でも、つい安いからという理由で購入してしまいますが、結果として食品トレイのごみと手間が増えています。

日曜日に遭遇したカップルの彼女は、まさにそういう視点でサッカー台でトレイを外して捨てたのだと思います。
たしかに、彼女のやり方だったら、家に帰ってからプラごみに入れるごみは、ラップとポリ袋だけなので、ごみ袋の嵩もそこまで増しませんし、冷凍もしやすいです。
そういう視点では、彼女のやり方は、持ち帰る際の荷物の嵩も減らせるし、家に帰ってからの手間も減ります。
そのために、スーパーでトレイを外すという手間をかけていますが、そこは気にしません。
彼女の視点で考えた場合、とても効率的な家事をするための手段として、有効だと思いました。

ただ、そこには、いろんなリスクが潜んでいるとも思いました。


ごみの軽減と衛生面(店視点)
彼女視点だと、スーパーのサッカー台で、肉のトレイだけを外してごみ箱へ捨てることは、家事の工夫としていいのですが、私は、ここでふと、お店側の立場で考えたら少しリスキーだな、と思いました。

何がリスキーかというと、このカップルは豚肉の入ったトレイを、ドリップをふき取ることもせず、洗うこともせず、ダイレクトにごみ箱へ入れましたが、肉や魚のドリップには、いろいろな菌が付着しやすく、増殖もします。
サッカー台の上でその作業をしていたということは、サッカー台にも目に見えないドリップの一部が付いている可能性もあります。
それを放置していたら、知らない間に菌が増えていくかもしれません。

ごみ箱の中もそうです。
食品トレイの回収は、必ず洗って乾かしてからボックスへ入れてくださいと書いてあります。
汚れがあると再加工しにくいという理由もありますが、衛生面でも回収業者の方に配慮して、洗って乾かすことを消費者に求めているのだと思います。
しかし、スーパーの清掃員が回収するごみ箱に、ドリップ付きのトレイが入っていたら、回収する清掃員の方はもちろんのこと、そのごみ箱のそばに近寄る小さなお子さんにも、ドリップが付着してしまうリスクがあります。

通常、スーパーの肉や魚の製造は、人間の体も殺菌をしてから処理を始めますし、作業する室内は無菌状態ですので、肉そのものには菌が付いていないはずですが、外の殺菌されていない空間に置いてしまえば、菌が増殖するリスクは十分あります。
食中毒になる確率は低いにしても、少し気になりますよね。

そもそも、トレイが要らないのなら、肉屋で購入すればいいのに、と思います。
肉屋であれば、トレイではなく袋に入れてくれますし、袋へ入れる前に水分を吸収する紙で包んでくれます。

ちなみに、今回利用したスーパーは、スーパーの中に肉の専門店があります。
総じて、スーパーの肉より値段が高めですが、特売日はスーパーの肉より安いです。
安いうえに、トレイのごみも出ないならば、そういう日を狙って買いに行けば、彼女の問題は解決するのに、と思ってしまいました。


ごみの軽減(環境問題視点)
食品トレイにしても、プラごみにしても、環境問題の視点から、分別や別途回収システムを作っています。
プラごみを集めるのは、我が自治体の場合、プラごみを再加工した別商品を作ったり、科学的に分解をして違う素材に生まれ変わらせて再利用するためです。
再加工や分解の段階で、処理が難しいモノは回収対象外です。

私の場合、この分別や回収に対しては少々いい加減なところがあります。
例えば、窓付き封筒の窓部分。
そこだけを切り取って、プラごみへ分別するのが面倒なので、つい家庭ごみに一緒に捨ててしまいます。
環境に貢献するには、まだまだ意気込みと決意が足りません。

それでも、プラごみはなるべく洗って分別しますし、食品トレイも回収ボックスには持っていきませんが、きちんと洗ったり拭いたりして、きれいな状態にしてから分別用のごみ箱へ入れています。
特に、肉や魚が入っていたトレイは、洗った後にキッチンペーパーで水分を取り、最後に除菌シートで拭いています。
菌に対する不安から、そのようにしています。

肉や魚を扱ったら、シンクの上やワークトップ(システムキッチンの作業スペース)、肉や魚を切った包丁などにも、除菌シートで仕上げ拭きをするくらい、神経質です(笑)
手抜きや時短は好きですが、こういう部分は手間暇かけます。

ただ、拭く道具はすべて使い捨てなので、環境に配慮しているかどうかで考えると、何か他の方法があるのかもしれません。
いまのところ、自分で納得できる処理が、この方法なので実行しています。

話が少し逸れましたが、私は食品トレイを邪魔だとは思いますが、きれいにして分別するという意味では、きちんとしているつもりです。

しかし、スーパーで遭遇したカップルは、お店のごみとして肉の入ったトレイを捨てていきました。
もちろん、スーパーのごみ箱には、変なモノさえ捨てなければ、誰が何を捨てても自由です。
しかし、分別するように努力すべき素材のモノを、自分の都合だけで店のごみ箱へ捨てていいものかどうか。

ちなみに、スーパーなどから出るごみは、処理をする業者がまとめて回収していきますが、一般家庭のような分別はしていないはずです。
毎日大量に出るごみは、プラごみの分別などができる状態ではないでしょうから、まとめて捨てられるのだと思います。

家に持ち帰れば、確実に分別できるモノを、家に持ち帰らずに店に丸投げした結果、分別もできず環境にも配慮できないままごみをすてることになりますから、環境面での問題は大いにありそうです。

本気でごみ軽減を考えたら
ごみ軽減について、本気で考えたら、行きつく答えは、

「ごみになるモノを、手に入れない」(消費者側)
「ごみになるモノを、作らない、売らない」(製造販売側)

だと思います。

消費者側からすれば、不要なモノを買わなければ、ごみは増えません。
また、必需品でも個包装しているモノは避けて別の商品を買ったり、過剰な包装をしているモノは、最初から買う候補から外すということも、有効かもしれません。

先ほども触れましたが、肉を買う際のトレーが不要ならば、最初からトレーを使っていない専門店の肉を買うとか、総菜のトレーが要らないのならば、袋に入れて販売している市場などで購入するとかの行動をした方がいいと思います。
そういうお店が近くにないのならば、トレイも家に持ち帰って、洗ってきれいにして分別するまでが、買い物のワンセットだと考えないと、いつまで経ってもごみは減らせないです。

そして、ごみを捨てる行為は、人に丸投げしてはダメだと考えています。
ごみを一度手に入れたら、最後に分別して捨てるところまでが責任ということですから、捨てるにしてもリサイクルやリユースするにしても、自分で判断して行動する義務があると思います。

私の結論としてはトレイも持ち帰るのがベスト
スーパーで出会った彼女に、今回はいろんなことを考えさせられました。

彼女の生活術は、もしかしたら結構メジャーなのかもしれません。
なぜなら、今まで行動そのものは見たことがなかったのですが、スーパーのごみ箱に肉や魚のトレーが捨てられているのを、頻繁に目にしていたからです。
もちろん、デリカテッセンのトレイや容器も同じように捨てられていることが多いです。

もしかしたら、ライフハックとして紹介されているのかもしれませんが、スーパーのごみ箱の中に汚れたトレイが捨てられていることには、予てより不快感がありました。
おそらく、私の中に

「自分で買ったモノは、最後まで自分で責任を取る(自分で捨てる)」

という思いが、あるからなのかもしれません。

私も、根っこではスーパーで出会った彼女と同じだと思うのです。
トレイに入れなくても、食材のおいしさは変わりませんから、なるべくコンパクトにして持ち帰りたい、という気持ちは常にあります。
ただ、いろいろな基準を自分なりに考えた結果、ポリ袋へ入れてくれる専門店よりも、トレイに入っているスーパーのモノの方がよいと判断することが多いのです。
ですから、他人がどのようにしていても、それが、便利だったり効率的だったりしても、私はこれからも、スーパーで買ったトレイ入りの肉や魚は、必ず持ち帰って家で分別します。


最後に、実はこのスーパーで出会った彼女がした、トレイを外してそのまま値札シール付きのラップで肉を包むというやり方は、家で実践しています。
そうすることで、買った日付や肉の部位が把握しやすく、冷凍して肉の部位の判別ができなくなっても、この方法なら効率的に肉を選んで、調理に取り掛かれます。
ライフハックというほどではないですが、いちいち新しいラップで包む手間が省ける点でも効率的でいいですよねえ。


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