先日、アンプ製作環境の再構築をしたと記載しましたが、この時実は、最近調子が悪いオーディオアナライザをどうしようかと悩んでいました。オーディオアナライザは便利なもので歪率計はもちろん、オシレータや電圧レベルの計測も可能なのですが、手持ちのものは80年代の古い米国製のもので、最近はオシレータの調子が悪く、出力にマイナスのDCが載ってしまう状態でした。そのためアンプの測定に支障をきたしていたので、修理するか新たなものに交換するかを悩んでいたのです。
一度、オーディオアナライザの修理のため中を確認したことがあり、回路図がないので苦労したのですが、オシレータの出力をたどり、問題がある基板は特定できて、この部品が怪しいというところまで確認出来たのですが、部品の交換で基板を取り外すのにかなり難儀しそうなので、修理を先送りしていました。
また、これとは別に、以前、歪率計+電圧レベル測定のついた測定器を購入していましたので、これにあとオシレータだけ購入すれば、新たに測定環境が整うという状況でしたので、今回は、模様替えを機に一気に新しい環境にしようと思い、オシレータだけ購入することとしました。
そこで、色々物色して決めたのが、LEADERのLFG-1300という下記の測定器です。
動作不明ということで購入したのですが、大抵こういうときは、動作しないか動作に何らかの支障があるようです。本機入手後、早速動作確認してみたのですが、出力が全くなくノイズだけが出る状態でした。
普通、壊れていてもかろうじて何らかの信号は出てきそうなものですが、それが全くなく、出力回路で断線でもしているのかなという状況。これは一度中を確認してみる必要がありそうだと思いましたが、その前に全体的にいろいろボタンを押して機能の確認していると、出力端子に怪しい文字を発見。
なんと、”FUSED”という思わせぶりな文字が。
これはひょっとして出力回路の保護用にヒューズが入っているのか???と、疑問に思い、確認のためどうしても回路図の入手が必要。早速ネットをあさってみると、LEADRのHPで検索しても残念ながら出てきませんでしたが、英語版のマニュアルは海外のサイトで結構出回っており入手出来ました。
出力部分の回路図を見てみると、下記のようにちゃんとヒューズが付いているではありませんか。
症状からして、一番怪しいのはここの断線ですね。
ということで、早速御開帳。
測定器らしく整然と部品が並べられている、まさに”機能美”という言葉がぴったりのきれいな基板です。こういうのを見るとうれしくなりますね。
問題の箇所はこの側面にある基板のようです。
ヒューズは、電源によく使うガラス管タイプをイメージしていたのですが、そういうものではなく、下記のようにこんな変わったタイプのものでした。初めてこんなの見ました。このヒューズは何という名称なのでしょう。
早速、ヒューズの抵抗値を計測してみると、やはり断線していました。
代替部品については、日ごろ真空管アンプばかり作っていると、こういう小型の部品はほとんど手持ちになく、また電流容量も125mAと小さいので、手持ちにあった3cm×6Φの0.5Aのヒューズにあまり使用しない抵抗のリード線をはんだ付けし、こんな感じで応急処置的に取り付けておきました。
さて、これでとりあえず、一旦動作確認になりますが、結果はまた明日にでも。