Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

800ダイナミックカップリングシングルアンプ(9)

2023-09-16 21:53:28 |  800シングルアンプ

もう少しで、アンプの配線が終わりそうなのですが、今日は、終段の接続をどうしようか検討するため、ちょっとした測定を行いました。

終段の接続は、ドライバー管と出力管の接続方法になるのですが、下記の図(1)のようにトランジスタのダーリントン接続のような接続方法や、(2)のダイナミックカップリング、そして、ドライバー管をトランジスタにした場合の接続があるかと思います。

この場合、それぞれの接続による特性はどうなるのだろうか、という疑問が発生し、どう接続しようか迷っていましたので、ちょっと試してみることとしました。

先週、モノラルの片方のアンプはかなり配線が進みましたが、もう片方は、電源のみしかまだ出来ていなかったので、これを利用して計測してみました。

ヒータは、アンプのトランスを利用して点灯させます。そして外部の電源を真空管に接続し、上記の(1)~(3)の回路を作成します。

計測は、デジタルオシロで行います。

測定の結果、下記のようになりました。

(1)の3極管によるダーリントン接続では、下記のような特性になります。

この図のVgはドライバー管の807(三極管接続)のグリッド電圧になります。ここで、Vg=0のラインがかなり寝ているので、807ではこうなるのかなと思い、別の球に付け替え、6CK4を使用してみました。

しかし、結果はほぼ同じ。元に戻すのは面倒なので(2)の回路も6CK4で確認してみました。その結果、下記のような感じです。

面白いことに、(1)は3極管のようなVp-Ip特性で(2)は5極管のような特性です。接続方法でこんなにも違うんだなと驚きました。

そして(3)の回路も試してみました。ちょうど高耐圧の2SC3425を持っていましたので、これを800に接続し、計測です。

結果は下記の通り。

おおっー、と少しお驚きましたが、これはトランジスタを使用しなくても、800のグリッドにこれだけの正電圧を掛けたら、これに近い特性になるんじゃないかな、と思いました。

結局、(1)の回路が気になるのですが、Vg=0の線が寝ているので、出力が出るのかかなり不安。(2)の回路でも同様ですが、(2)だとドライバーのプレート電圧の調整で出力も調整可能ですし、やはり(2)の回路かなと色々思案している最中です。(2)を作って、(1)に変えてみるなども楽しいかもしれません。

ということで、(2)の回路でやってみようと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

800ダイナミックカップリングシングルアンプ(8)

2023-09-10 21:42:19 |  800シングルアンプ

昨日からの続きです。今日はようやく増幅回路に進みました。

すでにはんだ付けしたところの写真ですが、これでまだ1台目です。

部品は、下記の数ですが、1個1個部品のつけ方を考えながらやっているため進みがすごく遅いのです。

しかも、モノラルアンプ2台なのでもう1台もあります。2台目は1台目を参考にすれば早いのですが、休みは今日で終わりですので今日はこのくらいにしておきます。

次週は電源を入れるところまで行ければと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

800ダイナミックカップリングシングルアンプ(7)

2023-09-09 23:16:03 |  800シングルアンプ

今日は、電源回路の製作と一部の配線を行いました。

電源トランスの山水PV-180は、倍電圧整流用のトランスですので、倍電圧整流回路の部分は平日にラグ板上に作っていたのですが、それ以外は今日製作です。製作する部分は、B電源の平滑回路でFETと定電流回路を使用しています。回路については完成した時にまとめて掲載したいと思います。

結構時間がかかりましたが、完成しました。モノラルアンプ2台なので2個づつ作る必要があり、なかなか進みません。

完成した基盤をサブシャーシに載せます。

ブログでは簡単な様ですが、かなり時間がかかっています。

実装しました。このサブシャーシはトランスのボルトを利用して取り付けますので、トランスに部品が干渉します。干渉が問題にならないように取り付け位置を考えながら基板をつけます。

そのため、サブシャーシ上で基板をいつでもずらせるよう、ねじ穴をたくさんあけておきます。

そして取り付けたものが下記になります。

配置は、トランスのボルトと端子に気を付けないといけません。電源トランスのところはきつめですが何とか収まりました。

この後、一部の配線を行いましたが、まだ1台分しかやっていません。もう一台は明日にしようと思います。

こんな感じの配線です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

800ダイナミックカップリングシングルアンプ(6)

2023-09-03 18:16:02 |  800シングルアンプ

ようやくシャーシがまとまりだしたので、部品の実装を始めたのですが、その前にメインの真空管と、出力トランスはどうなのかの確認をしておこうと思います。

まずは、メインの真空管である”800”ですが、昨日倉庫を確認すると、10本程度ありました。5‐6本しかないと思っていたのですが、どうやら、10本も購入したようでした。

まずは写真を。

写真のようにプレートの色は、グレーのものと、ブラックのものがあります。ベースには、両方とも”RCA Deforest”の記載ですが、グレーのものは、プリントされているだけで、ブラックのものは刻印です。

ヒータは、7.5V 3.1A、プレートロスは、35Wほどの球です。アンプに使用する電源トランスは、山水のPV-180なので、ヒータ巻線は6.3V 3A×2と2A×2しかありませんが、3Aの巻線を並列に接続し計6Aとして、これをショットキーバリアダイオードのブリッジ整流を行って、10000μFほどの電解コンデンサで平滑してやれば、7.5V近くは得られると思います。

あと、B電圧ですが、最大巻線の155Vを倍電圧整流しても、400V程度しか得られませんので、800を使用する場合は必然的にグリッドにプラスバイアスをかけてドライブすることになります。

800をドライブする球を検討中ですが、同じ800番台で手ごろな球に807がありますので、今のところ807が有力候補ですが、変更する可能性もあります。

 

次に出力トランスのFW50-3.5Sですが、使用前に周波数特性を計測してみました。以前TANGOのXE-20やH-5Sを測定していますので、これらと比較しています。結果は下記です。

赤色が当該トランスですが、他のトランスと比較してコアボリュームが大きいためか、低い周波数でもかなり減衰が少ない特性です。小さなトランスだと、数10Hz程度では、正弦波が崩れていることがままありますが、FW50-3.5Sの場合はきちんとした正弦波が出ていました。

高域はさすがに他のトランスよりは早めに減衰しますが、-2dBのところで80kHzも出ていますので、もう充分です。しかも高域のあばれは見られませんでした。しっかりした低音の音質が期待できそうです。

さてアンプですが、部品の実装を始めています。

片方のシャーシだけ部品を実装できましたので、いてもたってもいられず、真空管を挿してみました。頭の中で描いた通りのデザインです。

これから徐々に配線を始めようと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

800ダイナミックカップリングシングルアンプ(5)

2023-09-02 21:20:19 |  800シングルアンプ

最近、当ブログのアクセスが調子よくない。理由はわかっているんですが、今日もそんな予感の内容です。

先週ようやく、ウッドパネルまで装着することが出来ましたので、まずは写真をUpします。

シャーシの色は今回初めて、濃い緑色のブリティッシュレーシンググリーン。結構渋くまとまりました。ウッドパネルもいつもオフ会でお世話になっている堺市のA氏からいただいたものです。

そして、今日は、このシャーシに載せるトランスの再塗装を行いました。トランスはどんなものを使用するかというと、電源トランスは山水のPV180、出力トランスは、TANGOのFW50-3.5Sになります。

両トランスは、アンプからの取り外し品ですが、FW50-3.5Sは、まだアンプに組み込まれたままでしたので、早速取り外します。

アンプは、下記写真のようなものですが、当初は、このシャーシを利用して、別のアンプを作ろうと落札したのですが、残念ながら、輸送時にシャーシがひしゃげた様で、使い物になりませんので、あえなく部品取りとなってしまいました。

しかも見た目、鈴蘭堂のシャーシかなと思ったのですが、塗装でそのように見せているだけで、1.2㎜厚の弁当箱シャーシを使用したものでした。

さて、トランスの再塗装ですが、中古トランスにはいろいろあるようで・・・

電源トランスを分解したところ、

このようにネジが曲がっていました。

これもそのまま使用するわけにはいかないので、ホームセンターに買いに行きましたが、なかなかM4の7㎝長のネジが無いもんですね。ステンレスのものを探していたのですが、ユニクロのものしかなく、しかも在庫が4本しかなかったので、今回は片方のトランスだけしか交換できませんでした。もう片方のトランスは、曲がってはいないので使用可能なのですが、左右そろえたくなるのが人情というもの。

では、再塗装のため、古い塗装を剥がします。

今回は、秘密兵器。大したものではないですが、スポンジ状のヤスリです。

これでも結構削れます。サンダーでは届かないところがかなりやりやすいです。摩擦で熱くもならないですし。

同じように出力トランスも磨きますが、出力トランスは錆が少なかったので、錆の部分だけ塗装を削るようにしました。

そして色塗りです。まずはプラサフを塗布。

色は、黒に近い緑です。シャーシの濃いめの緑に合うかと思いこの色にしました。

一応トランスの塗装は終わりました。しかし、まだ十分乾燥していなく柔らかいので、しばらくは、放置しておきます。

ということで、今日はこの辺で。またアクセス数が微妙な内容となりました。テヘッ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする