とうさんのつれつれ日記

日ごろの生活の中で気が付いたことを日記風に書き残します。

先制戦略(先制攻撃)

2006-05-07 11:28:46 | つれつれ日記
堅い話でごめんなさい。今日の新聞記事からの抜粋です。

米国のブッシュ政権が、4年毎の国防計画をこのほど発表しました。前回と同じく先制戦略の堅持を掲げていますが注目すべきことは、先制攻撃は神聖なる国連憲章の基本原則に反するにもかかわらず、前回ほど論争がなかったということです。

今回、風向きが変わった理由には、世界各国もまた、新たに現れた脅威に関する経験を積んだことがあげられます。

だが、先制戦略には固有のジレンマがあります。この戦略は、事前に証明出来ない想定を元にしているからです。
かっての英国の政治家チャーチルは、ナチス政権の危険性に警告しましたが、それを基に先制攻撃していたら、10年後に数千万の死者を出さずにすんだかも知れません。

最大の課題は、脅威をどう定義し、どのような手段でそれに抵抗するかです。
各国が勝手に先制攻撃の権利を主張しあえば国際秩序は大混乱に陥り、大量破壊兵器の拡散を促進する結果になりましょう。

必要なのは、普遍的で広く容認された原則と、その遂行にふさわしい仕組みでありましょう。

米国の先制戦略はその点について多くを論じていませんが、先制攻撃が適用されるのは、甚大な損害をもたらす能力と、今にも攻撃しようとする意思を持つ敵に対してであり、このような切迫した状況下では、軍事力を行使する権利が認められるでしょう。その最も明白な対象は、主権国家内の領土内から作戦を行うテロ組織でありましょう。

いまだ切迫していないがいつの日にか圧倒的な存在となりかねない脅威の出現を事前に阻止する「予防的な軍事力行使」とは一線を画さなければなりませんし、大いに議論を要するところです。(以下省略)

以上は、H・キッシンジャー 元米国務長官の揮毫から抜粋したものです。

写真は我が家の「タイム」(ハーブの一種)です。(タイムをとってよく考えましょう)

コメント (4)
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