日本には古来素晴らしい自然と文化があり、日本人は他国人にはない、繊細で審美的な感受性を備えています。それに加えて、もののあわれなどの美しい情緒、武士道精神からくる慈愛、誠実、惻隠の情、名誉、卑怯を憎むなどの「形」を持っています。
秋の虫の音を聞いて、ものの哀れを感じられるのは、日本人だけです。欧米人はただ「うるさい」と言うでしょう。
物事に対してどう感じるかは、その人の、いままでに経験し歩んできたことの積み重ね、素養のようなものが大きく左右します。出発点をどう決めるかで、その人の行動が左右されます。
最近の日本は欧米化が進み、日本古来の、ものの哀れを感じる美しい情緒、慈愛、誠実、惻隠の情、卑怯を憎む形、こういったものが薄れてきています。
これらを取り戻して、日本に素晴らしい「国家としての品格」を取り戻しましょう。
(「国家の品格」(藤原正彦著)より)
秋の虫の音を聞いて、ものの哀れを感じられるのは、日本人だけです。欧米人はただ「うるさい」と言うでしょう。
物事に対してどう感じるかは、その人の、いままでに経験し歩んできたことの積み重ね、素養のようなものが大きく左右します。出発点をどう決めるかで、その人の行動が左右されます。
最近の日本は欧米化が進み、日本古来の、ものの哀れを感じる美しい情緒、慈愛、誠実、惻隠の情、卑怯を憎む形、こういったものが薄れてきています。
これらを取り戻して、日本に素晴らしい「国家としての品格」を取り戻しましょう。
(「国家の品格」(藤原正彦著)より)